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Looopでんき、ゲーム感覚で節電を競い合う「真夏の節電大作戦2018」を実施
2018年2月28日 00:00
再生可能エネルギーを活用する新電力「Looopでんき」を展開する株式会社Looopは、2月27日に記者発表会を行ない、英ケンブリッジ大学および英SMAP ENERGY社との共同研究の一環として、節電を競い合うゲーム要素を盛り込んだ消費者参加型の節電キャンペーンを今夏実施することを発表した。
「真夏の節電大作戦2018」と題されたこのキャンペーンは、Looopでんきユーザーを対象に実施するもので、7月1日～9月30日限定で電気料金を時間帯別料金体系に切り替えるとともに、その期間のピーク時間帯で使用量をもっとも減らした節約ユーザーにイギリス・ケンブリッジへの研修旅行をプレゼントしたり、上位のユーザーにAmazonギフト券をプレゼントするというもの。これによって、ピーク電力を抑える実証実験を行なうとともに、より多くの新規ユーザーも獲得しようというのが狙いだ。
現在日本の電力供給量は夏場にピークを迎える傾向が顕著になっており、10電力会社の合計値を元に月別最大電力推移を見ると、過去50年間で大きく増えると同時に、夏場とそれ以外の時期での差が大きく開くようになってきている。
また一般的に電力は安い電源から使っていくため、ピーク時には火力発電や揚水式水力発電など高い電源を使う形になる。そのため、ピークを抑えることでエネルギーコストを大きく抑えられるというメリットもある。
発表に立った株式会社Looop 執行役員 兼 電力事業本部 本部長の小嶋祐輔氏は「ピーク電力を抑えるために、料金プランを修正するとともに、ユーザー参加型でゲーム性を持たせたキャンペーンを実施します。単に時間帯別の料金を導入するだけだと、なかなか実効性が伴わないと思われるので、ゲームとして節電を競い合ってもらうことで、楽しみながら節電していただければと考えています」と話す。
具体的には通常26円/kWhのところ、7～9月時の期間限定で平日14:00～22:00は35円/kWhと高くする一方、それ以外の時間帯は20円/kWhと大幅に安くする。これによって、一般家庭のユーザーで約4%の削減効果が見込めるほか、仮にこのピーク時間帯の使用量をゼロにすれば、最大23％の削減が可能だというのだ。
この試算をしているのが英国・ケンブリッジ大学発のベンチャー企業であるSMAP ENERGY。今回、同社のCEOである城口洋平氏が来日していた。城口氏はケンブリッジ大学在学中に電力自由化を推進する日本の会社、エネチェンジ株式会社を創業すると同時に、イギリスにおいて電力データ解析サービスを提供するSMAP ENERGY社を立ち上げた人物。SMAP ENERGY社はケンブリッジ大学も出資するケンブジッリ発のベンチャー企業として展開しており、各国で電力会社のAI化を支援するプラットフォーム「SMAP」を展開しているという。
「ケンブジッリ大学が開発したAI技術『ケンブリッジTOU(Time-Of-Use:時間帯別料金)モデル』というものを用いて、ピークシフトを予測しているのですが、ここで何万通りもの単価やピーク時間の設定から最適な組み合わせを算出しています。Looopさんのデータを元に解析、予測を行なった結果、今回のプランを実施することで、ピークシフトを7.56%実現できると同時に一般のご家庭の電気代も下げられます。さらにLooopさんの粗利率向上できるなど、さまざまなメリットが出せるだろうと予測しており、それを実証実験としていきたいと考えています」(SMAP ENERGY CEO 城口洋平氏)
なお、今回のキャンペーンについては、Looopでんきの東京エリア(東京電力管内)のユーザーのみが対象となっており、参加ユーザーは1,000人程度を想定している。
「まずは実証実験なので、この料金設定、この時間帯で行ないますが、その結果を見ながら、今後も半年ごとに同様のキャンペーンを実施できればと考えています」と小嶋氏。キャンペーン参加申し込み期限は4月30日で、新規に加入するユーザーはもちろん、既存のLooopでんきユーザーも参加することが可能となっている。