ミニレビュー

大音量で耳痛くなるから「ライブ用耳栓」試した 地下鉄の騒音もマシに

ミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
ライブ用耳栓を試してみました

ライブに参加するのはすきだけど、大きな音で耳が痛くなりやすいので困っていました。調べると、ライブ用耳栓なるものがあるらしく、なかでも「Loop」の耳栓が見た目もおしゃれでよさそう。ということで早速試してみました。

Loopの耳栓は、ノイズ低減レベルや使用シーンにあわせて5種類から選べます。最も強力なノイズリダクションで睡眠時に適した「Dream」や、騒音を低減しつつ、目覚ましなどの必要な音はキャッチする「Quiet 2」、周囲の雑音を抑えてスムーズな会話をサポートする「Engage 2」などをラインナップ。

今回試用したのは、高音質を維持しながら音量を抑えてくれる、ライブ向けの「Experiense 2」。また、「Quiet」「Engage」「Experiense」の機能を切り替えられる「Switch 2」も使ってみました。

耳に刺さるアタック音が軽減

見た目はワイヤレスイヤホンみたいですが電気が通るわけではなく、あくまでも耳栓です。イヤーピースはXS/S/M/Lの4種類が付属していて、耳のサイズに合わせて付け替えられます。本体はとても軽くて、装着感も悪くありません。

ワイヤレスイヤホンのようなデザイン
装着したところ

早速、Loopを持って武道館でのライブに行ってきました。最初は生の音を楽しむためにつけずにいたのですが、席がスピーカーから近かったこともあってバスドラムの音が耳に刺さるように感じたため、ライブ向けの「Experiense 2」を装着。

すると耳が痛くなるようなアタック音がかなり軽減され、一気に聞きやすくなりました。全体的に若干こもる感じはあるものの、思ったほど悪くなくて、十分きれいに聞こえます。このモデルは「フィルターチューニング」によって音の明瞭さと高音質を追求しているとのことです。

バンド編成のライブだと、楽器の音量が大きくてボーカルが埋もれて聞こえがちですが、飛び出た楽器の音だけが軽減されてボーカルが聞き取りやすくなるようにも感じました。音源のように冷静に聞こえるイメージです。

とはいえ全体的な音量が抑えられるため、やはり物足りなさは感じます。なので最初は耳栓なしでブチ上がって、耳が疲れてきたら装着する、といった使い方もありかも。

まだ試せていませんが、この「Experiense 2」はフェスとの相性がいいかもしれません。1日中そこかしこで大音量の音楽が流れているフェスは耳が疲れやすい環境なので、休憩中は耳栓をして、ほどよく音楽を取り入れながら耳を休めることができそう。アーティストのせっかくの単独ライブで使うには若干のもったいなさを感じましたが、フェスにはむしろもってこいな気がします。

1日中音を浴びるフェスで活躍しそうです

電車や会社で他人の話し声が気になるときに

ライブ向けの「Experiense」に加え、外部音をシャットアウトしきらない適度な遮音の「Quiet」、騒音を抑えつつ会話がしやすい「Engage」の3機能を切り替えられる「Switch 2」も試してみました。ノイズ低減レベルはQuietが最も強力で、Experiense、Engageの順に下がっていきます。

Switch 2

実は通勤電車や会社のなかで他人の会話する声が気になって耳栓を使うことがよくあるので、Quietの遮音がどんな具合か気になっていたんです。一般的なスポンジ状の耳栓はしっかりフィットするように装着するのがなかなか難しくて、かといってイヤホンのノイズキャンセル機能はノイズを打ち消す音を発生させる仕組み上、耳に負担がかかる気がして避けていました。Loopはイヤホンのように装着するだけなので簡単です。

通勤ではロマンスカーを利用することが多く、観光客が多い特性から車内で会話を楽しむ人も比較的多いと感じています。そこでQuietモードに切り替えたSwitch 2を装着してみました。モードの切替は、本体の輪っか部分をダイヤルのようにカチカチと回すだけ。

輪っか部分がダイヤルのようになっていて、カチカチと切り替えられます

この日は通路を挟んでななめ後ろの席で2人組が会話していて、装着前は内容までしっかり聞こえるほどでした。耳栓をつけると、完全に聞こえないまでにはならないのですが、内容は聞き取れず、会話していることがわかる程度にぼんやりと聞こえるくらいに。隣の会議室でミーティングが行なわれているようなイメージです。ある程度は聞こえるくらいの遮音設計なので、車内アナウンスなどもきちんと聞き取れて安心でした。

この「ある程度聞こえる」点が育児中の人にもおすすめだそうで、泣き声は聞き逃さないようにしつつボリュームを抑えられるので、ずっと泣き止まないときなどに助かるようです。

持ち運び用のケースが付属。とにかく軽くて小さいのでなくしてしまわないかが少し不安

完全に外部音をシャットダウンしたい人には向かなそうですが、個人的には他人の会話がどんどん耳に入ってきて気を取られてしまうタイプなので、内容がわからなくなるだけでもストレスが少し軽減されるように感じています。地下鉄や人混みの騒音もマシになったので、通勤や外出で音をストレスに感じやすい人には試してみてほしいです。

ただし、少々お値段が張るのがネック……。「Experiense 2」は4,500円、「Switch 2」は8,790円と耳栓にしてはかなり高額です。が、ちょこちょこセールを行なっているようなので、気になる人はこまめにチェックしてみるとよさそうです。

鄭 恵慶