ニュース
タニタ、熱中症指数計にBluetoothでスマホ連携できる業務用モデル
2019年6月28日 10:00
タニタは、国内初のBluetooth通信機能を備えた黒球式熱中症指数計「TC-310」を、7月1日に発売する。価格は30,000円。業務用として、気象や熱中症に関する研究機関や熱中症対策に取り組む自治体・企業などを対象に販売する。
熱中症予防の指標となるWBGT(Wet Bulb Globe Temperature、湿球黒球温度)などを計測・記録する、黒球式熱中症指数計。計測・記録項目は、「WBGT/気温/相対湿度/黒球温度」の4項目で、3秒に一度計測し、リアルタイムのデータが本体に表示される。国内初のBluetooth通信機能を備え、計測データをiPhoneなどスマートフォンに送信可能。
アプリに表示される計測データは、「1分/5分/10分/30分/60分」ごとに設定可能。本体には最大3万件を蓄積でき、最も細かい1分単位で記録した場合、約20日分のデータを保存できる。これは、国内で販売される小型の熱中症指数計が記録できる計測データ件数・計測頻度としては最多となる。
同社は、WBGTを計測できる携帯型の黒球式熱中症指数計を2014年から展開。その中で、気象に関わる機関の研究者、熱中症対策に取り組む自治体や学校、建設現場などの管理者から、「リアルタイムで変化する熱中症の関連指数を記録し、管理したい」という声が多く寄せられていたという。
今回の製品は、そういったニーズに応えるモデルとしており、重要性が高まっている組織的な熱中症対策が可能になるとする。
屋内外を問わず長期間使用できるよう、防じん防水性能はIP65相当。IP65の基準は、「粉塵が内部に侵入するのを完全に防止するもの」「あらゆる方向からの噴流水を受けても有害な影響がないもの」としている。
本体サイズは、60×33×112mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約79g。携帯に便利な吊り下げ用アタッチメントとして、カラビナが付属する。
なお、従来の一般販売向けモデルでは、WBGTの指数によって熱中症の危険レベルを「注意/警戒/厳重警戒/危険」の4段階で表示していたが、業務用では表示されない。これは、計測する機関や現場によって危険レベルの基準が異なるためで、使用する現場に応じてWGBT指数をもとに危険レベルを判断してもらうためとしている。
今後は、通信プロトコルを公開してシステム開発会社と連携し、企業や団体向けの熱中症予防システムの構築、サービス展開を目指すという。