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古い扇風機で火災の危険。異常な音や動きがあればすぐ使用中止を

経年劣化したコンデンサーから発火した扇風機(NITEの再現実験)

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は、扇風機の事故の事例を紹介した。長年使っている扇風機は発火の危険があるため、異音などの異常が見られる場合はすぐに使用をやめるよう呼び掛けている。

また、電源コードの上に重いものを置くと火災や感電のおそれがある。家具の間に挟まっていたり、重いものを上に載せていないか確認するよう注意している。

長期間の使用で内部部品が劣化、出火のおそれ

ある事例では、扇風機の使用中に本体から発火し、扇風機と周囲を焼損した。この扇風機は約46年間使っており、モーターの絶縁性能が低下してショートし、出火したとみられる。

長期にわたって使用している扇風機は、経年劣化による出火の危険がある。NITEの他の事例では、モーターの劣化のほか、コンデンサーの絶縁劣化や首振り部の内部配線の断線により発火やスパークの着火が起きている。

扇風機に次のような異常がみられる場合は、ただちに使用を中止して電源プラグをコンセントから抜き、購入店かメーカー窓口に相談するよう促している。

・スイッチを入れても羽根が回転しない
・羽根の回転が異常に遅い、または不規則
・羽根の回転時に異常な音や振動がする
・電源コードに触れると、羽根が回転したり止まったりと不安定な動きをする
・首振り機能が不規則だったり、異常な音がする
・モーター部が異常に熱かったり、焦げ臭いにおいがする

また、故障で動かないことに気づかず、スイッチを入れたままの状態で扇風機を放置し、事故に至った事例もある。古い扇風機では特に、就寝時や外出時など、使用しないときは電源プラグをコンセントから抜くことを推奨している。

首振り部の内部配線が断線して発火(NITEの再現実験)

電源コードが壁と家具に挟まって発火。コードの取り扱いに注意

扇風機のコードを壁とテーブルの間に挟み込んでいたことでコードが断線し、ショートして出火した事例もある。取扱説明書には「重いものを電源コードの上に乗せたり、挟み込んだりすると電源コードが破損し、火災及び感電の原因になる」との記載があったという。

電源コードを傷つけるとショートし発火のおそれがある。電源コードに重いものを載せたり挟み込まないよう呼び掛けている。また、扇風機の使用前には、コードが折れ曲がっていたり、破損していたりしないか確認するよう喚起している。