三洋、徳島県庁に太陽光パネル76枚とリチウムイオン電池を納入

~LED照明と非常用電源に活用
徳島県庁に設置された太陽光パネル。駐輪場の上に載っている

 三洋電機は、徳島県庁に太陽電池と蓄電用のリチウムイオン電池システムを納入したと発表した。

 今回導入された太陽電池は、県庁内の駐輪場の屋根に設置され、発電した電気は本庁舎のLED照明の電源として使われる。また一部の電気は蓄電用リチウムイオン電池システムに蓄えられ、庁舎敷地内のLED街路灯の一部、駐輪場内のLED照明に活用される。蓄電用リチウムイオン電池システムにはACコンセントが搭載されており、携帯電話の充電など災害時の非常用電源などに使用できる。

 導入される太陽電池は、出力210Wの単結晶「HIT太陽電池」モジュールが12枚、出力192.4Wの多結晶太陽電池モジュールが64枚。太陽電池の総容量は14.8kWで、このうち12.3kW分を徳島県庁に、2.4kW分をリチウムイオン電池システムに供給する。年間発電量は約16,513kWh。蓄電用リチウムイオン電池システムは、1.6kWhのシステムが4ユニット導入される。

太陽電池とリチウムイオン電池の用途。パネル64枚分は本庁舎の照明に、12枚分はリチウムイオン電池に送られる。リチウムイオン電池は夜間照明や非常用電源に使われる

 三洋電機では、徳島県内にリチウムイオン電池の主要拠点を保有しており、徳島県と徳島大学など、産学官連携による「徳島県次世代エネルギー活用促進研究会」で、リチウムイオン電池などを活用した地域産業活性化に向けた取り組みを進めている。これまでにも徳島県庁に、電動アシスト自転車のバッテリーが太陽光と蓄電池で充電できる「ソーラー駐輪場」を設置している。

 三洋電機では「創エネ・蓄エネ両方の技術を有する企業として、今後も太陽電池と二次電池を融合したシステムの開発、商品化、普及を進めていく」としている。

徳島県庁に設置されたリチウムイオン電池非常用のコンセントも付いている






(正藤 慶一)

2011年6月13日 13:25