ダイキン、1台で床暖房や温水パネルヒーターが接続できるエアコン室外機

~最大64畳の“家まるごと”床暖房が可能
「ヒートポンプ式温水暖房システムマルチ」のシステム

 ダイキン工業は、エアコンや床暖房や温水パネルヒーターが複数接続できる室外機「ヒートポンプ式温水暖房システムマルチ」を、2012年4月1日より順次発売する。希望小売価格は、3室接続用が430,000円、4室用が550,000円、5室用が680,000円。

 「システムマルチ」は、複数のエアコンが接続できる同社の室外機シリーズ。主に新築の一戸建てやマンションに導入される。今回の新製品では、最大で5つの機器が接続できる「5室接続用モデル」が加わった点、エアコンだけでなく、温水床暖房や温水パネルヒーターと接続できるようになった点が特徴となる。

 5室接続用モデルでは、床暖房が64畳(103平方m)まで対応可能。各居室加えて、トイレや廊下も含めた生活導線も床暖房にできるため、部屋間の移動によるヒートショック(急激な温度差により血圧が急変すること)を和らげることができるという。

 また、床暖房とエアコンを同時に使用する場合は、エアコンで部屋を素早く温めてから、効率よく床暖房にシフト運転する「エアコン連動」機能も搭載。低めの暖房温度設定でも、快適に過ごせるという。

 省エネ面では、室外機に高効率・低損失のインバーター制御回路「インターリーブPAM」を採用。負荷に合わせて4つのPAM回路を切り替えることで、大出力から小出力まで、高効率を達成するという。3室接続の室外機でエアコン運転をした場合、APF(通年エネルギー消費効率)は5.6。同社では“業界No.1”を達成し、10年前の同等機種よりも23%電気代を削減するという。なおエアコン室内機には、壁掛け型や天井埋込カセット形、床置形など7タイプ31機種をラインナップする。

 このほか、エアコンを運転していない際の室外機の待機電力をゼロとした。これにより、待機電力はエアコン室内機分だけとなり、エアコンを3室に接続した際の1時間当たりの待機電力は従来の14.6Wから3Wと、約1/5に減ったという。

 節電機能としては、消費電力のピーク時にリモコンで設定することで、消費電力を通常運転から15%カットする「パワーセレクト」も備える。

 5室接続用の「5M100NV」の本体サイズは940×320×996mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は82kg。電源は単相200V。最大消費電力は2,950W、運転音は最大で55dB。

組み合わせパターン。床暖房、温水パネルヒーター、エアコンを組み合わせた例こちらはエアコンを省き、全室床暖房、温水パネルヒーターとした例






(正藤 慶一)

2011年11月24日 16:37