東芝、“炊きムラ”を抑える剛熱ダイヤモンドコート釜搭載の圧力IH炊飯器
圧力仕込み RC-10RY |
東芝ホームアプライアンスは、炊きムラを抑える新開発の内釜を搭載した圧力IH炊飯器「圧力仕込み」を7月16日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は5.5合炊きの「RC-10RY」が30,000円前後、1升炊きの「RC-18RY」が33,000円前後。
炊飯時の炊きムラを抑えるために、内釜を大幅に改良したのが特徴。従来機種では、独自の鋳造製法と、底部の丸みで内釜内で熱対流を導く鋳造圧釜構造を採用していたが、RC-10RYでは、更に熱効率を高め、熱対流を強めるために、内側に「ダイヤモンドチタンコート」を採用した。ダイヤモンドチタンコートは、熱伝導率の高いダイヤモンド粒子を含んでおり、沸騰開始時にきめ細かい気泡を内釜の表面に発生させ、熱を効率よく伝えるという。
「剛熱ダイヤモンドコート釜」の熱効率イメージ |
釜の表面では、従来釜底部だけに設けていたディンプル加工を外側前面に施し、さらに熱伝導率の高い銅素材をコーティングした。同社ではこの内釜を「剛熱ダイヤモンドコート釜」とし、炊きムラを抑えるとしている。
また、炊飯工程も見直した。まず、米の甘みを引き出すために、米が沸騰する前に釜内の温度を徐々に上げていく「沸騰立ち上げ」工程を従来より長くした。40℃から70℃の温度帯をゆっくりと上昇させることで、米に含まれる酵素が活性化し、米の甘みをより引き出すことができるという。また、米の「粘り」「固さ」「つや」「香り」といった、ごはんのおいしさを引き出すために、沸騰時に圧力をかけ、さらに炊飯工程の最後の「むらし」で加熱量を引き上げるなど細かな制御を加えた。
炊飯工程での温度と圧力の変化の様子 |
炊飯メニューでは、ご飯の固さを従来の3段階「やわらか・ふつう・しゃっきり」に「もちもち」を加えた4段階に追加したほか、季節に応じて米の浸し時間を制御する「年中ぴったり浸し」、長時間の予約炊飯でも沸騰時間を制御して、米の煮くずれを抑える「ふっくら予約炊き」などの機能を搭載している。
RC-10RYの本体サイズは、274×333×224mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約4.9kg。炊飯時の消費電力は1,100W。1回の炊飯でかかる消費電力量は202Wh。保温時、1時間の消費電力量は14.9Wh。
(阿部 夏子)
2009年6月15日 16:40