【グッドデザインエキスポ2011】
注目の原料を使ったストーブや、ガス/石油ファンヒーターも
グッドデザイン賞の候補作品約2,000点を展示する「グッドデザインエキスポ2011」が、26日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は28日まで。開催時間は10時から21時までで、28日は16時で終了。入場料は1,000円。家電Watchでは、会場で公開された家電製品や照明機器、日用雑貨品などを紹介する。
■注目のペレットストーブをチェック
ペレット。木材工場から排出する樹皮、おが粉、端材などの残・廃材を使った木材チップ |
CO2排出量削減や、コスト削減といった観点から、最近注目を浴びているペレットを使ったストーブも展示されていた。
ペレットとは、木材工場から排出する樹皮、おが粉、端材などの残・廃材を使った木材チップのようなもの。大きさが均一で揃っており、小型なため、本格的な暖炉や薪ストーブに使用する薪よりも、取り扱いがずっと楽な点が特徴。また、材木を凝縮させているため、火力が強いという特徴もある。
まず、紹介するのは材木の有名産地でもある、岐阜県飛騨高山の地元企業 共栄製作所の「ペレットストーブ 匠」だ。匠は、地元企業8社から成る「飛騨高山ECO製品開発研究所」で開発を進めた製品。地元の森林資源を最大限活用する、原料となるペレットから設計、製造、販売まで、可能な限り地元で行なう「地産地消」型の製品を目指したという。
本体は、長方形のデザインで、ペレットストーブとしては、「世界最小レベル」のサイズに抑えた。暖房効率を高めるために、上下から風を送る設計とし、中央部には輻射熱構造も備える。本体5カ所にセンサーを設けて、安全性にも配慮しているほか、上部にはヤカンや鍋などを置けるスペースを設け使い勝手も向上している。
ペレットストーブ 匠 | 扉を開けたところ | 上部にはヤカンなどを置けるスペースも設けられている |
もう1つのペレットストーブは、岐阜県のシモタニと、大阪府のデイリースタジオの共同企画製品「コンコードオルコット」だ。コンコードオルコットは、住宅だけでなく学校や、役所などの公共施設にも向いた製品。スイッチ1つで着火でき、風量や火力などを手軽に調節できる点が特徴。
火を使う暖房というと、なんとなくワイルドなイメージが先行するが、コンコードオルコットは、マットな質感に、落ち着いたデザインが印象的。使用時に外から火が見えるというのも、ペレットストーブならではの魅力だ。
コンコードオルコット | 本体上部 | 使用時には火が見える |
■電気ストーブに代わるこの冬の味方? ガス/灯油ストーブ
節電の冬と言われるこの冬、にわかに注目が集まっているのが、ガスや石油を原料とした暖房器具だ。会場にも展示されていたので、ご紹介しよう。
ガス機器メーカーのリンナイでは、シャープのプラズマクラスター技術を搭載したガスファンヒーター「RC-L4001NP」と「RC-L5801NP」の2機種を出展。いずれの製品もインテリアにマッチしやすいスリムで曲線的なデザインが特徴的だ。2機種の違いは暖房能力で、RC-L4001NPは木造11畳まで、RC-L5801NPは木造15畳までとなっている。RC-L4001NPの希望小売価格は79,800円、RC-L5801NPは99,800円。
RC-L4001NP | RC-L5801NP | シャープのプラズマクラスター技術を搭載する |
従来の石油ファンヒーターとはイメージが異なる未来的なデザインを採用したのは、トヨトミの「TOYOTOMI LC-SHB40B」だ。人を感知する省エネセンサーにより、利用者が部屋からいなくなると燃焼ダウンするなどの機能を搭載する。従来の石油ファンヒーターに比べ、省エネ性が大幅に向上しているという。
本体カラーは、先進性をイメージした「シルバー」、空間調和をイメージした「ブラック」、次世代の機能表現をイメージした「レッド」の3色を用意する。希望小売価格は42,000円。
トヨトミの石油ファンヒーター「TOYOTOMI LC-SHB40B」 | 操作パネル |
■マッサージしながら温められるパナソニック「フットインリフレ」
機能だけでなく、見た目でも温かさを演出していたのが、足先をヒーターで温めながらマッサージできるパナソニックの「フットインリフレ EW-NA42」だ。モコモコとした素材は、見ためにもあたたかく、可愛らしい。
機能面では、内部に10個の押圧棒を備え、本格的な足つぼマッサージが自宅で手軽に楽しめる。内部だけでなく外部も柔らかい素材でできているため、足などにぶつかった場合でも痛くないという。9月1日より発売。価格はオープンプライス。店頭予想価格は15,000円前後。
フットインリフレ EW-NA42 | 足を入れる部分はモコモコの素材を使用している | 使用イメージ |
(本誌:阿部 夏子)
2011年8月27日 11:53