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パナソニック、持株会社制に移行へ。新社長に楠見雄規氏

パナソニックは、2022年4月に持株会社制へ移行することを、11月13日に行なった取締役会において決定した。生活家電や空調などを含む現在の「アプライアンス(AP)社」は、分社された後のパナソニック株式会社におけるホームアプライアンス事業との位置づけになる。

また、2021年6月24日付で楠見雄規氏が代表取締役に就任することも発表。現社長の津賀一宏氏は同4月1日付で執行役員を退任し、代表取締役社長の職を継続後、同6月24日付で取締役会長となる。

持株会社制への移行については、現在の政治/金融情勢や保護主義の広がり、新型コロナウイルスの影響による市況の冷え込みなどを背景に「より中長期的な視点でグループの経営を深化させ、成長をより確かなものにしていく」ことを目的に決議。分社化された各事業会社の責任と権限をより明確にし、迅速な意思決定や、事業特性に応じた柔軟な制度設計などで競争力の強化を図る。

持株会社制への移行にあたり、現在のパナソニック株式会社は、商号を「パナソニックホールディングス株式会社」に変更。分社化された各社の株式を同ホールディングスが保有し、持株会社として上場を維持する。

また、会社分割により、中国・北東アジア事業、ホームアプライアンス事業、空調・空質事業、食品流通事業、電気設備事業の5事業を1社に集約。この事業会社が、パナソニック株式会社の商号を承継する。

新体制のホームアプライアンス事業は、現在のアプライアンス社における白物家電関連の事業領域をベースに設立される見込み。

そのほか、オートモーティブ事業、スマートライフネットワーク(AVC)事業、ハウジング事業、現場プロセス事業、デバイス事業、エナジー事業といった事業部門は、複数の事業会社に承継される。

会社分割契約/定款変更の株主総会決議は、2021年6月に予定。現行カンパニー制の廃止や事業再編を同10月に行なう。持株会社制への移行や、商号の変更などは2022年4月を予定している。