藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
【年明けからの大掃除その2】浴室の鏡の曇りを削り取る! 「すごい鏡磨き」
2018年1月17日 07:00
「浴室の鏡」というものの存在意義について、ときどき考え込む。別にあっていい、ないよりあるべきだ、あれば確かに便利だ。でも、見たいものが映り込んでいるかといったら結構、否だ。
さまざまな意味で正直「うへぇー」と思いながら覗き込むことの方が多い。願わくば「うっとりー」なんてしてみたいものだがあまりそういう気分にはなれない。でも、曇っていたら曇っていたで、「ちょっとー」という気持ちになる。見ようと思うのに見えないと、いらつく。
さてここ数年、一般の方向けのお掃除セミナーのようなものを開催するとき、かなりな頻度で質問として飛んでくるのが、この「浴室の鏡」の掃除の仕方についてである。浴槽とかと一緒にまめに洗剤で洗っているのにどんどん曇ってくる。なんとなく気が付いたら白いガサガサしたのがいっぱい付いている。
あの「白いの」ね、「鱗状痕(りんじょうこん)」っていうんですよー。ちょっと魚の鱗っぽいでしょう? 石みたいなガジガジ感がありますけど実際石みたいなもので、まあ水垢とか石鹸カスとかだと言っている人もいるかと思うんですけど、あれはどっちかっていうと水道水に含まれているミネラル成分で、まあ雑に言えば鐘乳石みたいなもの。だから酸で溶かすか、削るかしないとなかなか。スポンジと中性洗剤じゃあ落とせないんですよね。
しかし浴室で使う「酸」はちょっと怖い。「クエン酸」やら「お酢」やらといった食べられる酸が怖いというより、カビ取りで普通に使うあの「次亜塩素酸ナトリウム」と何かのはずみで触れてしまうのが怖い。
双方「混ぜるな危険」という注意書きがなされているが、実際両方をまぜまぜしてオリジナル効果を期待する人などいないだろう。おそらくは時短を狙うなどして、良かれと思って「鏡の鱗状痕落としと、排水溝のカビ落としを同時進行!」、あるいは「こっち洗った直後にそっち!」を掃除している際などに、排水口内などで混ざり合ってしまう。そして塩素ガスが発生し具合が悪くなるのだ……。
というわけで、筆者の場合、「鱗状痕」落としには「削る」アプローチ一択だったりする。使っているのは、スコッチ・ブライトの「すごい鏡磨き」。
メーカー名 | スコッチ・ブライト |
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製品名 | バスシャイン すごい鏡磨き MC-02 |
価格(編集部調べ) | 421円 |
そもそも鱗状痕汚れには、「鏡が曇る」こと以外に害がない。別に悪臭を醸し出すわけでもなく、浴室の衛生にも影響しない。カビのほか大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌などが蠢く排水口のドロドロぬめぬめ汚れとは不快の度合いが違うのだ。だから「削る」アプローチでいい。
曇った鏡にシャワーの水をかけて濡らした鏡面を、ただ「すごい鏡磨き」でこするだけの掃除なので、実は子どもたちに入浴中にやらせたりもしている。商品名にある「すごい」の意図には、水筒洗いブラシ同様、微笑みを禁じ得ないが、張り替え可能な特殊シートのおかげで、鏡以外の部分をうっかり擦ってもあまり傷を負わなそうなマイルドさも、浴室という無防備な場所に合っている気がして、結構気に入っている。