家電製品ミニレビュー

世界に1つだけのデザインが作れるソニーの電子ペーパー腕時計「FES Watch U」

 活動量計を中心に、これまでさまざまなスマートウォッチを試してきましたが、最近どうなるの? どうするの? というフェーズを過ぎ、だいぶ落ちついてきた感じがあります。そんな中、はたしてこれはこれからどうなるのだ!? と思ったのが、今回ご紹介するソニーの「FES Watch U(フェスウォッチ ユー)」です。

メーカー名ソニー
製品名FES Watch U
実勢価格49,680円

ウォッチフェイスだけでなく、バンドも電子ペーパーでできている

 パッと見ただけで他の腕時計とは違った雰囲気を感じる「FES Watch U」。文字盤とベルトが一枚の電子ペーパーで出来ており、サイドボタンを押すだけで、服装やシーンに合わせて、時計全体の柄を変えられる腕時計です。

電子ペーパー腕時計「FES Watch U」

 電子ペーパーといえば、電子書籍を思い出すかもしれませんが、「FES Watch U」の電子ペーパーは、世界で初めて採用されたという曲げられる腕時計形状のアクティブマトリクス方式フレキシブル電子ペーパー。それはバンド部分にまで組み込まれており、ウォッチフェイスと一体化したデザインを楽しめます。

 2015年11月に発売された「FES Watch」の後継モデルですが、より腕時計らしいしっかりしたデザインになりました。前のモデルはフル充電で約2年の利用が可能でしたが、今回はフル充電での連続使用時間は約2週間。内蔵できるデザインは24通りですが、専用アプリ「FES Closet」を使うことで、デザイナーがデザインしたフェイスや、自分独自のフェイスを追加できます。

 「FES Watch U」は時間を常時表示するモードと、必要なときだけボタンを押して表示するモードがあるので、必要に応じて使い分けられます。が、スマートウォッチではないので通知機能はありません。あくまでも時計です。

 何が興味深いかといえば、デザインを1プッシュで交換したり、スマートフォンを使って自分で好きなデザインを作り上げたりと、一風変わったアクセサリーやブレスレットをしているような感覚で利用できることです。

側面にボタンが1つだけ
ボタンを押すとデザインが変わります。バンド部分にも情報が表示されているのがわかります
時計らしからぬデザインも
アプリを使えばさまざまなデザインパターンから選んで転送できます
好きな柄が見つかったら、本体に転送
こんな感じで『着せ替え』できます
バンド部分はかなり無骨です
充電は専用のクレードルで行ないます

いろんなPRに使い道があるかも!

 実際に身につけてみると、腕時計なのに腕時計ではないような、これまでの腕時計にはない独特の雰囲気が醸し出されました。フェイスにカレンダーを表示するタイプのデザインを選択してみたところ、手首のバンド上に時間が表示されました。手首を返さなくても時間がわかるので結構効率的です。全体的にモノトーンなので、黒や白系のファッションに似合います。オリジナリティにこだわりたい方、遊び心を大切にしたい方にはぴったりといえましょう。

 「FES Closet」を使って部屋にあった鉢植えの観葉植物から柄を作ってみたところ、なかなか面白いデザインになりました。

カレンダーと時間が同時に見られて、非常に実務的なウォッチフェイス!
自分で撮影した写真をアプリに取り込んで、ウォッチフェイスを作成してみます
文字盤のタイプを選べます
写真にフィルターをかけられます。モノクロにして栄える効果を選びたいところ
完成したオリジナルのウォッチフェイス
渋い(?)ウォッチフェイスができました。子供やペットの写真を使ってもよさそうです

 気になることがあるとすれば、バンドの留め具部分がかなり分厚いので、手首につけたままキーボードのタイピングがしにくい点です。心拍数を測定しているわけではないので、仕事中は外しておくというのは全く問題ないのですが、常に身につけていたい人にとってはもう少し薄かったらと思うでしょう。また、バンドの素材がシリコンやポリウレタンエラストマーなので、ちょっとムレやすく感じました。

ちょっと留め具が大きすぎたようです

 もともと女性が使う腕時計としてはサイズが大きめというのも、違和感に繋がっているかもしれません。しかし、きっともっと薄くしなやかになるはず!

 デザインの作り方によっては、さりげないPRにも使えそうです。「○○募集中」など書いておいたらどうなるか、試してみたい気もしています。テクノロジーをファッションに活用した例として、今後どう進化していくのか期待しましょう。

すずまり

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