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ダイソン、家事を助けるロボットの「手」披露。食器やおもちゃの片付けも

ダイソンが新型ロボットのプロトタイプを公開

ダイソンは、ロボット工学とオートメーションに関する国際会議にて公開した映像を、YouTubeで一般公開。映像ではロボットハンドが物をつかむ様子が映され、家事への応用が期待される。

映像は米フィラデルフィアで開催中の国際会議「IEEE International Conference on Robotics and Automation(ICRA)」にて発表されたもの。ダイソン研究開発拠点内のラボ映像で、独自に開発したロボットハンドが皿やコップ、ぬいぐるみなどをつかむ様子が公開された。物体操作やロボットラーニング、視覚、制御に関わる最新研究の一部が見られる。

Dyson gives glimpse of secret robot prototypes which appear to carry out household chores

同社は会議において、手間のかかる家事やそのほかの作業を処理できる自律型デバイスの研究開発加速を表明。英ウィルトシャー州のハラビントン テクノロジー キャンパスにて、ダイソンのチーフエンジニアであるジェイク・ダイソン氏が率いる研究開発チームが機密性の高いプロジェクトに取り組んでいるとした。

映像内でダイソン氏は、「人生の半分を子供の後片付けに費やしている」と語る。ロボットハンドが物をつかむ映像は片付けなどの家事を想起させ、多くの人が負担に感じる家事への応用に期待が高まる。

ロボットハンドがぬいぐるみをつかむ様子
「アームルーム」と呼ばれる研究室でロボット工学エンジニア達が開発を行なう
アームの先端には掃除機のヘッドのようなものが。映像では椅子を3次元でマッピングしている様子が映され、ダイソン氏は「ソファの後ろにポテトチップスが二度と見つからないようになる」と語る

プロトタイプの公開と同時に、ハラビントン テクノロジー キャンパスに英国最大規模のロボット工学センターを開設することを発表。2020年代末までの実用化を目指す。

現在ダイソンでは、同社史上最大規模のエンジニア採用が進行中。2022年に入ってすでに2,000名が入社し、そのうち半数がエンジニア、科学者、プログラマーだという。引き続き年内にロボットエンジニア250名を採用、今後5年でさらに700名のロボット工学人材を増員する予定とし、ダイソンチームへの仲間入りを呼びかけている。

英国最大規模のロボット工学センターの開設も発表