家電製品ミニレビュー

1,600万色を再現! 外でも使えるフィリップスのLEDインテリアライト「Hue Go」

 照明を変えるだけで、見慣れた風景がドラマチックに変えられる。そんな遊び心を刺激するインテリアライトとして、フィリップス ライティング ジャパンの「Philips Hue Go」を紹介しよう。

 実用的な2つの明るさの電球色の白色光に、生活シーンを彩る5種類のカラー照明がプリセットされており、スイッチ操作だけでそれぞれが楽しめる。充電池を内蔵しており、室内はもちろん、戸外へも持ち出せるポータブルタイプのインテリアライトだ。

フィリップス ライティング ジャパン「Philips Hue Go(ヒュー・ゴー)」
メーカー名フィリップス ライティング ジャパン
製品名Philips Hue Go
実売価格10,584円

 特徴的なのが、数十秒かけて変化する、色と明るさのグラデーションを使ったカラー照明だろう。「このシーンにはこの色です」というような単色での表現ではなく、1,600万色以上の再現色と明るさの変化を組み合わせた、ダイナミックな光の変化でシーンを彩る。

ダイナミックに変化する5種類のカラー照明がプリセットされている

 Hue Goの大きさは、150×80mm(直径×高さ)で、重さは520g。プラスチック製で半円球形のデザインだ。内蔵する充電式リチウムイオン電池は、約1.5時間の充電で最大3時間の点灯ができる。ACアダプターを接続し、充電しながらの使用ももちろんOK。防水仕様ではないが、戸外などの高湿度の環境下にも持ち出せる。

 半円球のデザインだが、底の一部が隆起しているので、光源を真上にも斜めにも、使い方に合わせて安定して向けられる。

 操作は底の中心部にあるスイッチを押すだけと、とても簡単だ。スイッチを押すごとに、「Warm white light(電球色)」→「Natural white light(自然な白色)」→「Cozy candle(キャンドル)」→「Sunday Coffee(休日の朝)」→「Meditation (瞑想)」→「Enchanted Forest(森林浴)」→「Night Adventure (夜の冒険)」と切り替わる。どのモードからでもスイッチを2秒長押しすると消灯し、スタンバイモードになる。

半円球の本体に、ACアダプターが付属する
底の隆起が支えとなって平らな面に安定して置ける
ACアダプターを接続した時のしつらいも良い
操作はボタンを1つ押すだけと簡単だ

 実際のシーンも交えながら、切り替えてみよう。

Warm white light(電球色)

 電球色モードは、食事などの普段シーンにしっくり映える。間接光やアクセント照明として活用しやすいモードだ。

 向きを変えれば光の表情も変わり、より印象的なシーンが演出できる。明るさは抑えめ(240lm)なので、光が直接目に触れても不快感は少ない。他の一般的な照明器具と合わせて使っても相性が良い。

電球色モードは直視できる程度の明るさ。他の照明器具とも相性が良い
奥行き30cmに満たない棚に載せ、壁を照らしても光が広範囲に拡がる
置き方、向きを変えるだけで光の表情が変わり、見え方も変わる

Natural white light(自然な白色)

 自然な白色モードはとても明るい。充電池使用中はバッテリーの消費を押さえ、ライトの明るさを40%に抑えているにもかかわらず、白色光の光束は300lm(白熱電球30Wぐらいの明るさ)がある。手元に明かりが欲しい場合でも、その欲求を十分に満たしてくれる。

 ACアダプター接続時は、100%の明るさになるので、本もじっくり読めるほど明るくなる。枕元に置けば、手暗がりにならずに、ながら読書もたっぷり楽しめる明かりになる。

自然な白色モード(色温度4,000K)は充電池だけで30W相当の明るさがある
ACアダプターを繋ぐと、さらに明るく点灯する
枕元に置いた様子。ACアダプターを接続すれば、じっくり読書できるほど明るい。LEDなのでもちろん熱も感じない

Cozy candle(キャンドル)

