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東京電力、全国へ電気やガスを販売する新会社「PinT(ピント)」を設立
2018年4月24日 18:33
東京電力エナジーパートナーと、パネイルは共同出資により、電気やガスの全国販売を行なう株式会社PinT(ピント)を設立し、5月1日から順次サービス提供を行なうと発表した。出資比率は、東京電力エナジーパートナーが60%、パネイルが40%で、代表取締役社長には東京電力エナジーパートナー出身の田中将人氏が就任する。
まず5月1日からは、不動産管理会社向けに、入居者の電気契約の切り替え、複数建物の電気料金一括払いなどを行なう「PinT with 賃貸」を開始。追って6月1日からは、一般家庭など低圧電気利用者へ電気の供給を行なう「PinT でんき」を開始する。
「PinT でんき」は、沖縄県を除く全国がサービス対象で、電気の使用場所が複数あってもまとめ払いが可能。提供価格は各地域の電力会社の一般的な電気料金プランと同一単価だが、毎月の支払い総額に応じて段階的な割引があるという。2020年度末までに150万件の契約を目指すとしている。
また日程は明らかにされていないが、一般家庭など向けのガス供給サービス「PinT ガス」、余剰の太陽光発電がありながら蓄電設備のない一般家庭など向けに、電気を買い取る「PinT with 太陽光」もサービス提供予定としている。
東京電力エナジーパートナー 常務取締役 田村正氏は「私達のお客様は現在2,000万件いらっしゃいますが、新会社の設立でこれまで提供できなかった全国の方々へもサービスをお届けできるようになります。今後は、総合エネルギー企業として、電気、ガスのほか幅広いサービスを届けていきたい。
パネイルには、電力供給基盤システムでビッグデータを活用したりと、注目していました。我々のエネルギ-に関する知見と、パネイルのベンチャーとしてのバイタリティを活かして、お客様にとって嬉しいサービスを提供していきたい」とした。
パネイル 代表取締役社長 名越達彦氏は、「パネイルは『Panair Cloud(パネイルクラウド)』という、スマートメーターの電力使用データをAIで解析する"電力流通クラウド・プラットフォーム"を開発、運営してきた会社です。これまで営業管理、顧客管理、需給管理、電源調達、請求処理といった、電力小売のオペレーションを徹底的に効率化してきました。
東京電力エナジーパートナー以外の電力会社さんからも協業のお話はいただいていましたが、一技術者として、日本一の顧客網とこのプラットフォームを融合させたかった」と語った。