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家電操作が可能なIoTロボット「PLEN Cube」の資金調達を開始

 PLENGoer Roboticsは、家電の操作や写真撮影ができる手のひらサイズのロボット「PLEN Cube(プレン キューブ)」のプロトタイプを公開。同時に、開発に向けた資金調達を、クラウドファンディングプラットフォーム「Makuake(マクアケ)」にて開始した。量産化後の想定価格は60,000円。Makuakeでの価格は39,900円から。

 なお、同プロジェクトは既にアメリカのクラウドファンディング「KICKSTARTER」では、81,243ドル(約903万円)の資金調達に成功している。今回は、日本語版の開発に向けた資金の調達を目指したもの。

PLEN Cube
本体上部に2.2インチの液晶ディスプレイを搭載
時間やカレンダー、天気、音楽のジャケット写真などを表示

 PLEN Cubeは、家電を音声やジェスチャーで操作できるのをはじめ、多彩な機能を搭載したIoTロボット。手のひらサイズの本体は、上部を表現豊かに動かすのが特徴。家電のコントロールは、赤外線経由のほか、Wi-FiでWebに接続し、IFFTやmythings経由でも行なえる予定だという。

PLEN CUBEの特徴

 家電操作のほかに、カメラ機能や音楽再生機能、天気やスケジュールを知らせてくれる機能、留守時の見守り機能などを搭載予定。発表会に登壇した赤澤夏郎氏によれば、「生活に密着した様々な機能を搭載できるようにしていきたい」と語る。

 写真撮影に関しては、特に充実させる。例えば同ロボットには顔認識機能を備え、ユーザーの動きに合わせて、カメラ内蔵の頭部を動かして撮影してくれる。また、景色の中にユーザーを含ませたパノラマ写真も撮ってくれるという。

 写真は本体から直接、TwitterやInstagram、Facebookなどに投稿できる。

ユーザーの顔や動きを認識して撮影してくれる

 その他にも、先行するアメリカ「KICKSTARTER」の同社サイトでは、朝には好きな音楽で起こしてくれ、その日の天気を知らせ、ToDoリストをすべてクリアすると踊ってくれ、就寝時には照明やテレビの電源をオフにするなど、様々な機能を搭載予定としている。

 赤澤氏はPLEN Cubeについて次のように語った。

 「これまでも同様のIoTロボットは存在しました。でも、PLEN Cubeが従来ロボットと違う点は、愛嬌のある仕草をしてくれること。例えば『写真を撮って』というユーザーの声を認識すると、うなずいてからシャッターを切ります。音楽再生時には踊っているかのような動きもします」

PLEN CubeとPLEN2(写真奥)

 こうした愛嬌ある動きは、同社が10年以上前から開発してきたロボット「PLEN」のノウハウを活用したものだという。

PLEN CUBEの動きのデモ

 同社COOの富田敦彦氏によれば、PLENは初代と2代目を合わせて、これまでに1,500台前後を出荷している。同機は、二足ロボットの動きなどに注力した、主に開発機関や教育機関向けのロボット。昨今のロボット人気で注目されるようになったこともあり、より実用性を高めた、「PLEN Cube」の開発に至ったという。

 本体サイズは約75×75×75mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約400g。カメラの解像度は、静止画で1920×1080ドット。HD解像度での動画撮影にも対応。