ニュース
ドンキのスポットクーラー工事不要ですぐ涼しい エアコンの代わりになる?
2026年7月24日 08:04
梅雨時期の涼しさから一転して、夏本番の暑さがついにやってきた2026年7月。さっそくエアコンをつけようとしたけれど、動かない。お店は混雑していて、修理するにも購入するにも対応はしばらく先……なんて状況のご家庭もあるのではないでしょうか。
扇風機だけで耐えられるような暑さではなくなってきている現代の夏。そこで、据え置き型エアコンの代替として、近頃は工事不要ですぐに使い始められる「スポットクーラー」の注目度が高まってきているようです。
そこへ激安の殿堂「ドン・キホーテ」から登場したのが、設置性をさらに高めたという本格家庭用スポットクーラー「どこでも速効スポットクーラー1.7kw DL-DQ2606」(以降、どこでも速効スポットクーラー)です。メーカーから製品をお借りして、筆者宅の仕事部屋で使ってみました。
電源ケーブルをつなげばすぐに使えて、すぐに涼しい
「どこでも速効スポットクーラー」は製品名にもある通り、1.7kW(60Hz時、50Hz時は1.5kW)の冷房能力をもつスポットクーラーです。一般的な6畳用のエアコンが2kW台前半ですから、数字だけ見ればそれよりも少し弱い程度。しかし、部屋全体というよりも「スポット」を冷やすクーラーとして考えれば十分パワフルと言えます。
その分、本体サイズも本格的です。約34×31×72.5cm(幅×奥行き×高さ)ということで、室内に置くとそれなりに存在感があります。重量も約19kgあって1人で持ち上げるのは大変なので、階段を使ってフロア間を移動させるのは「気軽」にはいかないと考えておいた方が良さそうです。
ただ、キャスター付きなので床上を移動させるのに力はいりません。同じフロアの涼しくしたい場所にさっと移動させてケーブルをつなぎ、電源オンですぐに使い始められるのは、スポットクーラーらしい手軽さを実感するところです。
この「すぐに使い始められる」良さを実現している要因の1つが、排気ダクトを必ずしも接続しなくてよい、という仕組みにあります。
ご存じの通り、涼しい風を送る代わりに暖かい空気を排出する、というのがスポットクーラーやエアコンなど冷房機器の基本的な構造です。特にスポットクーラーの場合は1つの筐体から冷風と温風が同時に出ることになりますから、多くの場合は排熱を遠くへ逃がすためダクトを通じて室外に放出する、という方式をとっています。
ダクトで屋外に排気する場合、ダクトをあまり長く伸ばすことができないので本体は窓際に設置するしかありません。必然的に窓を少し開けておくことになり、真夏の外気が室内に流れ込みやすいのも悩ましいところ。
開いた隙間を別途パネルで埋める方法もありますが、本体を移動するときにはいちいち取り付け・取り外しの手間がかかるうえに見た目もイマイチで、これらがスポットクーラーの導入に二の足を踏む理由になっている、という人も少なくないと思います。
一方、「どこでも速効スポットクーラー」の場合は排熱が熱くなりにくい「ハイブリッド冷却システム」を採用しています。
室温が上がりにくいので、ダクトなしでも実用できるわけです。内部で熱交換器に水をかけることで熱を冷ましてから排出するとのこと。実際に排気口に手をかざしてみても「生ぬるい」ところまでいかないレベルの「普通の排気」です。
ダクトが不要となれば、あとは電源コンセントの確保だけ。ケーブルの届く場所ならどこにでも移動して使えます。
キャスターのおかげであちこちへ動かしやすく、本体の向き変えも自在で、冷風の出るルーバーの角度を変えることで上下向きも(手動)調整できます。電源オン後、ウォームアップのような待ち時間がほぼゼロなのもうれしいところ。
しかしながら、この方式にも弱点はあります。熱交換器を冷やすための水をタンクに溜めておき、定期的に補充する必要があること、湿った排気によって周囲の湿度が上がりやすいことです。また、冷風モード以外に除湿モードもあり、この場合は水タンクが満水になる場合があるので、反対に水を捨てる必要があります。
