ニュース

2021年の生活家電市場、過去最高規模の前年をわずかに下回る。GfK調査

GfK Japanは2021年の家電市場販売動向を発表した

GfK Japanは、全国の有力家電取扱店の販売実績データなどから分析した、2021年家電市場の販売動向を発表した。

国内家電小売市場は前年比1.5%減

2021年の国内家電小売市場は前年比1.5%減の7兆1,700億円。分類別では、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの主たる大型生活家電が過去最高規模となる前年をわずかに下回った。エアコンは夏季の販売が不調だったが、冷蔵庫、洗濯機は年間を通して好調を維持したという。

エアコンの販売数量は4年ぶりに900万台を下回る

エアコンの販売数量は、前年比9%減の850万台となり、4年ぶりに900万台を下回った。上半期(1~6月)の販売が、下半期(7~12月)を上回り、これは2年連続の結果となった。2021年の年始は気温が低く暖房需要を手堅く取り込んだものの、需要期となる夏季は降水量が多く、特に西日本では8月の気温が平均よりも低かったことが影響し、販売が伸び悩んだ。

冷蔵庫の販売数量は前年比3%減の450万台

冷蔵庫は、450万台と前年比3%の微減。2019年の増税前の駆け込み需要、2020年の特別定額給付金による特需のような市場を急伸させる大きな要因がなかったことから2021年は市場規模が縮小した。しかし、エコポイント制度が施行された10年前に購入した消費者の買い換えが堅調に推移したため、大きな落ち込みにはならなかったとする。

容量クラス別の販売数量構成比については、200L以下の小容量が39%、201~400Lの中容量が23%、401L以上の大容量が38%となり、前年から大きな変化はなかったという。

洗濯機の販売数量は4年連続で500万台超え

洗濯機の販売数量は前年並みの520万台。4年連続で500万台を超えた。中でも好調だったのがドラム式洗濯機で、数量は前年比14%増と伸長した。

タイプ別の販売数量構成比は、縦型が80%、ドラム式が17%、二層式が3%で、ドラム式が2%ポイントを拡大した。洗濯容量別の販売数量構成比では、容量6kg未満の小容量が23%、6~8kgの中容量が26%、8kg以上の大容量が51%。価格の高いドラム式の販売拡大が寄与し、税別平均価格は前年から5%上昇して84,000円となった。

掃除機の販売数量は前年並み

掃除機の販売数量は前年横ばいの810万台で、キャニスタータイプが前年比13%減。一方、スティックタイプは同3%増、ハンディタイプは同8%増となった。毎年増加傾向だったロボットタイプは同4%減と拡大が一服した。

税別平均単価は24,000円で、前年から微減。価格の高いコードレススティックの販売が広がっているものの、キャニスタータイプの価格が下がったことで、全体の価格はマイナスに転じた。