家電製品ミニレビュー

留守中の家族はどうしてる? カメラ側からスマホも呼び出せる「おはなしカメラ」があると安心!

 我が家は夫婦ともにライターなので家で仕事をしているが、たまに取材や打ち合わせが重なって、子どもに留守番を頼むことがある。上の子は中学生で、下の子は小学生。上の子にお願いすれば下の子の面倒をみてくれるので安心だが、やはり留守中の子供たちの様子は気になるもの。

 そこで、パナソニックのスマ@ホーム システム「おはなしカメラキットKX-HC500」(以下:おはなしカメラ)を使ってみることにした。

パナソニックのスマ@ホーム システム「おはなしカメラキットKX-HC500K」
メーカー名パナソニック
製品名おはなしカメラキット「KX-HC500K」
実勢価格27,762円

月額料金がかからず、気軽に始められるホームセキュリティ

 おはなしカメラは、スマートフォンで宅内や宅外の様子を映像で確認したり、カメラとスマートフォンで会話ができたり、手軽にホームセキュリティを実現するネットワーク製品だ。

 ポイントは、カメラのワンタッチボタンに最大3件の連絡先を登録でき、そのボタンを押すだけで、カメラ側からスマートフォンを呼び出して会話ができること。室内の確認だけでなく、カメラを通じて手軽にコミュニケーションできるのだ。

 おはなしカメラを使うには、ホームユニットが必要。私は今回が初めてだったので、ホームユニット+おはなしカメラの「おはなしカメラキット」を選んだが、ホームユニットを既に持っているのであれば、おはなしカメラだけを追加購入すれば使える。同じスマ@ホームシステムシリーズの屋内カメラ、屋外カメラ、などを組み合わせて最大4台まで接続可能となっている。

パッケージにも子どもの写真。おはなしカメラは子どもがいる家庭向け
セット内容は、おはなしカメラ、ホームユニット、ACアダプター、壁掛けアダプター

 スマ@ホームは、インターネット接続と無線LAN環境が整っており、AndroidやiPhoneに専用アプリケーション「ホームネットワーク」がインストールできていれば、月額費用などは不要。

 警備会社が提供するサービスのように月額料金はかからず、面倒な契約などの手間もなく、設定も難しくないので、すぐに使い始められるのが魅力だ。

接続は簡単、家の様子を見られる

 最初にホームユニットの設定から始める。無線LANでインターネット接続し、専用アプリ「ホームネットワーク」の指示通りに設定したところ、問題なく繋がった。さっそく「カメラ」アイコンをタップすると、カメラに映った映像をスマートフォンで見られた。

CMOS 30万画素。ホームユニットとおはなしカメラはDECT準拠方式で接続。見通しは最大100mとなっている
1・2・3のボタンは、ホームユニットに登録されているスマートフォンを呼び出せる。最大3件
カメラの角度は変えられる。垂直約+30°(上側)
約-10°(下側)
開閉レバーでシャッターを閉めて映像を送れないようにすることも可能

 ホームユニットは、自宅の無線LAN環境を経由してインターネットに接続。カメラやセンサーなど自宅に設置された、おはなしカメラの反応を、登録したスマートフォンへ通知する。

ホームユニットにはmicroSD/microSDHCカードスロットがある。別売のmicroSDカードをセットすると、おはなしカメラで写った動画や音声を録画できる

 スマートフォンで細かく設定できるようになっており、屋内カメラに内蔵の動作検知、温度センサー、音センサーが反応するとスマートフォンに通知され、カメラに映った映像を見ることもできる。また、動画と音声はホームユニットに挿入したmicroSDカードやmicroSDHCカード(いずれも別売)に自動で保存されるほか、スマートフォンに保存することもできる。

室内に、おはなしカメラを設置したところ
スマートフォンの操作は簡単だ。「カメラ」をタップする

 使い始めてすぐに感じたメリットは、学校から無事帰宅し、留守番している子供たちの様子がわかって安心できるという点。我が家は子どもの友達が連日たくさんやってくるので、ワイワイ騒いでいる様子がわかる。寝ているときもあった。

