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中部電力、59.5万kWの上越火力発電所1-2号が営業運転開始

~7月にはさらに59.5万kWを追加予定

 中部電力は、新潟県上越市八千浦の埋立地に建設中の上越火力発電所1-2号機が、9日16時に営業運転を開始したと発表した。2012年7月に1-1号機が営業運転に入ったのに続くもの。各発電機の出力は59.5万kWで、合計出力は119万kWとなる。

 上越火力は、中部電力にとって初の供給区域外に立地する初めての発電所。発電機2基で1系列とし、最終的には2系列が稼働する。今回の1-2号機に続いて、2013年7月には2-1号機の営業運転開始が予定されている。2014年5月に2-2号機が稼働すると、合計238万kWの出力となる。

上越火力発電所の開発日程

 発電機は1,300℃級の改良型ガスタービンを用いた多軸式コンバインドサイクル発電方式で、国内最高水準である58%以上の熱効率を達成した。燃料はLNG(液化天然ガス)で、ばい煙が発生しないとしている。

 中部電力は、政府の要請により浜岡原子力発電所が停止しており、電力需給が逼迫したことから、2012年夏には2010年比で5%以上の節電目標が設定された。中部電力では、今回の上越火力発電所の運転開始を、浜岡原子力発電所の再稼働とともに中長期的な電力供給対策の要としている。

 中部電力では、上越火力発電所に続く火力発電所の開発案件として、既存火力発電所をコンバインドサイクル発電設備へリプレースする西名古屋火力発電所7号系列(合計出力:220万kW級)も年内に着工を予定しており、2017年度に運転開始の予定となっている。

伊達 浩二