長期レビュー

日立「ビッグドラムスリム BD-S7400」 前編

~我が家にも置けた! 本体幅60cmのドラム式洗濯乾燥機
by 神原サリー

日立「ビッグドラムスリム BD-S7400」

 わが家ではこれまで3台の洗濯機を使ってきたが、乾燥機能付きとは縁がなかった。乾燥機能付きのものに納得感がなかったのもあるが、ドラム式洗濯乾燥機の場合、サイズが大きすぎて置けないという物理的な事情もあったのだ。

 ところが、昨年10月に日立アプライアンスから、これまでのドラム式洗濯乾燥機よりもサイズが大幅に小さい「ビッグドラムスリム」が発売された。調べてみると、わが家にも置けることが判明。しかも、乾燥機能に定評のある日立独自の“風アイロン”機能もついている。これは導入するしかない! 喜び勇んで購入を決めた。

 というわけで、今回から2回に渡って、日立「ビックドラムスリム」のレビューをお伝えする。前編では製品設置から使い方までを、後編では日々の使い勝手やお手入れについて紹介していく。


メーカー日立アプライアンス
製品名ビッグドラムスリム BD-S7400
希望小売価格オープンプライス
購入場所ビックカメラ
購入価格166,500円


 レビューに入る前に「ビッグドラムスリム」の特徴を簡単に説明しておこう。日立のドラム式洗濯乾燥機といえば、直径63cmの大きなドラムが特徴の「ビッグドラム」がある。大きなドラムで、しっかりとたたき洗いし、時速300kmの高速風で衣類のシワを伸ばしながら乾燥させるなど、充実した機能が魅力の製品だが、本体幅が69.5cmと一般的なドラム式洗濯乾燥機と比べても、幅広なため「欲しいけれど置けない」という声が多かったという。

 そこで、開発されたのが、本体幅60cmの「ビッグドラムスリム」だ。ドラム直径を従来より約10cm小さい約53cmとしたものの、奥行きを約39cmと深くすることで、ドラム容積は約75Lを確保。広い奥行で衣類の重なりが少ない状態でたたき洗いをし、乾燥時には約75Lの大きなドラム内で衣類を広げて乾かすため、ふんわり仕上げを実現しているという。

 とはいえ、「ビッグドラム」に比べ、ドラム容積は約10L小さく、仕上がり感などの満足度は異なるかもしれない。初めてのドラム式洗濯機へのかすかな不安と「風アイロン」への大きな期待を胸いっぱいに設置の日を迎えたのだった。

製品本体。カラーはシャンパン、パールホワイト、メタリックブラックが用意されている。今回は、シャンパンをセレクト扉を開けたところ。洗濯物を入れる際には立ったままでOKだが、ドラムの奥行が深いため取り出す際には腰をかがめる必要があるドラム槽内。ゴムでできた3つのリフターが洗濯物を片寄らずにしっかりと広げる役割をする

数々の難関を乗り越えて、設置完了

 製品を購入する前に、もちろん設置場所周りのサイズは計測済み。洗濯機下の防水パンのサイズも確認していたので、特に心配はしていなかったのだが、いきなり問題が起きてしまった。

 最初の問題は玄関から廊下を抜けて、いざ洗面所へ入ろうかという時に生じた。洗面所のドアは幅72cm。本体の奥行は71.5cmでその差はわずか0.5cmだ。あわやここで断念かと思われたが、さすが搬入のプロ。傷防止用の布をうまく活用しながら、何とか滑り入れて洗面所内までたどり着くことができた。

 次に確認すべきは排水口の位置。わが家の防水パンは内径が60cm×75cmなので、いくらスリムタイプとはいえ、置いてみるとギリギリいっぱいとなってしまう。かろうじて余裕のある奥行も、給水蛇口の位置が背面となるため、あまり後ろまで下げることもできない。そのため、排水口が本体にすべて隠されてしまう「真下排水」となり、このままでは設置が難しいという。

 だが、そこは手なれた業者。こうしたことは想定内だったようで本体を持ち上げて設置するための「かさ上げブロック」なるものを持参してきてくれていたので一安心。ここで代金3,000円を支払い、ブロックを本体の下に敷いて、排水ホースを差し込むだけの空間を確保した。