ある日は、2人でゲーム。室温も表示されているので安心
ある日は、息子が寝ていた
ある日は、知らない子どもが写っていた。友達が来ていたらしい
ある日は、たくさんの子どもでリビングがごった返していた。カメラの角度は自由に変えられる
夜間ではこのように写る。人影があったので驚いたが、旦那がソファで寝ていただけだった

見守るだけでなく、カメラ側からも連絡ができる

 カメラには、動作検知・温度センサー・音センサーが搭載されており、映像だけでなく、室温や音に反応した際の見守りも可能。留守中でも何か反応があったときはスマートフォンに送られてくる。

 また、おはなしカメラは、スマートフォンで宅内の見守りやカメラとの双方向で会話ができる。「通話」をタップするとスマートフォンのマイクに向かって話した音声がカメラのスピーカーから再生される。カメラに話しかけている間は、相手の音声は聞こえないので、トランシーバーのように相手と交互に話せる。

 カメラ側からもスマートフォンを呼び出し、会話ができるので、例えば留守番中の子どもが外出先の親にも連絡ができる。連絡先は3件まで登録可能で、何か用事があるときは、電話をかけられない小さな子どもでも、ボタンを押せば呼び出せる。

 なお、カメラの向こうにいる家族の顔をスマートフォンで見ながら会話ができるが、カメラ側からはこちらの顔を見ることはできず、音声のみとなる。

おはなしカメラから呼び出されるとこのように表示される
カメラの前に寄ってきて話をする息子

 ボタンを押せば簡単につながるので、何か急な用事があるときは便利だ。しかし、小さな子どもだと、やみくもに押して呼び出してしまう懸念も。ボタンをむやみに押さないように、子どもとよく話し合う必要がある。

温度を検知して、一定の温度になるとスマートフォンに通知してくれる

 おはなしカメラに内蔵されている温度センサーで部屋の温度を検知させて、スマートフォンで通知を受けることもできる。子どもは遊びに夢中になり、部屋の中の温度が上がってもそのまま遊び続けることがある。これから暑くなる時期、脱水症状にならないためにも、この機能は活用したい。

温度設定ができ、範囲外になるとスマートフォンに通知される

子どもが大きい場合は、プライバシーの配慮が必要

 家の様子を好きなときにモニターできるというのは、外出している側からすると便利だが、プライバシーを守るためにプライバシーシャッターとマイクミュート機能も搭載されている。

 プライバシーシャッターを閉じれば、カメラの映像をスマートフォンに表示しないようにでき、マイクミュートはカメラ側の音声を切ることができる。

プライバシーシャッターで、物理的にレンズを閉じられる。スマートフォンではこのように表示され、映像を見ることはできない

 おはなしカメラを設置したところ、中学生の娘からは不評だった。「監視されているようでイヤだ」と言われたので、ずっと見ているわけではないことを説明したのだが、それでも不愉快だと言われた。

 子どもが常にいる場所にはカメラを向けない、子どもの姿を確認していったんこちらが声をかけた後は、プライバシーシャッターを閉じてもいいといったルールを決めたところ、それからは特に気にしなくなったようだ。

 子どもが「見守られている」というより「見張られている」と感じて関係がギクシャクしないようにするため、設置の際は場所やカメラの向きなども注意し、よく話し合ってから使用すべきだろう。

留守中に異変があればスマートフォンに通知

 在宅中で別の部屋にいる場合や、留守にするときは動作検知や音センサーが反応すると、スマートフォンに警告され、すぐに録画が開始されるように設定できる。帰省などで家を留守にする場合は、こういった機能を設定しておくと安心だ。

異変があるとすぐにわかる
スマートフォンへの通知は、必要に応じて設定を変えられる

 細かく設定ができ、センサーの反応などのパターンを色々カスタマイズできるのは嬉しい。

 個人的には遠くで暮らす両親宅にも導入したいと感じた。高齢者は夏場にあまりエアコンをつけないため、熱中症が心配だ。温度の設定をしておけば、スマートフォンに通知されるので、遠く離れていても気が付くので連絡できる。

 子どもの年齢によっては使用方法について家族間で話し合いが必要な、デリケートな製品ではある。だが、双方向で会話もできるので、特に小さなお子さんがいるご家庭におすすめだ。ホームセキュリティ製品としては手頃な価格でランニングコストもかからず、簡単に導入できるのも嬉しい。

石井 和美