 キャンドルモードは、まるでロウソクの炎が風に揺らめくように、炎色の光が、濃淡と明るさを細かく変えながら、チラチラと揺らぎながら点灯する。

 ダイニングテーブルの端や、ソファの脇に置いて、揺らぐ光を部屋のアクセントとした使い方はもちろん、手に持って、光を眺めているだけでも、なんとなく落ち着いた気分になるから不思議だ。就寝前のゆったりとくつろぐ時間に、寄り添うような明かりが演出できる。

キャンドルモードは少ない光色で、明るさがチラチラと変化する
炎が風に揺らめくような表情を再現している。つい見入ってしまうような優しい明かりだ

Sunday Coffee(休日の朝)

 休日の朝モードは、電球色、白色、淡い紫の光色が、30秒ぐらい時間をかけてゆっくりと変化する。

 なにかと急かされる毎日だからこそ、まどろみを楽しみながら、穏やかに目覚めたい休日の朝を演出する光としてピッタリなモードと言えるだろう。ただし、とても優しい光なので、せっかくの休日を二度寝で無駄にしないように気をつけたい。

目を刺激しない、まどろみを楽しむ朝にピッタリな色がゆっくりと変化する

Meditation(瞑想)

 瞑想モードは淡い青色を中心に、やや緑がかった白っぽい光が、1分近くかけて変化する。時間がゆっくりと過ぎるような感覚が味わえる。

 就寝前に目を瞑って気持ちを落ち着けたい時や、ヨガを嗜む方に重宝するのではないだろうか。また、室内灯を消して映画を集中して楽しむ際の明かりにも向いている。

寒色系でも柔らかな複数の色が呼吸するようにゆっくりと変化する
時が普段よりもゆったりと流れるようで、心が鎮まるようだった

Enchanted Forest(森林浴)

 森林浴モードの光は黄緑を中心に青緑や白っぽい緑色など、大きな色の変化を持たず、3~40秒かけてゆっくりと変化する。

 観葉植物の側に置いたり、部屋の隅を照らしたりと、インテリアに溶け込むような無意識的な光の演出が楽しめる。ゆったりと過ごす時間にも合う。

淡い緑色が静かに変化する
観葉植物の側は特にピッタリ。意外にも淡い緑色の光は主張せず、ひっそりと照らす印象だった

Night Adventure(夜の冒険)

 夜の冒険モードは、非日常を演出する光と言って良いだろう。濃い青や赤紫、ピンク、紫など、2分ぐらいかけながら変化する刺激的な色の光が、部屋の雰囲気をガラリと変える。

 音楽に身を委ねたい時や、パーティの演出など、夜をちょっとワイルドに彩る明かりとして面白い。

 また、スイッチを2回立て続けに押し、2回目は押しっぱなしにする操作で、1,600万色の中から好きな色を選ぶこともできる。スイッチを押しっぱなしにしている間にゆっくりと色が変化するので、望みの色になった時にスイッチから指を離すと色が固定される。以降は、2回スイッチを連続して押せば、選んだ色が呼び出せる。

非日常を演出するビビッドな色がダイナミックに部屋を彩る
音楽をガンガン楽しむ時やパーティなどを盛り上げるアイテムとして楽しいだろう

 Hue Go単体だけでも生活シーンを楽しく彩る7つのモードが楽しめるが、別売りの「Philips Hue ブリッジ」を加え、スマートフォンなどに専用アプリをインストールすれば、Hue Goをよりダイナミックに、ポテンシャルを最大限に拡張できるという。

 ブリッジとアプリを導入し、Hue Goを同期させると、白色光のバリエーションが増え、調光も自在になる。それだけにとどまらず、映像や写真、音楽のビートに連動させるような使い方も可能になるという。さらに、光によるタイマー、通知、アラームの他、インターネットを介した遠隔操作といった、未来的な使い方も簡単に構築できる。

 価格は手頃とは言い難いが、インテリアをよりブラッシュアップしたい方、明かりを積極的に楽しみたい方にはかなり面白いアイテムになるだろう。戸外にも持ち出せるアクティブなインテリアライトとして、生活に新たなシーンを光で演出してはいかがだろう。

スイッチ操作だけで、1,600万色の中から好きな色を選んで設定できる
部屋の一部に色を付けて、オリジナルの楽しみ方にも対応する

藤原 大蔵

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