ヤマダ電機、「LABI新宿西口館」を明日オープン

~照明は全館LED。屋上では太陽光発電も
ヤマダ電機「LABI新宿西口館」

 ヤマダ電機は、15日午前10時にオープンする「LABI(ラビ) 新宿西口館」について、報道関係者を対象とした内覧会を、14日実施した。

 LABI 新宿西口館は、同社の都市型ストアブランド「LABI」の19店舗目となる家電量販店。新宿エリアへの出店は、LABI 新宿東口館に次ぐ2店舗目。

 所在地は東京都新宿区西新宿1-18-8の新宿スカイビル跡地で、新宿駅西口および南口から徒歩約5分の甲州街道沿い。ビルは地下2階地上11階建てで、売り場は地下2階~地上9階の全11フロアとなる。売り場面積は約8,000平方m(約2,400坪)で、LABI 新宿東口館とほぼ同規模程度の広さとなる。営業時間は午前10時から午後10時まで。


店舗は甲州街道沿い甲州街道とは逆側にも、店舗の入り口がある。さらに、地下2階にも新宿駅の地下に繋がる出入り口がある
新宿駅西口地下には、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダ電機の看板が揃い踏みしていた都営線新宿駅改札前では、いたるところにLABI新宿西口館のポスターが貼られていた
オープニングセールを知らせるチラシ。記者宅の今朝の新聞にも折り込まれていたヤマダ電機各店(LABIおよびテックランド)でも、オープン記念セールが行なわれる

 同店舗では、「これからの家電がここにある」をコンセプトに掲げ、“省エネ家電”と“スマート家電”を売り場で実際に実感・体験できることに力を入れている点が最大の特徴。スマート家電とは、ネットワーク環境に接続することで機能を操作したり、消費電力を自動で制御する最新家電のことで、インターネットテレビやスマートフォン、高機能の生活家電の販売に力を入れていくという。省エネ家電としては、LED電球、太陽光パネルを販売する。

 さらに、店舗の設計は「省エネ・創エネ・蓄エネ」をテーマとし、全館にLED照明を採用。屋上には太陽光パネルを設置し、空調機器の一部の電力をまかなう。太陽光パネルの発電量は、5階の売り場に設置された「太陽光発電モニター」で確認できる。ほかにも、エアコンの省エネシステムの促進や、ビル屋上を緑化することによって、ビル全体のCO2排出量は、年間で約150トン削減できるとしている。

店舗の設計は「省エネ・創エネ・蓄エネ」をテーマとした全館にLEDを採用。商品としての照明も、LEDしか扱っていないという徹底ぶり5階に太陽光発電モニターを設置

最新家電や省エネ家電に注力し、他店と差別化

ヤマダ電機 代表取締役社長兼代表執行役員 COO 一宮忠男氏

 今回の出店により、新宿西口エリアは新宿東口エリアと同様、ヨドバシカメラ、ビックカメラという大手家電量販店が並び立つ家電量販店の激戦区となる。

 会見に出席したヤマダ電機 代表取締役社長兼代表執行役員COOは、量販店の激戦区である新宿エリアに、東口館に次ぐ2店舗目をオープンすることについて、「LABI新宿西口館では、最新のネットワーク家電や省エネ家電に触れられることに力を入れていく。『女性や若者にやさしい店舗」をコンセプトとした新宿東口館とは差別化をはかる」と説明。初年度の売上は東口館と同じ400億円を想定するという。

 出店意図については、「新宿は、西口と東口で客層も客質も違う。まさに老若男女が集う街で、私自身、新宿に来るたびに客層の深さに驚かされている。東口館では、若者や女性をターゲットとしていたが、西口館の場合は、家族連れやビジネスマンがターゲット。新宿は一日の平均乗降者数が300万人を超し、消費需要は2,000億円とも言われる一大消費地帯。百貨店やアパレルなど流通業の多くがここ新宿に集っており、潜在需要はまだまだある。西口にはヨドバシカメラやビックカメラといった大型店舗が既にあるが、我々が西口に出店することで、新宿西口の潜在需要を活性化できれば」と意気込んだ。

 池袋や渋谷など、都心部に集中的に店舗を増やしていることについては、「意外かもしれないが、昨年、新宿に東口館をオープンさせてから、LABI池袋総本店の売り上げも上がった。これは、都心での求心力が高まったことだと捉えている。我々は店舗を個数ではなく、面として考える。面が広がれば、売り上げは伸びる。ナショナルチェーンとして最も重要なのは、各店舗の売り上げのトータルであり、市場でどれだけのシェアをとるかということだ」と話した。

 一宮社長は、製品ごとの売れ行きに関しても触れ、「エコポイントは終了したが、地デジ化を前にテレビは昨年比で2~4倍、付随してレコーダーも昨年比2~3倍売れている。また、省エネ製品を求める流れから、LED電球は前年比5~6倍と非常に好調に売れている」と明かした。

