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ケルヒャーのスティック掃除機が日本上陸。軽さとパワー、操作の“ちょうどよさ”

ケルヒャーが日本向けに開発したスティック掃除機「VCS 3」(左)、右はグローバルモデルの「VC 6」。家電女優・奈津子さん(左)、小説家の大木亜希子さん(右)の姉妹が魅力を語った

ケルヒャー ジャパンが、日本初登場となる家庭用スティック掃除機の「VCS 3」を9月15日より発売した。発売の直前に発表会が行なわれ、日本の家庭向けに開発されたという新製品が披露された。

ケルヒャーといえば、日本では主にパワフルな高圧洗浄機で知られているが、世界的に清掃機器全般を幅広く手掛けており、業務用の床洗浄機やバキュームクリーナー、カーペットクリーナーなどは日本でも展開している。

日本の家庭向け製品としては、高圧洗浄機のほか、床の汚れを強力に落とすスチームクリーナー、窓用クリーナー、ガーデンツールなどを販売。ドイツメーカーならではの高い信頼性だけでなく、最近では日本の家庭にも合うコンパクトなサイズ展開も特徴的だ。

日本で展開する高圧洗浄機や家庭用のクリーナー製品

そんなケルヒャーが日本市場では初めて投入したのがスティック掃除機。既に国内外メーカーが激しい競争を繰り広げているこのカテゴリーに参入するにあたり、同社が強みとするポイントが紹介された。

吸引力/軽さ/長持ちのバランス重視。掃除中の音にも配慮

新モデル「VCS 3」において、ユーザーのニーズとして重視したのは「吸引力の強さ」「充電が長持ち」「本体の軽さ」の大きく3点。

新たに投入する日本向けモデルのスティック掃除機「VCS 3」

日本と本社ドイツのプロダクトチームが長い開発プロセスを経て完成したという日本向けモデル「VCS 3」は、スティック時の重量が1.8kgで、握りやすさを重視したU字型のハンドルを採用。日本市場の製品で最軽量ではないものの、手に負担のかからないデザインなどで「ベストなバランスを追求した」という。直販価格は31,800円(税別)。

購入検討時の重視ポイント調査結果

メインユーザーと想定される日本の女性の背の高さや握力などを考慮したほか、欧州などに比べて狭いコーナーやすき間が多い日本の部屋で、ヘッドを細かく連続して動かしやすくすることを目指して開発された。

U字型のハンドル

一方で吸引力は犠牲にせず、300Wのブラシレスモーターと、6つのサイクロンを用いたシステムでゴミを集め、HEPAフィルターを含む5段階のフィルターシステムによって細かいゴミまで取り除き、きれいな空気として排出する。ダストカップの容量は0.25L。

15Wモーターを内蔵したパワーヘッドを備え、ローラーは髪の毛などをからまりにくくした「フラッフィーローラー」。ヘッドにLEDライトを備え、暗い所でもホコリを照らす。

ヘッド部

連続使用時間はエコモード約40分、標準モード約18分、強モード約10分。残量が20%を切るとランプが緑色から赤色に変わって通知。それと同時にモードを自動で1段階落とし、より長い時間使えるようにする。充電は約3.5時間で行なえる。

ダストカップやフィルターは水洗い可能。また、リサイクルに配慮してノズル部分にプラスチックではなくアルミを使用している。

日本市場に向けて、特にこだわったのは軽さだけでなく「使用中の静かさ」も挙げている。デシベル(dB)で表記される運転音では大きな違いはないというものの、“体感音”を下げることを追求して開発された。

スタンド部。アクセサリーをまとめて収納できる

このVCS 3のほかに、ハイパワーなグローバルモデルの「VC 6」も同じく9月15日に発売された。高い吸引力と業界最長クラスとする連続運転を実現し、直販価格は66,800円(税別)。ダストカップは大容量な0.8Lで、一度に多くのゴミを回収できる。付属のフィルタークリーニングツールを使えば手を汚さずにメンテナンスが可能。スティック時の本体サイズは266×235×1,130mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.6kg。

グローバルモデルのVC 6
左がVCS 3、右がVC 6

家電のプロが納得する操作性。忙しい一人暮らしの相棒にも

日本向けに開発された「VCS 3」は、家電女優の奈津子さんと、小説家の大木亜希子さんも先行して体験した。元SDN48のアイドルとしてともに活躍し、現在はライフスタイルが異なる双子の姉妹である2人が、それぞれの視点で魅力を語った。

中央が家電女優の奈津子さん、右が小説家の大木亜希子さん。ファシリテーターを務めたのはBeyond magazineプロデューサーの滝田勝紀さん(左)

2歳の男の子を育てる母である姉・奈津子さんは、家に掃除機だけでも18台もあり、家電に関する深い知識で様々なメディアでも活躍する家電のプロ。新製品VCS 3を使った感想として「走行時の安定性がめちゃくちゃ良くて、びっくりしました。手首に負担が全くかからず、走行時に頭を空っぽにしてかけられるんです」と語る。

掃除機で気になる音については「独特な高音になっていて、清掃機器専業メーカーとして培ってきた技術で設計していると聞きました。今朝も掃除してきましたが、隣の部屋で寝ている息子も全く起きずに掛けられました。音がこんなに上品なのに、吸引力はヤバいんですよ」と話すと、妹の大木亜希子さんも大きくうなずく。

奈津子さん

都内の1LDKに住む大木亜希子さんは、VCS 3を「部屋の一角にこの掃除機を置いて、ちょうどいいサイズ感」と評価。

小説家として、締め切り前などで忙しいことも多い大木亜希子さんは「仕事で忙しかったりストレスがたまるようなことがあっても(これまでは)自分で解決するしかないと思っていたんですよ。だけどこの掃除機を使うとすぐにお部屋がきれいになる。きれいになると、自分の中でエネルギーが満ち溢れてくる。そうすると、良い原稿が書ける。良い仕事ができるとご機嫌になる。そういう良いサイクルを作ってくれる心強い相棒」と気に入った様子だった。

大木亜希子さん
それぞれ生活スタイルは違っても、2人で共感して大きくうなずく場面も多かった

ケルヒャーの家庭用インドア製品はホワイトで統一へ

ケルヒャー ジャパンのマーク・ヴァン・インゲルゲム代表取締役社長は、VCS 3について「日本の消費者の声を聞いて作った製品。こうした“ジャパンプロダクト”は、今後も様々な製品を投入します」と予告した。

ケルヒャー ジャパンのマーク・ヴァン・インゲルゲム代表取締役社長

なお、ケルヒャー製品といえば鮮やかなイエローの本体カラーが印象的ではあるが、今回のモデルVCS 3やVC 6は、白を基調としたカラーとなっている。同社調査で「多くの消費者は屋内では白い製品を好む」という結果から、2024年までに、家庭用のインドア製品は全て白を基調としたデザインに統一される予定であることも明らかにしている。

ケルヒャーの家庭用インドア製品はホワイトに