ニュース

パナ初のIoTオーブンレンジは、“材料切って入れるだけ”がもっと便利に使えます

 パナソニックは、無線LAN経由でスマホ連携できる同社初のスチームオーブンレンジ「三つ星ビストロ NE-BS2600」のメディア向けセミナーを開催した。10月21日の発売を予定しており、価格はオープンプライス。店頭予想価格は18万円前後(税抜)。会場では、“材料を切って入れるだけ”のワンボウルメニューの実演・試食なども行なわれた。

同社初のスマホ連携機能を搭載した、スチームオーブンレンジ「三つ星ビストロ NE-BS2600」

 庫内容量30Lのスチームオーブンレンジ。同社初となるIoTモデルで、2.4GHz帯の無線LAN経由でスマートフォンと連携できる点が特徴。専用アプリ「キッチンポケット」上で選択したレシピを本体へ転送でき、ボタン1つでモード設定が可能となる。アプリ上に追加されたメニューも本体に送信でき、購入後も機器をアップデートできる点を特徴としている。

 このほかアプリでは、1週間の献立を提案する機能を搭載。1週間分の食材の「買い物リスト」も自動生成され、効率的に買い物できるという。調理時は、選択したメニューをそのまま本体に送信でき、手順はスマホで確認しながらスムースに作ることができる。こうした機能により、料理に関する困り事として上位にくる「メニュー作りに悩む」「レパートリーが少ない」といった点を解消するという。

 本体の調理メニューは、「レンジ/オーブン/グリル/スチーム」などを用意。従来同様、高速0.1秒センシングや5段階パワーコントロールを備え、加熱ムラや、肉・魚の加熱しすぎを防げるとする。オートメニューであれば複雑な操作不要で、パワーが細かく制御され、手軽に美味しく調理できるという。

本体
専用アプリ「キッチンポケット」上で選択したレシピを本体へ転送できる。
アプリでは1週間の献立を提案する機能があり、1週間分の食材の「買い物リスト」も自動生成される

ワンボウルメニューがスマホ連携でより便利に

 好評のワンボウルメニューも引き続き採用。耐熱ガラス製ボウルに材料を入れて軽く混ぜたら、後はビストロにおまかせの自動メニューで、「えびのチリソース」や「八宝菜」、乾燥パスタを使った「カルボナーラ」までワンボウルで作れるという。高精度センシングにより加熱をコントロールするため、片栗粉を使ってとろみをつける料理も、おまかせ調理が可能としている。

 会場では実際に、1週間献立で提案されたワンボウル自動メニュー「鶏肉のバスク風」を調理。ボウルに鶏もも肉、パプリカ、ベーコンなどの食材とともにトマトソースを入れて作る料理で、材料が入ったボウルを庫内に置いたら、後は運転をスタートするだけ。操作はスマホアプリから行ない、メニューは瞬時に本体に転送された。所要時間は16分で、出来上がりが近づくにつれてトマトソースの良い香りが漂ってきた。

「鶏肉のバスク風」を調理
操作はスマホアプリから行なった

 約16分経ったところで運転が終了。ラップを外してみると、パプリカが程よくしんなりしていて美味しそう。ボウル底にたまったソースを食材に絡めたら完成だ。

 なお「鶏肉のバスク風」のワンボウルメニューはレンジ機能のみを使っており、センサーが細かく加熱を制御して鶏肉や野菜に熱を通しているという。レンジだけで鶏肉が本当に美味しく調理できるのか……? と正直不安だったが、食べてみたらびっくり。熱が通っているどころかアツアツで、鶏もも肉のジューシーさがしっかりある。パプリカも甘みがあって、切って入れただけの調理とは思えない仕上がりだった。

約16分経ったところで運転終了
ボウル底にたまったソースを食材に絡めたら完成
パプリカは甘みが出ていて、鶏もも肉もジューシーで美味しい

 このほか試食では、ワンボウルパスタメニュー「きのこの白みそパスタ」も用意されていた。調理方法は、耐熱ボウルに乾燥パスタと水、ベーコン、しめじ、調味料を入れて運転をスタートさせるだけだという。パスタ、事前に茹でなくていいんですか? と率直に聞いてしまったが、その必要はないらしい。

 麺は硬すぎずやわらかすぎず、程よく芯が残ったアルデンテで、白みそがカルボナーラのようなクリーミーさを引き出していた。こちらの調理時間は約10分とのこと。手軽に夕食を済ませたいときに便利そうだ。

 また、これまでのビストロは、メニュー選択を本体でする必要があり、多機能なオーブンレンジではなかなか操作が複雑だった。今回新たに搭載されたスマホ連携では、アプリからサクッとメニューを転送できるのでかなりスムースだ。本体が高機能でも操作が難しいといった点が、スマートフォンと連携することで解消され、より便利に使えるようになるだろう。

ワンボウルパスタメニュー「きのこの白みそパスタ」も試食した
ワンボウルメニューは本体操作で選択するよりもスマホから行なったほうが簡単だった

 本体サイズは494×435×370mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約19.6kg。設定温度は、オーブンが70~300℃、発酵が30~65℃。庫内サイズは394×309×235mm(同)。消費電力は1.40kW/1.00kW/1.35kW/1.40kW(レンジ/スチーム/グリル/オーブン)。

“食の「くらしアップデートサービス」”

 同社は2019年10月より、“食の「くらしアップデートサービス」”を開始すると発表しており、本機はそのサービスに関連したモデルとなる。家電製品のほか、スマホアプリの提供や食材配達サービスなどを含む統合的なもので、食のあらゆる場面でユーザーと継続的につながり、1人ひとりの“ちょうどいい”価値提案をするという。

 食の「くらしアップデートサービス」に関連して、新たに食材宅配やミールキットを展開する「ヨシケイ」とも連携。下ごしらえ済みのビストロ向けメニューを配達するサービスを予定しており、注文はビストロで使うアプリ「キッチンポケット」から行なえる。茶碗蒸しやハンバーグなどがラインナップされ、下ごしらえに時間が掛かるメニューもビストロに入れるだけの簡単調理を可能としている。

 食材の価格はメニューにより異なるが、半調理品の茶碗蒸しが6個入りで1,320円、ハンバーグ5個入りで1,080円。商品は今後も共同開発していき、和洋中さまざまなメニューを揃えるという。

2019年10月に開始する、食の「くらしアップデートサービス」
食材宅配やミールキットを展開する「ヨシケイ」とも新たに連携
茶碗蒸しやハンバーグなど下ごしらえ済みの半調理品をビストロ向け製品として展開する
今後も和洋中さまざまなメニューを揃えるという