8月の家電出荷額、エアコンと冷蔵庫が不調で2カ月連続のマイナス

~過去10年の平均出荷額は上回る

 社団法人日本電機工業会(JEMA)は、2011年8月の家電出荷額を発表。国内出荷金額は1,630億円で、前年同月比16.2%減と2カ月連続のマイナスを記録した。

 製品別では、エアコンが金額ベースで前年比32%減の461億円、台数ベースで前年比23.6%減の64万7千台となり、2カ月連続のマイナスを記録し た。冷蔵庫も、金額ベースで前年比14.7%減の397億円、台数ベースで前年比11%減の42万台となり、台数ベースでは5カ月ぶりのマイナスとなっ た。

 JEMAでは、今年の8月は例年より気温が低く、節電意識の向上で夏の季節家電の需要が前倒しになっていたことが一部影響して、記録的猛暑やエコポイント制度の後押しがあった昨年を下回る結果になったと分析している。

 一方8月の出荷実績としては、過去10年の平均出荷額を上回っている点も指摘。製品別に見ても、エアコンでは過去10年の8月の平均出荷台数は51万3千台で、今年8月の64万7千台は決して低い水準ではないという。冷蔵庫も、141L~300Lの中型タイプにおいては、前年同月比125.7%と7カ月連続の2桁増を記録し、好調を維持した。

 このほか電子レンジと食器洗い乾燥機は好調で、電子レンジの出荷台数は前年比14.5%増の22万7千台、5カ月連続の2桁増となった。洗濯機は、前年比3.4%増の39万2千台で、5カ月連続のプラスとなっている。

 掃除機と炊飯器は、いずれも前年を下回った。掃除機は台数ベースで前年比6%減の44万台となり、4カ月連続の前年割れ。炊飯器は前年比10.4%減の39万8千台となり、2カ月連続のマイナスとなった。







(小林 樹)

2011年9月26日 15:26