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シャープ、ユーザーが食べたいメニューをAIが教えてくれる新ホットクック
2017年9月14日 11:14
シャープは、無線LANを搭載し、AI(人工知能)が調理準備をアシストする水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック KN-HW24C」を10月26日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は75,000円前後(税抜)。
食材と調味料を入れるだけで、「無水調理」を自動で行なう調理鍋。レシピに従って材料を入れ、メニュー番号を選択したら、後は放っておくだけで料理が完成する。予約機能も備えているため、外出前に予約して、帰宅時間に仕上げることも可能となっている。
調理の手間が省けるだけでなく、無水調理ならではの残存栄養の高さもポイント。野菜などの食材に多く含まれる水分のみを使用するため、ビタミンCや葉酸など、抗酸化作用のある栄養素を多く残し、食材本来のおいしさが味わえるという。
食材から出た旨みを含む蒸気を内鍋により多く戻すため、ふたの内側には、円錐の突起「旨みドリップ加工」を採用。また、それぞれのメニューに合わせて「まぜ技ユニット」が最適なタイミングで具材をかき混ぜ、センサーが温度や蒸気を検知して加熱状態を自動で調整しながら、料理を仕上げるとしている。
AIoT搭載でレシピ検索が簡単に
新モデルは新たに、調理準備のアシストや献立を提案するAIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」を搭載した。本体を無線LANで接続すると、必要な食材や調味料から下準備の手順まで本体画面に文字で表示し、音声でも案内するため、同梱のクックブックを見なくても調理の準備ができるようになった。
従来モデルの本体にはメニュー番号しか表示されなかったため、クックブックとメニュー番号を照合しなければならず、「面倒」という声に応えたもの。それに伴い、画面サイズも従来モデルの1.4倍に拡大されている。
メニュー検索は従来同様、ユーザー自らカテゴリーや食材で選べるほか、調理履歴やユーザー情報からユーザーが潜在的に食べたいと思っているメニューをおすすめする機能も新たに搭載した。本体にある「聞いて」キーを押すと、「調理ランキング」「閲覧ランキング」のほか、「旬の食材を使ったメニュー」などの項目が登場。ここから、カレンダーや気候、家族構成、味の好みなど、蓄積した情報をもとに、AIがぴったりのメニューをすすめてくれるという。
さらに専用アプリをダウンロードすることで、スマートフォン等からも操作が可能。外出先で、すき間時間に献立を決めたり、予約メニューの出来上がり時間を変えることができる。また調理データも事前にダウンロードしておくことで、帰宅後の設定の手間が省けるとしている。
材料を入れただけで本格的な味わい
新モデル開発の背景にあるのは、昨今増えている"家食"の中でも、簡単に効率よく調理をするという"カンタン派"の増加。さらに、食品宅配サービス市場規模の拡大や、下ごしらえ済みキット食材をと扱う宅配業者の増加、味付けが簡単なあわせ調味料の増加も、"カンタン派"が増える背景になっているという。
こうした"カンタン派"にこそ、「ヘルシオホットクックがマッチする」(製品担当者)という。実際、購入者アンケートでも、ほぼ8割が、週2日以上使用していると回答している。その一方、ホットクックは基本的には同梱のクックブック通りに作ることを推奨されているため、「もっとメニューを増やしてほしい」という声も多かったという。
その点、新モデルはクラウドにつなげることで、適宜新レシピを追加することが可能。発売当初は、本体内蔵レシピとクラウドからダウンロードできるレシピの計約250種類用意されているが、今後、利用状況に応じて増やしていく予定となっている。
発売に先立ち行なわれた新製品発表会では、実際に「ヘルシオ ホットクック KN-HW24C」で自動調理した料理も振舞われた。「聞いて」キーの人気メニューからセレクトした「ごろごろ秋野菜のビーフシチュー」、旬のおすすめからセレクトした「ぶどうのコンポート」は、いずれも、食材と調味料を入れただけとは思えない本格的な味わいだった。
またわずか25分で作れる「ワンボール」調理も実演。玉ねぎやパプリカ、トマトソースや水などの材料と一緒に乾燥パスタを入れてセットするだけで、25分後には美味しいナポリタンが完成する様子に、手軽さを改めて実感した。
本体サイズは、395×305×249mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.5kg。設定温度は、35~90℃。定格容量は2.4L。最大予約時間は15時間。消費電力は800W。