「美容に関心がある」男性は54.8%、オリコン調査

~除・脱毛のケアを行なう“美容男子”も
除毛/脱毛用グルーミングキットの例「フィリップスQG3280」

 オリコンは、10~40代の男性1,202人を対象に「男性の美容に関する意識調査」をインターネット上で実施。男性の54.8%から「美容に関心がある」という回答が得られた。

 調査では、美容に関心がある男性を“美容男子”、あまり関心がない男性を“美容レス男子”と名づけた。美容に関心があると答えた美容男子は、回答者の半数以上を占める54.8%の男性に及び、その理由として、「外見を気にするのは女性も男性も同じ」(20歳)、「今は男性も肌の手入れやむだ毛の処理をするのが当たり前の時代になってきている」(23歳)との声があった。

 見た目へのこだわりの強い美容男子の場合、自分の顔や体で気になる部位がある人は9割以上に及び、そのうち日常的に何かしらのケアしている人は約7割になるという。

 いっぽう美容レス男子では、7割以上の人が気になる部位があるが、それでも何かしらのケアをしている人は4割未満に留まった。

 この美容関心度の高低により、特に手入れの有無に差が出やすいのが、ヘアスタイル・髪質ケアと、顔の肌質の手入れだ。

 手入れの対象となっている部位を見てみると、美容男子では1位がヒゲで61.7%、2位がヘアスタイル・髪質で58.3%、3位が同率で顔の肌質と体臭・口臭のケアでそれぞれ54%だった。さらに、美容男子のうち10人に1人が、除・脱毛などの体毛のケアを行なっていることも明らかになった。

 いっぽうの美容レス男子では、ヒゲの手入れこそ66.5%と1位で、美容男子と大差なかったが、ヘアスタイル・髪質ケアでは26.1%、顔の肌質では34.5%と大幅に美容男子を下回った。

美容男子達のムダ毛の手入れ事情

 では、美容男子はどのような手入れをしているのか。まずヒゲのケアでは、シェーバー・カミソリを使う人が67.4%、次いで電動シェーバーを使うが62.7%となった。使用頻度はいずれも1週間に3回以上で、習慣的な身だしなみとしてヒゲを剃っている傾向があるという。

 また、除・脱毛器を使う人は10.9%で、カミソリや電動シェーバーにプラスして使っており、使用頻度は月に1、2回程度だった。除・脱毛器を使う理由としては「ヒゲが濃く生えるのが早いので」(25歳)、「じょりじょりするのが気持ち悪いから」(36歳)といった声が寄せられた。

 さらに、「いっそのこと脱毛したい」(20歳)など、20代の美容男子を中心に、脱毛して毎日のヒゲ剃りをなくしたいという意見が多く寄せられ、今後使用者が増加することが予測されるという。

 ヒゲの手入れは、美容への関心の高さに関わらず、多くの男性が実践しているが、特に美容男子では、どう見られるかにこだわり、ヒゲの長さや気になるポイントに合わせて、一歩進んだ方法を取り入れていると分析できるという。

パナソニックが9月に発売した「マルチトリマー ER-GY10」トリマーでは、見える部分の体毛をケアすることも

 いっぽう、美容男子と美容レス男子の間で差が出た、ヘアスタイル・髪質ケアや顔の肌質ケアでは、美容男子はどんな手入れをしているのか。

 ヘアスタイル・髪質ケアでは、ヘアワックス・ムースを使っている人が74%、美容院・ヘアエステといったケアを行なっている人は43%にのぼり、「ヘアスタイルは一番気になる、重要だから」(31歳)、「人前に立つ商売だから、大いに気にすべき」(27歳)という回答が見られた。

 顔の肌質ケアでは、化粧水・ローションを使う人は72.8%、リップクリームは63.3%、乳液・モイスチャークリームは50.3%といずれも半数以上にのぼった。さらに、パック・毛穴パックや、サプリメントを使用している人も美容男子のうち4割以上で、これらのケアを行なう理由としては、「アンチエイジングとリフトアップのため」(39歳)、「テカリやべたつきを抑えたい」(35歳)、「ニキビやニキビ跡が気になるので」(21歳)など、女性と変わらないような意見が多く寄せられたという。

 今回の調査から、多くの美容男子が手入れしているのは、顔や髪などの人目に付く部分であることが明らかになった。オリコンでは、美容男子の5人に1人が顔以外の肌質ケアを、10人に1人が体毛のケアをしていることを踏まえて、今後は見えない部分のケアにも意識が向けられるだろう、と分析している。






(小林 樹)

2011年11月10日 15:51