やじうまミニレビュー

防災ずきんで首肩まで覆える、折りたたみ式ヘルメット

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
イエロー「タタメットズキン」

 いざというときのために防災用ヘルメットは家族の人数分を揃えておきたい、そこで悩むのが収納場所だ。かさばるヘルメットをいくつも置くと場所を取るし、かといって押し入れの奥にしまってしまうと非常時に取り出しにくい。そこで役立つのが折りたたんでコンパクトに収納できる防災用ヘルメットである。

 今回紹介する「タタメットズキン」もその1つだが、防災ずきんと一体型になっている点が大きな特徴だ。

メーカーイエロー
製品名タタメットズキン
購入場所Amazon.co.jp
購入価格3,450円

 収納時のサイズは325×180×45mm(幅×高さ×厚さ)。厚さ45mmとかなり平たくなるので、複数個をまとめても省スペースで済む。重量は約415gで、このうちヘルメット本体が約310g、防災ずきんの部分が約105gとなっている。

 材質はヘルメットがポリプロピレン樹脂で、防災ずきんは防炎布(日本防災協会の認定品)が採用されている。なお、ヘルメット本体は厚労省保護帽規格の「飛来・落下物用」の国家検定合格品で、それを証明する「労・検」ラベルが内側に貼り付けてある。

パッケージ
薄型に折りたためる本体

 ヘルメットの形に広げるには、まず左右の青い留め具を外して、反対側に付いているレバーを両手で下げていくと、それと連動してヘルメットが広がっていく。レバーを下げてロックしたら防災ずきんの形を整えればかぶれる状態となる。

 パッケージ裏を見ると、レバーが重く立体化しにくいときは本体の左右を何度か広げてヒンジ部をやわらかくするように注意書きが掲載されていたが、とくに固くもなく最初から簡単にヘルメットの形へと広げられた。

 立体時のサイズは240×135×285mm(同)で、頭のサイズは約47cm~60cmまで対応する。あご紐を引っ張ると頭部がフィットしてしっかり固定される仕組みとなっており、あご紐のほかに「みみ紐調整具」も付いているので、幅広い調整が可能だ。

最初に留め具を外す
防災ずきんを引き出して広げる
レバーを下げる
下げ終わったところでロックする
みみ紐調整具

 筆者の頭のサイズは58cmくらいで、最初にかぶったときは少し緩めだったが、「みみ紐調整具」を使ったらぴったりとフィットした。ゆるすぎずきつすぎず快適なかぶり心地で、グラグラと揺れすぎるようなこともなく、防災ずきんによって横方向の視界が遮られるようなこともない。

 頭サイズの下限は47cmとかなり小さいので、これなら子どもにも使えるだろう。防災ずきんは後頭部の下部から首、そして肩にかけてすっぽりと覆う形となり、防災ずきんのない普通のヘルメットと比べると「守られている」という安心感がある。

 動きやすさについても、顔を見上げたときに背面の防災ずきんが背中に少し当たるくらいで、スムーズに顔の方向を変えられる。防災ずきんが付いている分だけ、普通のヘルメットに比べると少し重さを感じるが、しばらくかぶっていても首の疲れなどはあまり感じなかった。

 畳むときは、ロックレバーを外すとレバーが勢いよく跳ね上がって本体が折りたたまれるので、そのまま平たくしてから防災ずきんを収納し、留め具をとめるだけ。広げるときと同様に短時間で簡単に収納できる。

レバーをロックした状態
幅広い頭サイズに対応
装着した状態。前頭部もすっぽりとおさまった
広げるのも収納するのも実に簡単

 防災ずきんはヘルメット本体から取り外すことができ、汚れた場合は取り外して布で拭いたりすることも可能だ。全体的には、ヒンジやレバー部の動きはかなりしっかりとした作りで安心感がある。価格も他社の折りたたみヘルメットと同じくらいで、それでいて防災ずきんが付属するのはお得感が高い。

 また、非常用の笛が付属しているのも気が利いている。この笛もヘルメットと同様に薄型の作りなので、防災ずきんと一緒に保管しておくといざというときに役立つだろう。

後頭部から肩にかけて広く保護できる
防災ずきんは取り外しが可能
非常用の笛が付属

 タタメットズキンは、頭頂部をヘルメットの樹脂でしっかりガードできることに加えて、防災ずきんによって首や肩周りも保護できる。しかも防災ずきんの部分はヘルメットと一緒に畳めるのでかさばらない。防災用ヘルメットを探している人は選択肢の1つとしておすすめだ。

片岡 義明