家電製品ミニレビュー
カテキンが濃い~! 茶葉が丸ごと飲める「お茶プレッソ」は美味しくて体にもいいこと尽くし
2017年2月6日 08:00
カテキンが丸ごと摂れる「お茶プレッソ」とは?
風邪やインフルエンザの勢いが収まらない。周囲にもインフルエンザにかかっている人が多く、息子のクラスが学級閉鎖になるなど、どんどん包囲網が狭まっている気がする。何か予防策を講じたいと思いついたのが、緑茶だ。
筆者はコーヒー党のため、ふだんはほとんど緑茶を飲まない。しかし緑茶に含まれるカテキンには強い抗酸化作用があり、風邪やインフルエンザ予防に効果的というのは、よく知られた話だ。
そこで今回、そのカテキンがたっぷり摂れるシャープの「ヘルシオお茶プレッソ」を使ってみることにした。
メーカー名 | シャープ |
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製品名 | ヘルシオお茶プレッソ TE-TS56V |
実勢価格 | 13,250円(Amazon) |
お茶プレッソは、1台で「茶葉を臼で挽いて粉末茶にし」「湯を沸かし」「点てて」くれるお茶メーカー。ふつう急須でお茶をいれると茶殻が残るため、栄養の一部を取り逃してしまうが、これは茶葉を丸ごと摂取できるというのが特徴だ。
シャープによると、お茶プレッソでいれたお茶100mlに含まれるカテキンの量は、急須でいれたお茶の約2倍! さらに急須のお茶にはほとんど含まれないクロロフィルや食物繊維まで摂れるという。それでいて使用する茶葉の量は、3分の1でいいというから、お得なことこのうえない。あと期待するのは、味と使いやすさだ。
そもそもお茶メーカー自体が一般的でないため、本体を見ただけでは、どこで何が行なわれるのか、まったく見当がつかないという人もいるだろう。そこでまずはパーツをチェックしていきたい。
色が濃い! 味も風味もしっかりしたお茶ができた
では実際に、お茶をいれてみたい。用意したのは、スーパーで普通に売られている緑茶だ。お茶臼の中に茶葉を入れ、本体上部の操作パネルで、「挽く」ボタンを押す。そしてスタートボタンを押したら、お茶臼がゴリゴリと回り始めた。
お茶のいい香りが漂い始める。そして挽き始めてから3分経ったころ、ピーピー音が鳴ったので、お茶臼の下にセットした受け皿を見てみると……。
とても細かくサラサラした粉で、まるでお抹茶のような粉茶が家でも作れるものだと感動。しかしサラサラしているぶん、粉が舞い散りやすい。受け皿を外す前に、お茶臼を指で叩いて残りの粉末茶を落としたが、やはりあちこちに飛び散ってしまった。
それはさておき、粉末茶が完成したので、次はお茶をいれる準備だ。まず本体裏側の水タンクに水を入れてセット。そして今度はお茶容器に、お茶スプーンの小さい側で2杯分の粉末茶を入れ、スタートボタンを押す。
あとはお茶が出来上がるのを待つばかり。沸いたお湯がお茶容器に注がれ、粉末茶とかき混ぜてくれるという。ちなみに、出来上がりは約85℃の「温茶」と約70℃の「ぬるめ」が選べるが、今回は「温茶」を選んだ。
お湯がぽこぽこと沸いている音、そして回転はねが回転しながら、お茶をかくはんする音を聞きながら待っていたら、ピーピー音が鳴った。お茶が出来上がったようだ。さっそく湯呑を置き、給茶レバーを下げると……なんともキレイな、濃い緑色のお茶が出てきた!
見るからに、カテキン、クロロフィルがいっぱい入っていそうだ。しかし、これだけ濃いと、苦いんじゃないかと不安になる、実際に飲んでみると、いつもよりお茶の風味がしっかり感じられる、まろやかでおいしいお茶だった。
1杯のお茶をいれてみて、いろいろ考えた。やはりスゴイと思ったのは、茶葉の栄養を余さず摂れること。この点は、どう考えても急須のお茶は適わない。また味や風味もしっかりしている。さらに急須でいれると、最初は薄く、だんだん濃くなるため、均一の味を出すのは難しいが、これは安定してしっかりした味が出せる。茶殻がないのでゴミが出ない、などなど……。
メリット尽くしのようでいて、やはり面倒に感じたのは、粉末茶を作る工程だ。コーヒーでも、毎回豆を挽いている人には、より美味しい味を求めるなら当然と思える作業かもしれないが、急須のように、茶葉を入れてお湯を注ぐだけ、という手軽さはない。また粉末茶が飛び散りやすいので、いれるたびに周囲にこぼれたものをふき取らないといけない。
しかし本器は、お茶を挽きながら湯を沸かすこともできる。お茶臼に茶葉をセットし、水タンクに水を入れたら、操作パネルで、「挽く」「茶」を同時にセットする。もちろん挽いた粉末茶は改めてお茶容器に入れる必要があるが、これなら多少時間も短縮できそうだ。
また「まとめ挽き」で引けば、茶葉をおよそ10杯分、まとめて挽くこともできる。この粉末茶は、使わない分は冷凍し、早めに使い切れば問題ないという。
ラテ好きにはたまらない、クリーミーさと濃厚さ
このお茶プレッソは、牛乳を使って緑茶ラテや紅茶ラテを入れることもできる。工程としては、茶葉を粉末にするところは同じだが、牛乳は水タンクには入れず、温めたものを直接お茶容器に入れる。つまり本機には、混ぜるところからやってもらうというわけだ。
そこで今回、アールグレイで紅茶ラテをいれてみた。
本体で行なっているのは、かくはん作業だ。牛乳を混ぜて、ふんわりクリーミーにしてくれている。出来上がったので、入れてみると、おいしそうな紅茶ラテが出てきた。お茶容器の中を見ると泡がたっぷり残っていたので、こちらをスプーンですくってカップにこんもり乗せてみる。
一口飲んで、そのおいしさに感動した。なんといっても紅茶が濃い! 鼻を抜けるアールグレイの香りはそのまま、ラテのまろやかさと相まって、非常においしい。茶葉が濃いと、こういうメリットがあるのだと実感した。
これらの粉末茶は、当然料理やデザートにも使える。実際、余った緑茶の粉末茶を使って、白玉団子を作ったが、ほどよいお茶の香りが楽しめる味に仕上がった。こうしてデザートでも手軽にカテキンが摂れるのもいい。
いろいろ試してみたが、お茶プレッソ、かなり楽しい。カテキンを摂るという目的だけでも十分購入の理由になるが、味も美味しいし、茶葉が粉末にできると、より楽しみが広がるのだ。
気になるお手入れは、やはりお茶臼部分が大変。一度粉がつくと付属のブラシを使っても簡単に取れない。水で洗うのは1か月の1回程度を推奨しているが、緑茶を挽いたあとに紅茶を挽くと、やはり緑色が混ざってしまう。
しかし、それを除けばお茶容器は水洗いできるし、思ったほど面倒はなかった。この手間をどう見るか、で賛否は分かれるかもしれないが、日常的にカテキンが摂れるお茶プレッソ、おすすめです。