政府、今夏の節電目標を関西15%、九州10%、北海道/四国7%に決定
政府は18日、今夏の電力需給について合同会議を行ない、今夏の節電目標を決定した。
まず、7月2日~9月28日の間の平日9時~20時は、沖縄電力を除く全国で、数値目標のない節電を要請する。ただし、8月13日~15日は除く。
さらに地域ごとに数値目標を伴った節電を要請する。北海道電力:7%(7月23日~9月14日)、東北/東京電力:数値目標なし(7月2日~9月28日)、関西電力:15%(7月2日~9月7日)、四国電力:7%(同)、中部/北陸/中国電力:5%(同)、九州電力:10%(同)。時間帯は平日9時~20時だが、地域や期間によって短縮される。
現時点で国内の原子力発電所がすべて停止しているため、単独で需給ギャップを解消しようとすると、原発依存比率の高い関西電力では20%程度、九州電力で12%程度、四国電力で5%程度の節電が必要となる。特に関西電力の20%節電というのは達成が難しい目標であるため、電力の融通が行ないやすい60Hz圏の中部/北陸/中国電力でも数値目標のある節電を行ない、電力を融通する。
また、北海道/関西/四国/九州電力については、万一に備えた計画停電の準備を検討するとしている。
各電力会社の節電数値目標と主な対策 |
今夏の節電においては、大口需要家に対して節電を強制する電力使用制限令は回避された。また、計画停電については、万一の際の手段として準備するという方針に落ち着いた。
関西電力については、大飯原子力発電所が再稼働すると需給ギャップが解消されるという試算もあり、再稼働を認められた場合は、改めて需給状態が検証される。
家庭での節電基本方針は、昨年度に東北/東京電力管内で行なわれたものをほぼ継承している。消費電力の比率が高い、エアコン/照明器具などの使用を控えることが中心となっている。また、電力需給が逼迫した場合には、メールで告知するサービスが実施される。
とくに13時~16時のピーク時の節電が重要となる | 夏の昼はエアコンの使用比率が高い |
(伊達 浩二)
2012年5月18日 12:35