やじうまミニレビュー

今年の年越しそばは「そば打ち名人」で作ろう!

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タカラトミーマーケティング「そば打ち名人」。本当にできるのかな……

 そば好きなら、いつかは自分でそば打ちに挑戦してみたいと思っている方も多いのではないだろうか。私もそばが大好きなので興味はもっているが、そば打ちは難しく、素人ではうまくできないと聞いていたのであきらめていた。

 しかし10月に、“失敗なくそば打ちができる”というクッキング商品「そば打ち名人」が発売され、俄然やる気になった。これなら初心者の私でもできるかもしれない。もしかしたら、今年の年越しそばは、自分で打てるかもしれない! そんなわけで、さっそく挑戦してみることにした。

メーカー名タカラトミーマーケティング
製品名そば打ち名人
購入場所Amazon.co.jp
購入価格3,527円

失敗しがちな「水回し」もコツいらず! ただし水加減は調整が必要

 そば打ちでもっとも難しいと言われているのが「水回し」だ。粉と水を攪拌してまんべんなく水を行き渡らせる作業で、ここがしっかりできなければ、そばがつながらない。そばはグルテンがないため、小麦粉を足し、そば粉と小麦粉をしっかり混ぜ、さらに水を行き渡らせる必要がある。素人にはかなり難しいという。

 そば打ち名人では、その水回しを失敗せずにできる工夫がされているという。セット内容は、大きく分けてそばをこねる時に使う「水回し本体」と、のばして切るときに使う「のし板」や「のし棒」だ。本体や各パーツは、すべて取り外して水洗いできる。解説DVDも付属している。最初に見ておくと、そば打ちのおおまかな手順がわかる。

セット内容には、DVDも付属している
近所のスーパーで売っていたそば粉と中力粉。特にこだわりはない

 本体以外に準備する道具は、はかり、計量カップ、ラップ、包丁、すくい網、ふるい、ボール、鍋、菜箸。どれも家庭にあるものばかりなので、新たに買い足す必要はなかった。

 取扱説明書にあるレシピは、中力粉とそば粉を4:6の割合で作る四六そばだ。必要なものはそば粉と中力粉。材料は2人前で、そば粉120g、中力粉80g、水100cc。

 最初にそば粉と中力粉を水回し本体に入れ、30回~40回ほど攪拌する。この行程も自分でやるとしっかり混ぜ合わせるのは大変だが、そば打ち名人ならハンドルをグルグルするだけなのでラクだ。

 次に水を入れる。水回しブタには、小さな穴が3つあいている。そこが注ぎ口となっており、水を入れるとポタポタと水がたれて粉に落ちていく。

そば粉と中力粉を混ぜ合わせる作業も大事。そば打ち名人ならサッとできる
水を入れる注ぎ口がある。ここには小さな穴が3つあいている

 ここは素早くハンドルを回す必要があり、1秒間に2~3回程度まわす。水がすっかりなくなっても、粉を水に均一に行き渡らせるために20回~30回程度まわし続けて、中身をチェックする。

 ボソボソとした5mm程度のダマができればOKだ。ここでダマができていなければ水を5ccくらいずつ加えながら同じ作業を繰り返す。

水が入ったら急いで回す。とにかくグルグル! (クリックすると動画が再生されます)
少しダマになればOK

 この状態になったら、こねベラを水回しブタの溝にきっちり差し込み、攪拌ハンドルを廻す。こねベラに粉がまとまりながらぶつかるようになり、ハンドルが重くなってくる。ここで1cm~2cmのかたまりになれば成功だが、いまひとつまとまらなかったため、水を2ccほど足した。すると、写真とのような状態になった。

こねベラを装着
ひたすらグルグルしていると、ハンドルが重くなってくる
水分が足りなかったのでほんの少し足した。しばらくすると見本と同じようになった!

 この見極めが難しい。DVDや取扱説明書で写真が紹介されているので、自分で判断せずしっかり見比べてほしい。特に初心者は、見本をよく見ることが大事だ。

 攪拌の作業は簡単だが、水分量の調整は自分でやらなければならない。粉や部屋の乾燥状態によって変わってくるが、成功させるためには、取説を確認し、写真の状態に近付けることが大事だ。なお、ここまでにかかった時間はたったの15分だ。

こねてまとめてのばして、いよいよ「切り」

 水回しが終わった生地は、一つにまとめる。手の平で下に押しつけながら、前方へのばすようにこねていく。粘りとつやがでてきたら、回しながら徐々に重ねながら空気を抜くように押しつけていくと、「へそ」と呼ばれるシワができる。ここを下にしてつぶし、2つに分け、1つは乾燥を防ぐためにラップに包んでおく。

 のし板は厚み調整ガイドがあり、そば生地の厚みを変えることができる。「太」は2mm、「細」は1.5mmに調整できる。

 この、のし板のおかげで、均一にのばすことができた。のし棒がプラスチック製で軽く、滑りやすいため、もし家に木製ののし棒があるなら、そちらを使うとよりやりやすいだろう。

しっかりこねる。固いので大丈夫かな? と心配になったが、どんどんまとまってツヤツヤしてきた
のし棒が軽く、すべりやすいのでちょっと使いづらい。木ののし棒に代えてもいい
こんなに伸びた

 生地をのばすことができたら、三つ折り程度にして切っていく。こま板と呼ばれるガイドを付け、ガイドに沿って包丁を動かす。そばは下に押しつけるように切り、引いたり押したりしない。我が家の包丁が、刃が曲線の鎌型だったため、切るのに苦労した。ストンと切れる麺包丁が欲しくなった。

 自分では細く切っていたつもりの麺だが、ずいぶん太くなってしまった。これはこれで手作り感があるのでヨシとしよう。あとは茹でて盛りつけだ。

細く切っているつもりが、ずいぶん太いではないか……
2回目は、1回目より細く切ることができた

素晴らしい弾力、そばの香り。やみつきになりそう

感激する美味しさ! 初心者にもできました

 そば打ち名人で作ったそばは、弾力があって、もちっとしている。初めて生パスタを食べたときの感激を思い出した。香りもよく、のどごしもよい。家族も大絶賛だった。

 もっと時間がかかるかと思ったが、ゆで時間や盛りつけも含めて1時間程度でできた。我が家は4人家族なので、2回作らなければならないが、それほど時間はかからない。手打ちそばが気軽に作れるのは嬉しい。

 今回は、スーパーで買ったそば粉で作ったが、それでも十分満足できた。慣れてきたら、そば粉の割合を上げたり、そば粉にこだわってみるのも楽しいだろう。

 そば打ちなんて、初心者が簡単にできるわけないと思っていたが、本当に簡単にできたので驚いた。今年の年越しそばは、「そば打ち名人」で贅沢な手打ちそばを楽しんではいかがだろうか。

石井 和美

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