本体を設置したところ、このままでは排水用ホースが排水口にさせないことが判明搬入&設置業者が持参していた「かさ上げブロック」をその場で購入した400kgの荷重テストもクリアした頑強なブロック。制振効果もあるという

 ただ、本体が防水パンの手前ギリギリまで来てしまっているため、排水ホースを防水パン内に収めることができなくなってしまった。そのため、排水ホースが外に露出する形となり、見た目のスマートさに欠ける点が残念だった。少しでも外に飛び出す部分を減らすために、ホースを切断することになったが、今後引っ越し予定などがある場合は、防水パンの形状や排水口の位置によっては長いホースが必要になる場合もあるので、注意が必要だ。

本体がブロックによって持ち上げられた本体がかさ上げされたことで排水口が見えたもののホースが長過ぎてきれいに設置できない購入者の了承のもと、余分な長さの分をカット
カット後、排水口への差し込み口を取りつけたちょうどよい長さになり、排水口へのセットも完了設置完了後、横から見たところ(お風呂場内から撮影)

 担当者がこうした点についてきちんと説明をしてくれて、納得のもとに作業できたので、不安も抑えられた。設置の際は、業者に任せっぱなしにしないでその場に立ち会い、わからないことは聞いた方が良いだろう。

さあ、ドラム洗を使ってみよう!

 事前の下調べで、使い方や機能は把握していたが、実際に使うとなると1つ1つ確かめたくなるもの。「ビッグドラムスリム」には、使い方や困ったことがあったときの解決のためのDVDが同梱されているので、さっそくチェックしてみたが、なるほどわかりやすい。取扱説明書をじっくり読むのは面倒という人は、まずこれを見ておくとスムーズに使えるようになるだろう。

 そのほか、ベーシックな機能やお手入れ方法などがコンパクトにまとめられた「カンタンご使用ガイド」もあるので、洗濯機のそばに置いてすぐに見られるようにしておくと便利。このガイドでは基本的な機能のみを紹介しているが、さらに詳細を知りたい時に、取扱説明書で確認できるように、該当ページが記されている。

使い方やトラブル発生時のアドバイスが分かりやすく解説されたDVDカンタンご使用ガイドカラーで見やすい取扱説明書

 さて、使い方をざっと確認したところで、いよいよ洗濯へ。ドラム式洗濯機の特徴として、たたき洗いをするため、どうしても繊維が寝てしまい、乾燥時に天日干し(もしくは部屋干し)をするとふっくら感が出ないと聞く。特に顕著なのがタオル類だというので、まずはタオル類を中心に「洗濯・乾燥コース」を使ってみることにした。

 ドラム式洗濯乾燥機は、縦型洗濯機とは違い、洗剤を槽内に直接入れるのではなく、専用の投入口を使う。ビックドラムスリムの洗剤投入口は、本体の上部左側についている。投入口はふたが上に開く仕組みで、洗剤が入れやすくなっている。また、どこに何を入れるのかがきちんと表示されているため、間違えることもないだろう。

本体上部左側にある洗剤投入口コースを選び、洗濯物を入れると、洗剤量や完了までの残り時間の目安が表示される

 ドラム内に洗濯物を入れ、スタートボタンを押すと洗濯物の量を計測し始め、まもなく洗剤量が表示されるので、それに合わせて液体洗剤・液体漂白剤・柔軟剤を投入、仕上がりを待った。約3kg程度の洗濯物だったが、仕上がりまでの時間は140分程度。

同じ種類のバスタオルを天日干し(左)と乾燥機能使用(右)で比較。乾燥まで行なうとたたき洗いで寝てしまった繊維が起き上がり、ふっくらと仕上がることがわかる

 乾燥時にモーター音の「キーン」という音が若干気になるものの、仕上がりには大満足! タオルを取り出してみるとごわつきがなくて本当にふっくらとしている。試しに、同じ種類のバスタオルを2枚ずつたたんでその“かさ”を比べてみたが、その違いは歴然。「ドラム洗は乾燥までしてこそ」という話が本当なのだと実感できた瞬間だった。

 後編では素材による仕上がり感やお手入れのポイントなどについて紹介していく。



前編  / 後編




2012年3月15日 00:00