シャープのプラズマクラスターイオン、肌荒れとテカリ防止に効果

高濃度プラクラスターイオンの発生機能を備えた、シャープの家電製品群

 シャープは、同社独自のイオン機能「高濃度プラズマクラスターイオン」が、肌荒れと肌のテカリの防止に効果があると発表した。

 高濃度プラズマクラスターイオンは、同社の空気清浄機やエアコン、冷蔵庫や加湿器などに搭載されている、独自の除菌・脱臭技術。空気中を浮遊するウイルスや菌、衣類や部屋に染みついたニオイを除去する効果があるとされる。また、6月には「肌の保湿/弾力性向上/キメが整う」という3つの美肌効果があることを実証している。

 今回効果が発表された「肌荒れ」については、肌荒れの一因となる黄色ブドウ球の増殖を抑制し、また「肌のテカリ」については、余分な皮脂の発生を抑制することを、いずれも人肌で実証したという。

 実験の内容は、30~65歳の女性15名を対象に、高濃度プラズマクラスターイオンを発生させた場合とさせない場合において、顔の頬に付着している黄色ブドウ球菌を採取し、同時に肌の皮脂量の変化を調べるというもの。この結果、イオンありの場合は、イオンなしと比べて時間の経過とともに、同菌の数が減っているのが確認されたという。

 また、肌の皮脂量の変化については、実験開始から8時間後に、イオンありの場合で肌の皮脂量の増加が抑制されているのを確認したという。

 なお実験では、病原菌が体内に入るのを防いで肌を保護する役目があるとされる、善玉菌の「エピデルミディス菌」という菌も肌から採取していたが、こちらはイオンの有無によって変化はなかったという。

テスト条件と、菌の採取方法。なお、試験室は6畳相当で、室温は26~28℃、湿度は40~60%に設定されている肌の黄色ブドウ球菌の菌数変化。4時間後から「統計的に有意な差が確認された」という
肌の皮脂の抑制効果。イオンありの場合、8時間後に抑制効果が表れている“善玉菌”というエピデルミディス菌には、イオンの有無で変化はなかった

 実験を行なった、総合医科学研究所 代表取締役社長の杉野友啓氏は、「皮膚の状態を保っている善玉菌には影響せず、肌荒れの一員となる悪玉菌の増殖を抑制する効果が実証されました。今回の実証により、プラズマクラスターは、肌の健康や清潔性を保つ対策のひとつとして期待できます」とのコメントを発表している。

 今回の実証内容は、8月7日から開催される第28回日本美容皮膚科学会・学術大会で発表されるという。

 なお、今回の実証に使用された高濃度プラズマクラスターイオンの濃度は、1立方cm当たり10万個となっている。





(正藤 慶一)

2010年8月5日 14:56