水タンクは本体向かって左側面から脱着できます。本体天面にある操作パネルのLEDやアラームで水を補充するタイミング(または水を捨てるタイミング)を知らせてくれるので、そのときにタンクを取り外して注水(排水)すればOK。丸1日稼働させて一度、対応する必要があるかないか、といった頻度なのでそれほど面倒ではありません。
湿度については、しばらく稼働させてから本体背面側に回ってみると、ムシッとした空気を感じられます。正面から出ている冷気の当たるエリアにいるときには、そうした湿度を意識することはありません。正しく「スポット」クーラーとして使っている間は気になることはないでしょう。
ちなみに、室内の湿度アップを回避する方法も用意されています。それが、付属のダクトを使用するというもの。先ほど説明したような「窓開けが必要」「設置場所に制約が出る」といったデメリットもありますが、長時間稼働させてみて湿度が気になるようなら時々ダクトで排気しながら使うのも手です。
屋内外のどこでも、さらには停電時にも活躍する機動力
今回は筆者の仕事部屋に設置して2週間ほど使ってみたのですが、仕事柄デスク前から動かない時間帯が長いので、ダイレクトに涼しさを感じながら作業でき、快適でした。
頻繁なフロア間移動はその重量から現実的ではないものの、同一フロア内での移動は当然として、1階から屋外に持ち出すくらいであれば許容範囲内です。炎天下での庭仕事やガレージの中での作業など、涼しさがほしい場所で素早く使えるのは、機動力の高いスポットクーラーならではといえます。
加えて、たとえば中型クラス以上のポータブル電源を使えば問題なく動かせる、というメリットも見逃せません。停電時や災害時など、コンセントから電力が得られないシーンで活躍してくれるのもスポットクーラーの強み。普段使いするのはもちろんですが、緊急時用の冷房も兼ねて導入する、というのは大いにアリではないかと思います。
デメリットを挙げるとするなら、1つはやはり湿度でしょうか。室内設置だとどうしても湿気がこもりやすいので、椅子から立ち上がって部屋を移動するときにはムシムシした湿度の高さを感じます。が、ここは仕方のないところ。ダクトを利用するという回避策もあるので大きな問題ではなく、それよりも気になるのは動作音です。
動作中はなかなかの轟音で、同じ室内に置いているとけっこうな騒がしさ。風量は強/弱の2段階で切り替えられますが、強でも弱でも騒音レベルに違いはほとんどありません。騒音計で1m離れたところから計測してみると、強で64dB前後、弱で62dB前後という結果でした。だいたい掃除機と同じくらいと考えてもらえれば良いかと思います。
これだと、仕事でWeb会議する際にはヘッドフォン必須ですし、マイク(またはWeb会議ツール)のノイズキャンセリング機能も欠かせません。もちろん音楽やラジオを楽しむのも厳しいので、そういった生活スタイルで過ごしている人には、騒音がネックに感じられそうです。
また、リモコンの使い勝手も気になりました。本体側の受光部が天面にあるのか、操作を受け付けてくれるのが本体上方向からのみ、かつ1.5m程度以内となっているのです。たとえば床やソファに座っていて真正面からリモコン操作しようとしても反応してくれないことが多々あります。結局近づいて操作するしかなく、リモコンを使う機会がほとんどないのは残念でした。
コストや設置性の高さにメリット、でも省電力ではないことに注意
ここまで良いところ、気を付けておくべきところを説明してきましたが、もう1つ、購入検討する際には電力効率の面でエアコンと比べると不利、という点も頭に入れておくべきです。ワットチェッカーで確認したところ、消費電力は軒並み500W超でした。
ピンポイントではもちろん涼しいとはいえ、エアコンのように部屋全体を冷やせるものではないため、どうしても省エネや節電にはつながりにくいところがあります。このあたりは、実売54,780円という導入コストの安さ、すぐに使えるハードルの低さ、移動して使いやすい、といったメリットとのトレードオフとして捉えつつ、あくまでも「スポット」クーラーであることを念頭に置いて使うべき、なのだと思います。















