藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

すぐにヌメる水筒掃除の救世主「すごいボトル洗い」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です

 それまでタダ同然だった「水」や「お茶」が、ペットボトルで当たり前に売られるようなったのは1990年はじめ頃だったと記憶している。子供心に「こんなものがほんとうに売れるのか」と訝しく思ったものだけれど、近年の水筒・マイボトル人気に、世の中は軽く一周したんだなという感を強くする。

 熱中症対策と称して、小中学校の児童生徒に夏場の水筒持参が推奨されるようになって久しい。小・中学生の三姉妹がいる我が家でも、1.5L水筒、1L水筒、500ml水筒が日々活躍しており、場合によってはもう1Lを併用、それでも盛夏には足りないこともある。

 夏場の利用が主であるため、子どもたち用の水筒は基本的に保冷専用のステンレス魔法瓶だ。中に入れるのは、お茶か水、そして氷。秋季や冬季の修学旅行やスキー教室などに持参するための、保温・保冷併用のステンレス魔法瓶(750ml)もあるが普段使いはされていない。

 またそれらとは別に子どもたちが習い事やお出かけなどに持参するための、500ml弱マグボトルが3本。大人(夫と私)用の同量程度のマグボトル(大人用はコーヒーを入れる頻度が高く、においがどうしても消えにくいため子どもと兼用ができない)が2本、計10本もの水筒・マグボトルが我が家にはあるということになる。

 大変なのはそれらのケアだ。子どもたちには口を酸っぱくして毎日「帰ってきたら水筒を(流しに)出せ」と言っているのに翌朝までお部屋のベッド下に転がしてあったりする。大変に困る。

 なんとすれば、私が子どもの頃の水筒は、基本的に「注ぎ」式で、飲み物は蓋兼用のカップに注いで飲むタイプだったので中身の汚染というのはあまり考えなくても良かった。しかし、現代の子ども用水筒などはペットボトル普及の影響か「直飲み」できる注ぎ口のほうが当たり前であるため、口中の唾液や細菌が飲み物に戻りやすく、魔法瓶であるにも関わらず中身が腐敗しやすいようなのである。

 また漏れ防止のためにゴム製のパッキンが飲み口周辺に多数設置されてあり、これまた唾液効果か容易にヌメる上、あっという間に黒いテンテン模様がついてしまう。

 このヌメリは茶渋ではなく細菌のコロニーであるバイオフィルムであるため、食中毒が懸念されるし、黒テンはカビ(おそらくクラドスポリウム)だから食中毒に加えアレルギー面での心配がある。水筒のケア、たいへん面倒ではあるけれども軽視はできないのだ。

 というところで、我が家でこの夏、高頻度に活躍した道具がまず、「すごいボトル洗い」という商品である。要は水筒やマグボトル洗浄専用の柄つきスポンジなのだけれど、絶妙な形状と突起の角度ゆえにボトルの底、壁面、上部の凹凸にフィットしてキューキューと洗いやすい。スポンジがへたれば交換できる点もよいが実際あまりへたらない。さすがスポンジ界の雄、3Mだけのことはある。

3M「すごいボトル洗い」
メーカー名3M
製品名すごいボトル洗い
実売価格594円

 そして例の飲み口の複雑な凹凸やパッキン洗浄のため、ここに花王の「キュキュット クリア泡スプレー」という洗剤を併用し、仕上がりの精度を上げた。通常の食器用洗剤などより除菌消臭効果が謳われているだけあって、子どもがウッカリ2日寝かせてドブ臭くなった水筒の始末にも大活躍であった。

 かくして我が家の水筒環境は今年、史上最強に美しかったのだけれど、誰も気づいていないんだろうな……。

花王「キュキュット クリア泡スプレー」
の飲み口の複雑な凹凸やパッキン洗浄に
メーカー名花王
製品名キュキュット クリア泡スプレー
実売価格245円