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ヤマハ、新ドライブユニットのe-bike3車種 ビギナー安心のYPJ初アプリ対応も
2024年9月19日 11:05
ヤマハ発動機は、e-bike「YPJ」シリーズのグラベルロード「WABASH RT(ワバッシュ アールティー)」とクロスバイク「CROSSCORE RC(クロスコア アールシー)」「CROSSCORE Connected(クロスコア コネクテッド)」の3車種を2024年10月9日に発売する。価格は順に463,100円、341,000円、366,300円。
通常のマイナーチェンジではない。新型ドライブユニットを搭載
WABASH RTやCROSSCORE RCの購入を検討中の次期オーナー候補には気になる話題だろう。そして、上記の写真からはカラーリング変更に程度に感じるかもしれない。実際に発表会に参加するまでは編集部も「マイナーチェンジ?」くらいに考えていた。現行モデルのWABASH RTは438,900円、CROSSCORE RCは317,900円なので、現オーナーも「なぜ値上がりしているのだろう?」と感じているかもしれない。
その大きな理由はドライブユニットにある。これまではクロスバイクやロードタイプ系に適している「PWseries ST」だったが、新モデルでは新型ドライブユニット「PWseries S2」を搭載する。従来モデルと比較すると、約20%小型化されており、550g軽い。その一方で、最大トルクも約7%アップの75Nmとパワフルになっている。
発表会で試乗したが、カラーリングは変わったものの、見た目はほとんど変わらない。ただ、走行面はかなり大きく進化した印象だった。ドライブユニットを自社開発できるヤマハは、他メーカーよりも日本の法律内でe-bikeのパワフルな設計ができていた。オーナーや試乗体験がある方はパワフルなアシストを実感していると思う。一方で、パワフルな設定ゆえ、漕ぎ出し時の「ガツン」としたアシスト全開感、走行時の「音」が気になったこともあるだろう。
新型ドライブユニットではそれらがかなり解消されていた。走行時のパワフルさは変わらないものの、漕ぎ出し時の「ガツン」としたアシスト感が解消されて非常にスムーズになっている。今回の試乗は75Nmのパワフルさを実感できるコースではなかったが、ぜひ試してみたいと感じた。
ドライブユニットがコンパクトになったことでQファクター(左右クランクのペダル取付部分間の距離)が狭くなることで、より自然なペダリングが可能になっている。
そして、何より驚いたのが「静音性」。パワフルなドライブユニットゆえに、他メーカーと比べても音が大きかったが、それもグッと静かになっていて、それにもっとも驚いた。YPJシリーズでは驚くほど静かになっていて、逆に少し寂しくなったくらいの印象だ。
1993年に世界初の電動アシスト自転車を誕生させて、その後もe-bikeのドライブユニットのアップデートを続けている。個人的には「YPJのドライブユニットはパワフルだけど音が……」と思っていたが、今後もさらに期待できそうで、久しぶりにe-bike業界のポジティブな部分に触れられて良かった。また、WABASH RTに細めのロードタイヤを履かせてヒルクライムレースを走ってみたいとも思った。機会があればチャレンジしてみたい。
YPJシリーズ初のコネクテッド機能を搭載「CROSSCORE Connected」
同じく新型ドライブユニット「PWseries S2」を搭載する「CROSSCORE Connected」がラインナップに加わった。オールマイティに活躍するクロスバイク「CROSSCORE RC」と基本的なスペックは変わらない。
自転車ビギナーや初めてのe-bikeオーナーなど、まだライドが不安な人のために、YPJシリーズ初のアプリを介して、リアルタイムで様々な情報を提供し、より快適にライドを楽しむことができるモデルとなっている。
専用アプリ「YAMAHA e-Bike Link」でBluetoothでスマートフォンと接続。現時点でのアプリでは、以下の機能が提供される。なお、残念だが現・新モデルのCROSSCORE RCのディスプレイを変更してアプリを活用することはできない。
1.メンテナンスノート
長期間安心して走行できるように、自転車の適切な点検や点検時期の通知などの正しい整備を促す機能。 主にメンテナンス指示、メンテナンス履歴、取扱店情報の3つの機能を提供し。
2.バッテリーリマインド
バッテリー残量をお知らせする機能。スマートフォンアプリにはバッテリー残量が表示され、適切なタイミングで充電をお知らせ。ユーザーの懸念のひとつであるバッテリー切れの不安を和らげる。
3.セーフティライドアシスト
乗車中のリスクを軽減するため「長時間運転アラート」「安全運転のプライズ」「ライトの無灯火アラート」の3つの機能でユーザーをサポート。
4.セーフティライドアシスト
自転車体験をより楽しむための走行データを記録、振り返りができる機能。毎走行時のGPS ログ、移動距離、移動時間など標準的な走行データの記録が可能(任意区間)。
各モデルの車体サイズなどの詳細は公式サイトで確認できる。