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資生堂、一人ひとりの肌に合わせた美容液を提供するIoTスキンケアシステム「Optune」

 資生堂は、一人ひとりの肌に合わせた化粧品を提供するIoTスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」を開発し、β版のテスト販売を2018年春に開始する。スマホと連携できる専用マシンと、美容液や乳液が入ったカートリッジ5本のセットで、価格は未定。

IoTスキンケアシステム「Optune」。iPhoneアプリ、専用マシン、美容液や乳液が入ったカートリッジで構成

 スマホで肌を測定し、そのデータを元に独自アルゴリズムを用いて、一人ひとり、その時どきの肌環境に合わせた化粧品を提案するスキンケアシステム。同社の皮膚科学研究や美容技術の知見に、デジタルテクノロジーを掛け合わせ、パーソナライゼーションを実現する新しいシステムとしている。

システム内容

肌状態だけでなく温湿度や紫外線なども踏まえてスキンケアを提案

 システムは、iPhoneアプリと専用マシン、美容液が入ったカートリッジの3つで構成されている。まずアプリで肌を連写し、水分量やキメ、毛穴など肌データを測定し、マシンに転送。連写して複数撮影することで、肌解析の精度を高めたという。アプリはiOS端末のみに対応。

 その後、食生活やストレス状態、生理周期などの問診項目に回答し、自分に合ったセラム(美容液)とモイスチャライザー(乳液)が5つ選ばれ、カートリッジが配送される。

 美容液は、抗酸化・抗乾燥・抗ストレスに着目して開発。乳液は、日焼け止め効果のある朝用と、就寝中に適した夜用の2つを用意する。美容液と乳液の組み合わせは1,000を超えるパターンを用意し、それぞれの肌に合わせて選ばれる。

 美容液や乳液が入った5つのカートリッジは、専用マシンにセットして使う。タッチパネルを採用し、ケアの度にストレス状態などを選択。あらかじめ設定した地域の天候(温湿度や紫外線)なども踏まえて、その時どきに適した量が手をかざすだけで出てくる仕組みとしている。

まずiPhoneアプリで肌を測定
1,000パターン以上の中から、自分に合った美容液と乳液が提案される
カートリッジを専用マシンにセットする
スキンケアの度に、ストレス状態を回答する
その時どきに適した量の美容液と乳液が出てくる
手をかざして待つ
量は日によって異なる
美容液、乳液の詳細

 資生堂ジャパン 代表取締役 執行役員社長 杉山 繁和氏は、製品について次のように語った。

 「ポイントにしたのは、パーソナライズドビューティという視点です。個々人で異なる美しさを持つ女性に、それぞれに最適なサービスを提供したいという思いから始まりました。これまでの資生堂の知見に、デジタルテクノロジーを融合し、ユーザーの美とライフスタイルをサポートしていきます」

 β版は、資生堂の総合美容サイト「ワタシプラス」にてテスト販売を開始。その後、サービスの改良や開発を進めた上で早期の本格導入を目指すという。β版に関する発売の詳細は、2018年1月中旬に「Optune」ブランドサイトで発表予定としている。

資生堂ジャパン 代表取締役 執行役員社長 杉山 繁和氏
同じ肌条件でも、天候が異なると抽出される美容液の量も異なる