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日立、"時短で美味しく!"を目指した「オーブンレンジ」と「圧力スチーム炊飯器」実食レポート

 日立アプライアンスは、7月7日に発売した過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-VW1」、IHジャー炊飯器「圧力スチーム炊き ふっくら御膳 RZ-BV100M(5.5合)」「RZ-BV180M(1升)」の、メディア向け試食会を開催した。いずれも価格はオープンプライス。店頭予想価格は順に、98,000円前後、60,000円前後、63,000円前後(税抜)。

過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-VW1」
IHジャー炊飯器「圧力スチーム炊き ふっくら御膳 RZ-BV100M」

オートメニュー数5倍以上! スピード解凍を実現した「ヘルシーシェフ MRO-VW1」

 過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-VW1」は、赤外線温度センサーと重量センサーの「Wスキャン」で、食材の重さと温度を測る高機能オーブンレンジ。加熱に必要なパワーや時間を算出し、火加減を自動コントロールできる点が特徴。

 レンジ・オーブン・グリル・スチーム・過熱水蒸気の5種類の加熱方法を使い分ける「Wスキャン調理」のオートメニューに、従来品の5倍以上となる32メニューを新たに採用し、計143メニューに拡充。

 また「Wスキャン」により、解凍ではひき肉・薄切り肉で時間が短縮したほか、解凍ムラを抑えられる。ご飯や飲み物、おかずの温めでは、分量と表面温度を見ながら適温に温めるという。

 お手入れ面では、外して丸洗いできるテーブルプレート、ホワイトのシリコン系塗装を施し、汚れが見やすく落としやすくなった。設置時は上面に10cmの空間が必要だが、側面の空間が不要になったため、幅60cmの収納家具に収まるように改良されている。

 本体サイズは、497×449×375mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約17.5kg。レンジ出力は最大1,000W。オーブン温度は100~250℃、300℃。表示部はホワイトバックライト液晶を採用。本体カラーはメタリックレッドとパールホワイト。

上面と背面の境、中央に設置された「赤外線温度センサー」
底面のテーブルプレート下の「重量センサー」は、手前2つ、奥の中央に1つ
外して丸洗いできる「テーブルプレート」は、手前の左右に手を掛けて取り出しやすくなった
側面は、ホワイトのシリコン系塗装で、汚れを見やすく落としやすくしている
左右の隙間が不要になり、幅60cmの収納棚に収まるようになった

サッと解凍、しっとり調理

 本機で100gのひき肉を解凍したところ、2分36秒で解凍できた。従来品比較で、15%ほど時間が短縮されるという。肉を「Wスキャン」で計測するところを見せてもらうと、横に並んで搭載された8基の温度センサーが、庫内の奥から手前に向かってスイングしながら、15段階でスキャン。庫内を120のエリアに分割して計測する。解凍された肉は、ポロポロとした感触で、すぐに調理できる仕上がりだ。

 「Wスキャン」のオートメニューで調理したメニューを試食した。ローストビーフは、きちんと火が通った見た目にも関わらず肉汁が溢れ出し、とてもジューシーな仕上がり。鶏の照り焼きは柔らかい仕上がりながら、噛むと肉汁が溢れてきた。しっかりとした美味しさがある。青椒肉絲は、肉は固くなりすぎていないだけでなく、野菜の歯ごたえがしっかりと残っていた点が印象的だ。

 どのメニューも、香川調理製菓専門学校の教授・講師が実際に調理した際の火加減を、「Wスキャン調理」オートメニューで再現したものだという。おしるこは20分程度で調理でき、カップケーキはパサつかず、しっとりと仕上がっていた。また実食はしていないが、展示されていた茶碗蒸しは「す」が全くない仕上がりで、驚いてしまった。

冷凍されたひき肉100g
温度センサー、重量センサーでのスキャンの様子。奥から手前へスキャンが進んでいた
解凍されたひき肉は、ポロポロとした感触で、すぐに調理が可能
実食した、ローストビーフ、鶏の照り焼き、青椒肉絲、おしるこ、カップケーキ
展示されていた茶碗蒸しは「す」が全くない

圧力とスチームで炊き上げる「圧力スチーム炊き ふっくら御膳 RZ-BV100M」

 IHジャー炊飯器「圧力スチーム炊き ふっくら御膳 RZ-BV100M」は、圧力をかけながらスチームで蒸らしてご飯を炊く独自の「圧力スチーム炊き」が特徴。60℃以下で米をしっかり吸水させ、内釜内の圧力を1.2気圧まで引き上げ、沸点を105℃まで高めて加熱。圧力を掛けながら蒸らすことで、ふっくら甘く、艶やかなご飯が炊ける。

 圧力を掛けながら炊き上げるため、炊飯時や蒸らし時に本体からは蒸気がほとんど出ず、またご飯の粘り気と炊飯水の混ざった"おねば"が、釜の中で上昇せずに炊き上げられる。このため、ご飯がしっとりと仕上げられるという。

 また本体から蒸気が出ないため、炊飯器を設置する場所を選ばない。例えば、上部に板があるような棚の中などでも炊飯が可能となった。

 保温は24時間に対応。保温時は、6~7時間ごとにスチームを発生させることで、ご飯をしっとり保つとしている。これは炊飯や蒸らし時に内部で上がった蒸気を内蓋内に溜め込み、スチームとして再利用しているのだという。

 浸し時間や温度、蒸らし時間を調整することで、「極上しゃっきり」「極上ふつう」「極上もちもち」から炊きあがりを選択可能。好みで食べ分けるだけでなく、しゃっきりはカレーや丼、ふつうは普段の食卓、もちもちはおにぎりやお弁当と、シチュエーションで使い分けることもできるとしている。

 内釜は、高い伝熱性で炊きムラを抑える「高伝熱 打込鉄・釜」を採用。アルミ合金製の内釜底面に、発熱性の高い鉄の粒子を超音速で打ち込む「超音速打込製法」を採用した。アルミ合金製のため、5.5合炊きで720g、1升炊きで985gの軽さを実現している。

 炊きあがった3種類のご飯を試食してみた。見た目はどれも、艶のあるふっくらとした印象。「極上しゃっきり」コースで炊いたお米は口に入れたところ、しっかりとした固さを感じたものの、噛んでみると強い旨味と甘みが感じられた。「極上ふつう」コースのご飯は旨味と甘みのバランスが取れた印象で、毎日の食卓に合う固さだ。「極上もちもち」のご飯は、しっとりとした食感と甘みが強い印象だった。

 5.5合炊きの「RZ-BV100M」は、本体サイズは258×378×236mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約5.7kg。炊飯時の消費電力は1,400W。本体カラーは、メタリックレッドとパールホワイトの2色。1升炊きの「RZ-BV100M」本体サイズは301×424×254mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約7.3kg。炊飯時の消費電力は1,400W。本体カラーは、メタリックレッドとパールホワイトの2色。

炊きあがりの瞬間。一般的な炊飯器では、内釜の内側に"おねば"が上昇した跡として、薄い膜が張るが、それが全くない
炊飯中に本体から蒸気が出ないため、例えば棚の中などでも置ける
内蓋の裏側。奥にある横長の溝に蒸気を溜め、保温時に再度蒸気にすることで、ご飯をしっとり保つという
「極上しゃっきり」コース時の温度変化
「極上もちもち」コース時の温度変化
試食した、3種類のごはん。赤印がしゃっきり、青印がもちもち、黄印がふつう。固い方が旨味が強く、柔らかい方が甘みが強い印象だ