家電製品ミニレビュー
ニオイなし、煙なし、しかもふっくらジューシー! 自宅焼き肉を変えるグラファイトグリラーが秀逸!
2017年8月8日 07:00
ホットプレートを使って焼き肉をするのは楽しいが、気になるのが煙とニオイ。カーテンやらソファやらにニオイがしみついてしまうのが嫌で、最近は自宅で焼き肉を楽しむ機会も減っていた。
そんな折、日本エー・アイ・シーから登場したのが、煙・ニオイを気にせず調理できるという家庭用グリラー「アラジン グラファイトグリラー」だ。アラジンといえば2年前、トーストを超おいしく焼ける「アラジン グラファイト グリル&トースター」が話題になった。
筆者も、このトースターで焼いたトーストを食べたことがあるが、外はカリッと、中はもっちりとして、明らかに普通のトーストとは違うおいしさに驚いたのを覚えている。そのアラジンシリーズから登場したとあって、大いに期待しつつ、使ってみることにした。
メーカー名 | 日本エー・アイ・シー |
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製品名 | アラジン グラファイトグリラー |
実勢価格 | 34,560円(Amazon) |
グラファイトグリラーの特徴は、熱源が下ではなく、上についている点。下から熱して焼き上げるホットプレートとは違い、上から熱を与える構造がユニークだ。熱源には、株式会社千石の特許技術「遠赤グラファイト」を採用。熱伝導率や赤外線量が高く、遠赤輻射熱を利用して食材に直接熱を与え、炭で焼いたように仕上がるという。
しかしなぜ、ニオイや煙が出にくいのか。それは、このグラファイトグリラーの構造にあるようだ。そもそもニオイや煙が出るのは、食材から出た脂が加熱されるため。しかしグラファイトグリラーは、プレートの下に水トレイを備え、そこに脂が落ちる仕組みになっている。
さらにホットプレートやフライパンのように、下から加熱しないため、残った脂も直に加熱され続けるわけではない。そのため、ニオイや煙が出にくい、というわけだ。
しかし肝心なのは、その焼き上がり。まずはホットプレートとグラファイトグリラーを使って、焼き肉の焼き上がりがどのように違うのか、確かめてみた。
肉の中に脂を閉じ込め、ジューシーな焼き上がりに
まず焼き肉用のカルビ肉、そして野菜をホットプレートで焼いてみた。筆者宅にあったホットプレートには、穴の開いた焼き肉用プレートが付属しているため、今回はこちらを使用した。
ホットプレートで焼くと、当然ながら下側から焼き色がついてくる。事前に5分ほど予熱したため、あっという間に焼き色がついたので、急いで裏返した。焼き時間は、裏表合わせて2分程度と短時間。プレートに穴が開いているものの多少の脂は残る。そのため、やはりニオイと煙は発生した。
続いて、グラファイトグリラーで同じように肉と野菜を並べ、温度をMAXの「5」にセット。ダイヤルをひねった瞬間、カッとまぶしいほどの光を発し、温かい熱が周囲にも広がる。しかし、焼いている音もしなければ、焼き色もつかないので、なんだか調子が狂う。
しかし時間が経つにつれ、焼き色がつかないものの、肉の色が変色していった。脂はやはり、落ち切らずに残っていたが、上から加熱するためニオイや煙はほとんど気にならない。こちらも裏表で3分程度焼いたところ、少し焼き色がついたので皿に取った。
さっそく食べ比べてみると……味の違いは歴然! グラファイトグリラーで焼いた肉のほうが、明らかにジューシーでふっくらしている。遠赤外線の効果なのか、脂が内側に閉じ込められ、柔らかさもだいぶ違った。
ただし筆者の主観もあるかもしれないので、それぞれで焼いた肉を夫と息子に出し、どちらがおいしいか、ブラインドテストを行なってみた。すると「どちらもおいしいけど」と前置きした後で、やはりグラファイトグリラーで焼いた肉のほうがおいしいといっている。
一通り焼き終わった後、水トレイを見てみると、脂は多少落ちていた。しかしこの脂の量は、ホットプレートに比べると少なめ。基本的には、肉の中にもしっかり脂が閉じ込められるため(そのぶんおいしいのだが)、この脂分が気になるという人もいるかもしれない。
ちなみに野菜はというと、ホットプレートのほうが香ばしく焼きあがったのに対し、グラファイトグリラーのほうはなかなか焼きあがらない。15分近く焼いて、食べ比べてみたが、野菜に関してはホットプレートのほうがおいしかった。
ステーキ肉もつくねもふっくら!
続いて試したのがステーキ肉。こちらは、いつものようにフランパンで焼いてみた。熱したフライパンに油を入れ、片面1分、フタをしてもう片面1分。あっという間に焼きあがった。一方、グラファイトグリラーでは、裏表で合計5分くらいかかったが、こちらも短時間で焼きあがった。
焼きあがった肉を切ってお皿に並べ、見るからに違う焼き上がりに驚いた。フライパンで焼いた肉は横に広がったのに対し、グラファイトグリラーで焼いた肉は、ふっくらしている。そして表面のパサつきもなく、実にジューシーだった。
続いてつくねも焼いてみたが、こちらも中までしっかり火が通り、やわらかく焼けた。
最後に焼いたのが、マカロニグラタンだ。いつも通りに作り、オーブンで焼く工程をグラファイトグリラーで行なったところ、同じようにぐつぐつと煮立ち、表面のチーズにいい色がついた。もちろん味は文句なしにおいしかった。
ふっくらジューシーな焼き肉を自宅で楽しみたいならコレ!
グラファイトグリラーはお手入れも簡単だ。プレートも水トレイも軽いので、手軽に運んで洗うことができる。また保管するときは畳んでバッグのようにして収納でき、付属のトートバッグに入れておける。
一方で不便さを感じたのが、遠赤グラファイトの色がオレンジ色で、焼き色が見にくい点。取扱説明書でも、焼き色がわからないときは、取って確かめるように、とある。また上に熱源があるため、横から箸やトングを入れる形になるが、ヒーターの下に手を入れると結構熱い。
そういった点を考えたとしても、このジューシーな焼き上がり、そしてニオイと煙の少なさは、ホットプレートでは得がたい満足感だ。自宅で頻繁に、おいしい焼き肉を楽しみたい! という人には、ぜひおすすめしたい。