LABI新宿西口館店長 村元公彦氏フロア構成図 

 各フロアの構成は、9階がゲーム類、8階が冷蔵庫・洗濯機と調理家電、7階はLED照明とエアコンと理美容家電、6階がパソコン、5階が太陽光・オール電化の法人窓口とパソコンサプライ、4階がカメラ、3階が小型テレビ類、2階が37型以上の液晶テレビ、1階がスマートフォン、地下1階が携帯電話、地下2階がデジタルオーディオプレーヤーと女性向けコーナーとなっている。以下、上階から順に店内のようすを紹介する。

 


 

9階――ゲーム機・ゲームソフト・ブルーレイソフト

 9階の特徴は、ゲーム機体験コーナーを用意したこと。各社のゲーム機が並び、実際に手にとって楽しめるという。ソフトでは、特にBlu-ray(以下、ブルーレイ)の品揃えを充実させている。旅行用カバンもこのフロア。

ゲームの体験コーナーを用意ゲームソフト類も幅広く揃えたという

8階――冷蔵庫・洗濯機・調理家電

 8階は「省エネ・節電」をテーマとし、冷蔵庫・洗濯機・調理家電などの白物家電に加えて、家庭内での「省エネ・創エネ・蓄エネ」のあり方を提案したブースを用意。省エネとしては、節電機能を搭載したテレビや、LED電球を揃えたほか、創エネとしては太陽光発電システム、蓄エネとしては、エネループなどの充電池が並んでいた。

家庭内での「省エネ・創エネ・蓄エネ」のあり方を提案したブース省エネとして、節電機能を搭載したテレビやLED電球を揃えた
創エネとして販売されている、太陽光発電システム蓄エネとしては、エネループなどの二次電池が並んでいる

 冷蔵庫では、年間の消費電力量を製品の説明パネルに明記した。洗濯機では、「節水」という面にも焦点を当て、洗濯機ごとの使用水量もパネルに記載している。これらのパネルの表記は、他店でも順次導入していくという。

ずらりと並んだ冷蔵庫冷蔵庫の説明パネルには、年間の消費電力量が赤い文字でハッキリと記されている
省エネや節水を謳う製品が並ぶ製品の説明パネル。右上の枠内に、いくつ省エネ機能を備えているか、明記した点が特徴

 また、調理家電の売り場では、近年高まる家庭での食事や節約志向に応えるため、「ウチ食提案コーナー」を設けた。「お家で おいしく たのしく 節約生活! 」と大きく書かれたブースには、ホームベーカリーやレンジ、ホットプレートなど各種調理家電が並べられていた。

家庭での食事や節約志向に応える、ウチ食提案コーナー忙しい消費者の生活に合わせた「時短調理」を可能にするレンジ類彩り豊かなコーヒーメーカーなど、輸入家電の棚も用意している

7階――エアコン・クリーナー・理美容器具・LED照明

 7階には、エアコンなどの季節家電とLED照明、クリーナー、理美容器具が並ぶ。このフロアの目玉は、LED照明だ。LABI店舗の中でトップというLED照明の品揃えは、電球だけで200種類に及ぶ。白熱球や蛍光灯は一切用意せず、LED照明のみ販売するという。

LED電球だけで約200種類用意されている選ぶ際には、光色の違いも比較しやすいシーリングライトもすべてLED

 節電で買い換え需要が増しているエアコンでは、政府が呼びかけている家庭での15%の消費電力削減目標をクリアできる製品に、目印となるシールをつけている。エアコンは、取り付ける部屋の広さごとに製品が陳列されていた。

ガラス張りの壁に並んだエアコン家庭での15%の消費電力削減目標をクリアできる製品に、目印となるシールを付けている取り付ける部屋の広さごとに並べられていて、見やすい

 このほか、季節家電として注目を集める扇風機や、シェーバーなどの男性向けの理美容家電、血圧計などの健康家電は7階に用意される。

開店セールの目玉ともなる扇風機男性向けの理美容家電血圧計などの健康家電も用意

6階――パソコン・プリンタ

 6階はパソコンとプリンターを取り揃えているフロア。エスカレーターから目に付きやすい陳列棚には、「ビジネスを快適に」と銘打ち、小型PCとスマートフォンを組み合わせて提案している。

デスクトップパソコンとノートパソコンが並ぶ6階「ビジネスを快適に」と銘打ち、小型PCとスマートフォンを組み合わせて提案壁にモバイルパソコンが並ぶ

5階――パソコンサプライ・パソコンソフト・太陽光・オール電化企業法人専用窓口

 5階はパソコン周辺機器のフロアで、地デジチューナーも扱っている。フロアの奥には、太陽発電システムとオール電化の法人向け相談窓口がある。太陽光発電システムのパネルを間近で見ることができ、太陽光発電のしくみや施工例も紹介されている。また、家庭用蓄電池やエコキュートも展示されている。

