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パナソニック、乾電池の累計出荷数が2,000億個を突破
2020年10月5日 16:08
パナソニックは5日、乾電池のグローバル累計出荷数量が9月末で2,000億個を突破したと発表した。1931年に「ナショナル」の「角形電池式ランプ」普及のために乾電池の自社生産を開始してから、2020年で生産89年目となる。
海外生産拠点を積極的に展開し、海外で累計約1,500億個を生産。1939年の上海工場を皮切りに、タイ、ペルー、コスタリカ、ブラジル、ベルギー、インド、インドネシア、ポーランドなどに工場を開設してきた。
今後は、乾電池需要の成長が見込まれるアジア・中南米市場を中心に販売を強化。当該地域におけるブランド認知度の高さや、マンガン乾電池からアルカリ乾電池への切り替わりを見込み、同社はエボルタシリーズを中心としたアルカリ電池を供給していく。
海外市場の販売促進活動には、海外向けオリジナルマスコット「Panasonic LEO」を活用していく。「長持ち」「お役立ち」「親しみ」を象徴しており、「パナソニック=高品質・安心・安全」というブランドイメージ定着を図る。
また、すべての生産工場で二酸化炭素排出削減を進める。コスタリカ・ベルギー・ブラジルの3工場ではすでに、CO2ゼロエミッション化を実現しており、コスタリカ工場では2019年にコスタリカ初の「カーボンニュートラル工場」に認証された。
懐中電灯やランプなどの機器とともに乾電池が進歩
「角形電池式ランプ」普及のために乾電池の自社生産を開始したように、パナソニックの乾電池は使用する機器にあわせて進化してきた。1954年には、国産初の完全金属外装の電池「ハイパー」を発売し、懐中電灯やランプに使われた。1963年にはハイパーより2倍長持ちする「ハイトップ」、1969年にはハイパーに比べ3倍長持ちの「ネオハイトップ」を発売、テープレコーダーやラジカセに使用された。
1995年には、強負荷放電性能を向上した大電流パワーアルカリ乾電池を開発、デジタル機器の特性に合わせて性能を高めてきた。このころから、機器の進歩に伴い乾電池の大電流化が進み、マンガン乾電池からアルカリ乾電池への移行が加速。
2008年にアルカリ乾電池「エボルタ」を発売し、日本では業界初となる使用推奨期限10年を実現した。2017年には、エボルタから長持ち性能を10%アップし、長期保存後の長持ち性能向上や過放電後のガス発生を約30%削減した「エボルタNEO」を発売。エボルタおよびエボルタNEOは発売以降、「世界一長もちする単3形アルカリ乾電池」のギネス認定を受け続け、8月には2020年度の認定を受けた。