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バーベキューで火災が起きるNG行動とは? ガストーチやコンロの使用に注意

アウトドア調理において、ガストーチやガスカートリッジこんろなど、ガス製品での事故が多発している

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、アウトドア調理において「ガストーチ」や「カートリッジガスこんろ」などガス製品での事故が、2017年度から2022年度の間に合計154件に及ぶと、8月8日に発表した。

事故は「漏れたガスに引火した」ケースと「過熱されたガスカートリッジが破裂した」ケースの2つが多く、やけどなどの被害が発生している。以下、それぞれの事例と、使用前に気をつけるポイントを記していく。改めて取扱説明書の禁止事項を確認し、安全にアウトドア調理を楽しもう。

ガスカートリッジが過熱されて破裂

ガスカートリッジ直結型のガスこんろを使用中に、ガスカートリッジ(容器)が破裂して火災が発生した。これはユーザーが、ガスカートリッジこんろをレンガで囲った状態で使用したため、囲まれた空間の温度が上昇。そのためガスカートリッジが過熱されて、容器内の内圧が上昇して破裂に至ったと考えられる。

こんろを風防(この場合はレンガ)で覆うと、放射熱が内部にこもり、ガスカートリッジが過熱されて危険

そのほかガスカートリッジこんろ全体を覆うような、大きな鍋や鉄板など、放射熱の大きな調理器具を使用しないことも重要だ。その場合、鉄部からの放射熱によってガスカートリッジが過熱され、接続部が溶け、そこから漏れたガスに引火する危険がある。

こんろ全体を覆うような大きな鍋を使用しない。また、こんろ全体を風防で囲んではいけない

ガスカートリッジこんろを使う場合には、こんろ全体を風防で囲わないこと、また、こんろ全体を覆う大きな鍋を使用しないことが挙げられる。

点火しようとした時に、ガストーチが焼損し火災が発生

炭に火をつけようとガストーチを点火したところ、ガストーチを焼損する火災が発生した。これはユーザーが、ガス漏れを認識しながらそのまま使用したことで、接続部から漏れたガスにバーナー部の火が引火したものと推定されるという。なお取扱説明書には、「ガスカートリッジ(容器)を取り付けた際、ガス漏れと思われる場合は、火気のない屋外に持ち出し、ガスをすべて発散させる」よう、記載されていた。

使用前には必ず、製品とガスカートリッジの接続部に劣化がないかを確認する。また接続部周辺に小さな砂利やごみが付着していると、接続部を傷つけたり隙間ができたりする原因になるという。使用前には、汚れがないかも確認しよう。

ガス漏れした状態で使用すると、引火の危険がある

そのほか、点火時にガストーチを傾け過ぎたために、本体が異常燃焼して火災ややけどに至る事例も紹介されている。同機構は、ガストーチを傾ける角度は、45度までを目安にしてほしいという。

点火時にガストーチを傾け過ぎると、異常燃焼から火災ややけどに至る危険もある