中国電力、100万kWの三隅発電所1号機の修理完了

~関西電力への融通送電分を確保

 中国電力は27日、故障中だった三隅発電所1号機(100万kW)の修理が完了したと発表した。8時28分に発電を開始し、14時に通常運転に復帰するとしている。

 三隅発電所は石炭を燃料とする火力発電所で、出力100万kWの1号機が稼働している。7月18日にボイラー内での蒸気漏洩が発見され、修理のために発電を停止していた。

 今回は、ボイラー内の配管が損傷していることを確認して交換した。また、類似した箇所を点検し、劣化が確認された部分を交換した。

 中国電力は、比較的電力供給力に余裕があり、関西電力への電力融通を予定していた。しかし、大型火力発電所である三隅発電所の故障が発生したことから、7月20日には政府が関西電力管内の10%以上の節電を呼びかける状況に追い込まれていた。今回の修理完了により、中国電力から72万kWが関西電力に送られるため、関西電力管内の供給状況も改善される。

修理完了後の中国電力の電力需給状況。注4に関西電力への送電量が記載されている
7月20日公開された、政府による三隅発電所が停止した場合の見通し。関西電力への影響の大きさがわかる。なお、最大電力は猛暑だった昨年夏を想定しているため、中国電力の表よりも、予備率が低くなっている





(伊達 浩二)

2011年7月27日 15:30