四国電力、9月上旬の電力需給が逼迫
~関西電力への送電中止などで対策
四国電力は30日、9月上旬の電力需給状況が悪化するため、対策を行なうと発表した。9月4日から伊方原子力発電所1号機(56.5万kW)が定期検査入りし、発電を停止する。
これに対して、自家発電などからの受電を13万kW程度継続する。また、阿南火力発電所3号機(45万kW)の定期検査を9月3日から9日に遅らせる。さらに、関西電力に行なっている応援融通(当初4万kW、8月17日から2.5万kW)を9月3日で取りやめる。
これらの対策により、9月5日から9日の予備率は0.5%から11.7%に、9月12日から16日の予備率は5.8%から8.4%へと向上し、8~10%程度とされる余裕のある需給状態が確保される。
四国電力、9月前半の需給バランス |
同日行なわれた社長会見の記録では、「こうした一連の対策により、今夏はどうにか乗り切れる見通しが立ちましたが、引き続き、伊方3号機の運転再開時期と今冬に向けた需給が大きなテーマとなります。まずは、伊方3号運転再開の早期実現を図ることが第一であり、ストレステストの国への報告を含め、最大限の努力を傾注してまいります。また同時に、万が一のリスク管理の観点から、運転再開遅延の長期化の備えとして、あらゆる観点から供給力対策の検討を進めてまいる所存であります。」としている。
(伊達 浩二)
2011年8月30日 15:01
-ページの先頭へ-