中国電力、三隅発電所1号機の発電停止。予備率6%に低下
~関西電力への融通送電は明記されず
中国電力は、三隅発電所1号機火力発電所が、10日午前7時35分に停止したと発表した。
三隅発電所1号機は、9日にボイラーで発生した蒸気をタービンへ送る配管の一部が損傷し、蒸気が漏洩していることが確認され、修理のため停止すると予告されていた。
三隅発電所は、1998年6月に稼働した比較的新しい火力発電所。100万kWという1号機の出力は、中国電力の持つ火力発電所としては3番目に大きい。7月8日から27日まで故障で停止したばかりだった。
今回の発電停止により、中国電力は8月の電力需給見通しを修正した。8月中の供給力は1,335万kWから1,235万kWへ下がった。最大電力1,165万kWに対して、供給予備率も14.6%から6.0%に下がり、余裕のある供給状態とされる8~10%を下回る水準となった。
なお、関西電力への融通電力の増減については、言及されていないが、7月27日時点の需給見通しでは、供給予備力の中から72万kWを融通送電するとしていた。今回の見直しによって、予備力が少なくなったため、送電量も制限される可能性が高い。
中国電力、8月10日現在の需給見通し。融通送電については明記されていない |
中国電力、7月27日現在の需給見通し。注釈で、関西電力への送電分は供給予備力の中から割り当てると書かれていた |
(伊達 浩二)
2011年8月10日 17:11
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