6月の家電出荷額、2カ月ぶりのマイナス

~扇風機が昨年を上回る73万台を出荷

 社団法人日本電機工業会(JEMA)は、2012年6月の家電出荷額を発表した。国内出荷額は2,499億円、前年同月比3.5%減で、2カ月ぶりのマイナスとなった。高水準だった前年には及ばないものの、過去10年の6月の平均出荷額は上回っており、JEMAは省エネ製品に対する消費者の関心が継続していると指摘している。

 製品別では、主力製品である冷蔵庫とエアコンがいずれも2カ月ぶりにマイナスを記録した。冷蔵庫の出荷額は前年同月比2.9%減の454億円で、出荷台数は同比4.6%減の44万9千台。エアコンの出荷額は同3%減の1,133億円で、出荷台数は同3.4%減の142万台となった。

 また、掃除機では紙パック式とサイクロン式の出荷台数が軒並み前年を割り、電子レンジの出荷台数も4カ月連続のマイナスとなった。

 好調だったのは扇風機で、出荷額は50億円で前年同月比35.1%増。出荷台数は73万4千台で、同比6.9%増となり、5カ月連続のプラスとなった。節電意識の高まりを受けて、省エネ性能の高いモデルや、ルームエアコンと併用する使い方が広がり、好調に推移したという。

 このほかプラスだったのは洗濯機で、出荷額は同比6.6%増の257億円。出荷台数は41万1千台で、同比1.2%増となった。なかでも洗濯乾燥機は10カ月連続のプラスで、金額ベースで同比11%増、台数ベースで9.9%増と好調だった。

2012年上半期の家電の出荷額は、ほぼ横ばい状態が続いている





(小林 樹)

2012年7月25日 15:54