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ストーブやヒーターの事故は毎年100件以上。正しい使い方を

11月頃からストーブやファンヒーターの事故が増加する

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、ストーブ、ファンヒーターの事故が毎年100件以上発生するとして、注意喚起を促すとともに事故事例を発表した。毎年11月頃から事故が増加し、1月に最も多く発生するという。

NITEに通知された製品事故情報において、ストーブ、ファンヒーターの事故は2016年度〜2020年度の5年間に合計652件発生。そのうち出火による事故が576件、死亡事故が69件(石油タイプ44件、電気タイプ25件)にのぼる。

NITEは、可燃物を近づけない、清掃をきちんと行なうなど、使用上の注意を確認し、誤った使い方をしないよう呼びかけている。

ストーブ、ファンヒーターの事故事例

  1. 電気ストーブの電源を入れたまま就寝したため、就寝中に布団が電気ストーブに接触し、布団が過熱して発火する事故が発生した。【2020年2月 岐阜県、20歳代・男性、拡大被害】
  2. 石油ストーブの内部に燃焼による多量のすすが付着。空気が不足し、炎が逆流したことで堆積していたほこりが燃える事故が発生。【2020年4月 大阪府、60歳代・男性、拡大被害】
  3. 石油ファンヒーターのカートリッジタンクにガソリンを誤って給油した。消火後再度点火しようとした際に、揮発したガソリンに引火する事故が発生。【2021年1月 滋賀県、年齢・性別不明、軽傷】
  4. 使用者が石油ストーブを点火状態のまま給油。カートリッジタンクをストーブ本体に戻す際に灯油がこぼれ、こぼれた灯油が高温状態の燃焼部などにかかり、灯油が発火して火災に至る事故が発生。【2020年1月 大阪府、80歳代・男性、拡大被害】
  5. 電気ストーブの電源プラグ側のコードプロテクター部に引っ張りや屈曲などのストレスが加わったり、芯線が断線して、短絡・スパークする事故が発生。【2021年1月 兵庫県、年齢・性別不明、製品破損】

ストーブ、ファンヒーター使用時の注意事項

こうした事故を防ぐために、NITEはストーブ、ファンヒーターを使用する際の注意事項として、以下の5点を挙げている。

  1. 可燃物の近くで使用しない。
  2. 定期的に清掃を行ない、ほこりやすすを取り除く。
  3. ガソリンを誤給油しないよう保管方法や保管場所に注意する。
  4. 暖房器具はつけたままにしない。石油ストーブなどは給油時に必ず消火する。
  5. 電気ストーブや電気ファンヒーターの電源コードを引っ張らない、折り曲げない。