太陽光発電のしくみや施工例も紹介されている太陽光発電システムのパネルを間近で見ることができる太陽発電システムとオール電化の法人向け相談窓口

4階――デジタルカメラ・デジタルビデオカメラ・アクセサリー

 4階はカメラ。力を入れているのは「3Dムービーコーナー」で、各社の3Dムービーカメラを一堂に並べた。3Dムービーカメラは実際にその場で撮影することができ、映像を比較しながら購入を検討できる。

 一眼レフデジカメは、メーカーごとに各社の新製品を展示。コンパクトデジカメは、メーカーごとに壁に並べたほか、デザインや目的ごとに棚に分けて陳列している。

 また、近年需要が高いという高級コンパクトカメラやミラーレスデジカメは、エスカレーターから目に付きやすい棚に並べられていた。

3Dムービーコーナー一眼レフデジカメデザインや目的ごとに棚に分けて陳列したコンパクトデジカメ
コンパクトデジカメはメーカーごとに棚にも展示高級コンパクトカメラはエスカレーター脇近年需要が高いというミラーレスデジカメ

3階――小型テレビ・デジタルレコーダー・映像メディア

 3階は、1部屋に1台置けるような、32型以下の小型テレビを揃えた。壁掛けの薄型テレビも品揃えが豊富だ。さらに、小型テレビを利用した「スカイプ体験コーナー」と「無線LANで繋がるスマートテレビ体験コーナー」を用意。ほかに、ブルーレイレコーダーなども販売されている。

小型テレビ・デジタルレコーダー・映像メディアのフロア裸眼の3Dテレビも壁掛けテレビが人気だそうだ
スカイプ体験コーナー無線LANで繋がるスマートテレビ体験コーナー

2階――液晶テレビ、プラズマテレビ、アンテナパーツ

 2階では、37型以上の液晶テレビを扱う。さらに、“スマート家電”の1つとして、スマートテレビコーナーを用意。テレビをネットワーク回線に繋ぎ、スマートフォンをリモコン代わりにしたり、テレビを来客を見守るモニターとして使用するなど、「家中まるごと! ホームネットワーク」をテーマに、テレビの様々な使い道を提案している。

“スマート家電”として、テレビをネットワーク回線に繋いで使用する方法などを提案各社ごとに最新のテレビの機能を紹介
スマートフォンによるリモコン操作やテレビ電話を紹介「家中まるごと! ホームネットワーク」と掲げ、スマートハウスについてイラスト入りで解説

1階――スマートフォン・スマートフォンアクセサリー

 1階はスマートフォンのフロア。スマートフォンとテレビの連動など、最新の使い方を提案する一方で、スマートフォン初心者にもわかりやすいよう、基本的な使い方を記載したパネルが製品の上に掲げられている。このパネルは新宿東口館にはなかったものだという。新宿西口の幅広い客層に応える工夫といえよう。

1階はスマートフォンのフロアスマートフォンとテレビの連動など、最新の使い方を提案スマートフォンの様々な活用法を紹介
スマートフォン初心者にもわかりやすいよう、基本的な使い方を記載したパネル新宿西口を利用するビジネスマンの客層を想定し、ビジネスシーンでの使い方も紹介されていた

地下1階――携帯電話、携帯電話アクセサリー

 地下1階は携帯電話および携帯電話のアクセサリーのフロアだ。docomo、au、Softbankを中心に、最新機種が取り揃えられている。

docomo、au、ソフトバンクを中心に、各社の最新機種が取り揃えられているアクセサリーも販売

地下2階――デジタルオーディオ・電子辞書・TEL/FAX・カーナビ・Forレディースコーナー

 地下2階では、iPodをはじめとしたデジタルオーディプレーヤーと周辺機器などを扱う。また、「働く女子の強いミカタ」と銘打ち、女性向けの「Forレディースコーナー」も設置。ヘアアイロンやドライヤー、脱毛器具に加えて、女性が好むデザインのデジタルオーディオアクセサリーなども扱っている。新宿東口館よりも、キャリア女性を意識した品揃えになっているという。

iPodをはじめとしたデジタルオーディプレーヤーと周辺機器などを扱うForレディースコーナー
「働く女子の強いミカタ」と銘打ち、新宿東口館よりも、キャリア女性を意識した品揃えになっているヘアアイロンはメーカー別ではなく、巻きの太さや仕上がりイメージに合わせて並べられているため、選びやすそうだ

 なお、地下2階からは新宿駅西口地下に通じる出口も用意。都営新宿線/大江戸線/京王線/小田急線からの改札に近く、JRからも西口地下街および南口のルミネを経由すれば屋外に出ることなく入店できる。

※記事中の価格やポイント還元率は、当日の取材時点のものであり、これらの価格およびポイント還元率で販売されることを保証するものではありません。






(小林 樹)

2011年7月14日 19:26