やじうまミニレビュー
カール事務器「Smadepot(スマデポ)」
~iPhoneで名刺を効率よく撮影できる、撮影台付き名刺整理ボックス
by 片岡 義明(2013/7/12 00:00)
名刺をスマートフォンで撮影してクラウドに保存できるアプリが人気だが、これをフルに活用するには、まずスタート時点に大量に溜まった手持ちの名刺をデータ化する必要がある。
ところが名刺の撮影は意外と面倒だ。スマートフォンのカメラの映像を見ながら、名刺の傾きや距離を合わせる作業を1枚ずつ地道に繰り返さなければならない。
そのような名刺の撮影を効率化できるツールが、今回紹介する名刺整理器、カール事務器の「Smadepot(スマデポ)」だ。
メーカー | カール事務器 |
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製品名 | Smadepot(スマデポ) |
希望小売価格 | 2,100円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,890円 |
Smadepotを使うには、あらかじめスマートフォンに名刺管理アプリをインストールする。対応アプリは「撮影機能を持つ名刺管理アプリ」であれば特に限定されてはいないが、推奨アプリとして「Eight」が挙げられている。そこで今回は「Eight」をインストールした。アプリの価格は無料だ。
なお対応機種はiPhone 4/4S/5およびiPod touch(第5世代)で、Androidスマートフォンは非対応となっている。
さっそく本体を確認しよう。Smadepotの本体サイズは110×272×82.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は583g。一見するとふつうの箱形の入れ物にも見える。
天板の中央に滑り止めの付いた窪みがあり、この窪みには位置合わせのための凸部がある。ここに合わせてiPhoneを横置きするだけで簡単にセットできる。
さらに天板の端には細い溝が掘ってあり、このスリットに名刺を差し込む。iPhone側で名刺管理アプリを立ち上げて撮影モードしたときに、溝に差し込んだ名刺はiPhoneと一定の距離と角度を保った状態に固定されるので、このまま撮影ボタンを押すだけで撮影が完了する。
このようにして撮影すれば、手ブレもピンボケもなく簡単に名刺画像を撮れる。iPhoneで名刺を撮影するという作業が短時間で実に効率よく行なえるので、これはかなり画期的だ。今回使用した名刺管理アプリ「Eight」では、とくに調整などを行なう必要もなく、フレームサイズに合った名刺の写真を簡単に撮影できた。アプリ上のデータは名前のインデックス管理も可能だ。
名刺はわずかに台形になった状態で写るが、多少の歪みはアプリ側で補正されるので実用上は問題ない。ふつうに名刺を撮影する場合、名刺とカメラとの距離が近いため影が入ってしまうことがよくあるが、Smadepotを使うとそれも起こりにくい。名刺の入れ替えも、スリットに新たな名刺を差し込んでいくだけなので実に楽だ。
1,000枚収納できる名刺ボックスも搭載
この“名刺撮影台”としての機能に加えて、その下の箱の部分はまるごと名刺の保管ボックスとして使える。ここにはおよそ1,000枚の名刺を収納することが可能だ。中には位置を移動可能な50音インデックスの仕切り用カードが付いているほか、未撮影や特別分類用の名刺を分けておくための「×」印のインデックスも用意されている。
また、箱の両端は斜めに開く蓋になっており、名刺をぎっしりと詰め込んだ状態でも、蓋を開けば名刺を探しやすくなる。ちなみにボックス本体は金属製で、両端の開閉蓋と、名刺撮影台を兼ねた上蓋が樹脂製となっている。金属部分も樹脂の部分もつや消しの黒で統一されており、安っぽい感じはしない。
それなりに設置場所は取るが、これ1台で名刺のデジタル化から収納・検索まですべての作業を完結できるのは実に便利だ。ちなみに名刺撮影台の付いていない名刺整理器で1000枚収納可能な製品はだいたい900円前後で、Smadepotの実売価格は1,900円前後。価格差はだいたい1,000円で、これが名刺撮影台の分の価格となるわけだが、その価値は十分にあると思う。名刺管理を効率よく行ないたいiPhoneユーザーにはおすすめだ。
ただしひとつ注意したいのが、Smadepotの名刺撮影台が対応しているのはiPhone 5までということ。iPhoneの新機種が登場した場合に、この製品で対応できる保証はない。購入する際はこの点を踏まえて検討する必要がある。また、Android端末についてはさまざまな機種があるため、位置合わせの対応などが難しいかもしれないが、いくつかの人気機種に絞ったAndroid対応版のリリースにも期待したい。