シャープ、空気中のホコリも吸い込むサイクロン掃除機

~運転音は“業界最小”の52dB
プラズマクラスターサイクロン掃除機 EC-WX310 グリーン系

 シャープは、部屋の空気中に舞い上がるホコリを吸い込んで“窓を開けない掃除”ができるサイクロン式掃除機「プラズマクラスターサイクロン掃除機 EC-WX310」を、9月13日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は90,000円前後。

空気中のホコリを捕らえ、運転音も“業界最小”。窓を締め切った夜間の掃除に対応

本体上部の「空間清浄ユニット」から、空気中のホコリを吸い込んで捕らえる

 吸込仕事率400Wのサイクロン式掃除機で、部屋を掃除しながら、部屋に舞い上がる微細ホコリを吸い込む点が特徴。従来の掃除機では、排気の流れや床を掃除する人の動きなどの影響により、微細なホコリが部屋の空間に舞い上がり、空気が汚れていたという。

 しかし本製品では、吸引風量を前年モデル「EC-WZ300」の約5倍に高めた高性能ファンモーターと、微細なホコリもキャッチする高集塵プリーツフィルターを内蔵した「空間清浄ユニット」を搭載することで「空間清浄ユニット」を、本体上部に搭載。床の掃除をしながら、部屋の空間に舞い上がる微細なホコリを強力に吸い込むという。

 同社ではこの空間清浄ユニットにより、冷暖房中や花粉の飛散が気になるシーズンなどで、窓を閉めたまま快適な掃除ができるとしている。

 排気については、ULPAフィルター、HEPAフィルターの2つのフィルターを本体内に内蔵することで、0.3μm以上のホコリを99.99%カットしたクリーンな排気を実現するという。また、除菌・脱臭効果があるとされる、同社のイオン技術「高濃度プラズマクラスター7000」を部屋に放出する機能も備える。

空間清浄ユニットの仕組み。ルーバーは運転停止中には閉じる空有期中のホコリの量を吸い込む実験。空間清浄ユニットを搭載していない機種では、舞い上がったホコリはそのまま残っているが、EC-WX310では空間清浄ユニットが吸い込むため、量が少なくなっている
本体の騒音源となる部分に、遮音・吸音・制振機構を採用し、運転音を低減した

 静音性にもこだわった。モーターや吸込口、排気口など、掃除機の騒音源となる部分に、遮音・吸音・制振効果のあるサイレンサー機構を採用。運転音は、空間清浄ユニットオフ時で52dB、オン時で53dBとなった。

 同社では52dBという数値について“業界最小の運転音”としており、電力ピーク時間外の夜間にも周囲を気にせず運転できるため、節電にもつながるとしている。


ゴミの圧縮機能を強化。運転後の自動フィルター掃除は汚れた時だけ作動

吸い込んだゴミをダストカップ内で圧縮する「スクリューフィン」は、運転中も圧縮できるようになった

 また、従来から搭載している、吸い込んだゴミの圧縮機能も改良。従来モデルまでは、掃除機の運転後、8秒間ダストカップ内のスクリューフィンを回転し、ゴミを圧縮して捨てやすくしていたが、新製品は、掃除中にもフィンが回転するようになった。なお、スクリューフィンの表面は、前年モデルと同様、繊維が固まりやすいよう、ネコの舌のように表面をザラつかせている。

 スクリューフィンの採用により、ゴミ捨ての頻度は、圧縮機能を搭載しない機種と比べ1/3に低減するという。さらに、ゴミを圧縮し、カップ内部のフィルターに綿ゴミや髪の毛が付着するなど、フィルターの目詰りによる吸塵力の低下を抑えることで、約40日間ゴミ捨てや手入れをしなくても、強力パワーが持続するという。押し固めたゴミは、ダストカップのボタンを押すだけで、底からワンタッチで捨てられる構造になっている。

 自動メンテナンス機能としては、ダストカップ上部の汚れを検知して、汚れている場合のみ、フィルターに付着した汚れを叩き落す「センサー自動クリーンメカ」を新採用。従来までは掃除後は毎回作動していたが、本製品では運転頻度が最大約1/40まで抑えられるという。

 このほか、ダストカップ内にプラズマクラスターイオンを放出して静電気を除去し、ダストカップ内部に汚れが付着するのを防ぐ機能、ヘッド内部の回転ブラシの毛を高密度化し、ブラシと床面の接地面積を増やした「ハイグリップ自走ヘッド」も採用。ヘッドにはさらに、軽い力でも吸込口が動かしやすい「こまわりローラー」も備えている。

 節電機能としては、吸込みヘッドを持ち上げると自動的に運転を停止する「節電アイドリングストップ機能」、床面に合わせて吸引力を自動でコントロールする「エコ掃除」機能も搭載。強モードと比べて、消費電力量は最大約60%削減できるという。

 本体サイズは258×450×271mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は5.3kg。消費電力は300~1,000W。運転音は約48~52dBで、空間清浄ユニット運転時は約51~53dB。集塵容量は0.4L。本体カラーはグリーン系とオレンジ系。

下位モデルも“業界最小の運転音”

空間清浄ユニットを省いた下位モデルの「EC-WX310」レッド系

 下位モデルとして、EC-WX310から空間清浄ユニットを省いた「EC-VX310」も、同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は75,000円前後。運転音は52dBで、こちらも“業界最小の運転音”が謳われている。

 本体サイズは258×412×271mm(同)で、重量は4.9kg。消費電力は300~1,000W。吸込仕事率は400W。運転音は約48~52dB。集塵容量は0.4L。本体カラーはレッド系とゴールド系。






(正藤 慶一)

2012年8月29日 16:29