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シャープ、加湿フィルター自動洗浄の空気清浄機
2024年9月3日 11:00
シャープは、プラズマクラスター加湿空気清浄機の新製品を9月12日に発売する。空気清浄の適用床面積が46畳までの「KI-TX100」、34畳までの「KI-TX75」をラインナップ。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は順に148,000円、98,000円。
同社によると、コロナ禍での空気清浄機特需への反動は回復しつつあるが、以前の出荷水準にはいまだ至っていないという。さらに2018年と2023年を比べると、空気清浄機を使わなくなったり手放したりする人も増えており、「空気清浄機離れ」が進行しているとする。同社はこの原因を、空気が見えないために効果が実感しづらいことにあると見ている。
新製品では、室内の粒子数を見える化する「AIモニター」を採用し、空気清浄機の働きを確認できるようにした。また加湿フィルターの自動洗浄モードも搭載し、手入れ面に対する不満も解消。従来の課題を解決し、空気清浄機市場の復活を目指すという。
食品工場レベルの空気環境に
AIモニターには、1Lあたりに含まれる1μm相当の粒子数を表示。1μmは花粉よりも小さい、細菌やたばこの煙の大きさだ。本体内蔵の高感度ホコリセンサーでセンシングした空気の状態に、独自のアルゴリズムを掛け合わせることで粒子数を算出している。粒子数の本体表示は業界初という。
粒子数の表示は空気の状態に合わせて色を変えてわかりやすくするほか、過去30分間の粒子数の変化も表示する。従来は空気の状態を5段階のランプなどで表していたが、具体的な数字を表示することで、より清浄効果が実感しやすくなった。
AIモニターには、ほかにも温湿度や加湿タンクへの給水および手入れを促すメッセージなどを表示する。
空気清浄時に「キレイになった」と判断する基準を引き上げ、食品工場などで求められるクリーンルーム規格「Class8」レベルを目指して運転を行なう。従来の自動運転では、粒子数が8,000個/Lになるとキレイと判定して風量を弱めていたが、新製品では832個/Lや300個/Lになるまで、より細かな11段階の風量制御で運転する。
「加湿内部洗浄」機能を新搭載。加湿トレイにクエン酸と水を入れてボタンを押すと、フィルターが回転し自動でクエン酸洗浄が行なわれる。さらに凹凸が少ない「フラットトレー」も採用し、清潔性を向上させた。
AIoT機能もアップデート。花粉やハウスダスト、ニオイの検知しやすさを自分好みにカスタマイズ可能。
このほか、本体内部の樹脂部品の約15%に再生プラスチックを利用。フロントパネルには生産工程で発生する廃棄材料を再利用し、環境負荷軽減に取り組んでいる。
KI-TX100の本体サイズは427×305×700mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約14kg。適用床面積は、プラズマクラスターが約23畳、空気清浄が~46畳、加湿が~31畳/~19畳(プレハブ洋室/木造和室)。空気清浄時間は8畳を6分。加湿量は最大1,100ml/時。加湿タンク容量は約4.3L。運転音は最大53dB。消費電力は最大93W。本体カラーはグレー系。KI-TX75はグレー系、ホワイト系の2色展開。