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水洗い不可のフィルターを洗って空気清浄機が発煙 ~NITEが事故事例を発表

 独立行政法人 NITE・製品安全センターは、空気清浄機による事故事例を発表した。主な事例は以下の3つ。

蒸気口で幼児がやけどを負う事故が発生

【事例1】加湿機能付き空気清浄機を使用中、幼児が蒸気口で左手にやけどを負った

 保護者が目を離していた間に、幼児が製品につかまり立ちをし、手が蒸気吹出口に触れたため、火傷を負ったものと推定される。

 なお、取扱説明書及び本体の蒸気吹出口付近には、「蒸気口に手や顔を近づけない、やけどの恐れがある。幼児の手の届く範囲では使用しない」旨が記載されている。

【事例2】空気清浄機に、水洗い乾燥後のフィルターを取り付けて運転を開始した直後、本体からカチカチという異音が発生し、吸気グリルから小さな炎が見え、吹き出しグリルから発煙した

 使用者がフィルターを水洗いしたことにより、導電性が高くなったフィルター表面と電気部品においてスパークが発生したため、出火に至ったものと考えられる。

 なお、取扱説明書には「フィルターは洗って再利用できない」旨が記載されている。

【事例3】集合住宅の一室から出火し、同室が全焼した

 消防の調査では、テレビの裏にあるコンセントに差し込んでいた空気清浄機の電源コードが、繰り返し折り曲げられて使用されていたため、電源コードに断線が生じて発熱し、短絡して出火したものとみている。

 NITEではこうした事故を防ぐため、小さな子どもが近づかないように注意すること、取扱説明書をよく確認し使用方法を守ること、電源コードを繰り返し曲げたり、ドアなどに挟み込んだりしないよう呼びかけている。