やじうまミニレビュー

ウルシヤマ金属工業「便利プレート」

~鍋やフライパンが蒸し器に早変わり

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

使い方次第で、蒸す、計る、冷ますをカバーする円盤状のプレート

ウルシヤマ金属工業「便利プレート」

 最近は、電子レンジ対応の調理器具が本当に増えたと感じる。おかげで下ごしらえから本格調理まで、ボタンを押すだけの簡単さだ。特に温野菜作りは本当に手軽なので、筆者もよく活用する。

 しかし、電子レンジ調理は嫌いという人もいる。「電子レンジはあまり使いたくないけれど、本格的な蒸し器を使うほど情熱的でもない」「ちょっと使いたいときに、手軽に使えて、メンテナンスも楽な蒸し器があったら……」そんな風にお考えの方には、お手持ちの鍋やフライパンが蒸し器に早変わりする、ウルシヤマ金属工業の「便利プレート」をお勧めしたい。

メーカーウルシヤマ金属工業
製品名便利プレート
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,028円

 「便利プレート」は円盤状のステンレス製調理グッズ。本体サイズは205×20mm(直径×高さ)、厚さ0.7mmの18-8ステンレス製で、表面はフッ素樹脂加工が施されており、内径22cm以上の鍋やフライパンで使える。

 フライパンで蒸し調理ができるアイテムというと、脚のついた格子状の網をイメージするかもしれないが、便利プレートの表面には直径約3mm程度の細かい穴のほかに、30mmと20mmの穴やくぼみが、計13個ついている。

ミステリーサークルを彷彿とさせるデザイン
裏側の様子
内径22cm以上の鍋やフライパン用。プレートというだけあって、網よりフラットなので、カップを置きやすい。プリンや茶碗蒸し作りにもよさそう
鶏卵をまとめて6個蒸せる

 この丸い穴には意味がある。この丸い穴を使うと、少量の水で、鶏卵の蒸し卵がまとめて6つも作れるのである。

 例えば、水100ccをいれたフライパンに「便利プレート」を入れ、30mmの穴に卵を立てて蓋をする。沸騰し、蓋に水滴が流れるようになったら、弱火にして5分加熱。その後火を止め、15分蒸らせば固ゆで卵、約5分で半熟卵だ。

 通常ゆで卵を作るときは、鍋に卵と、卵がかぶるくらいの水を入れ、ごとごとと沸かすだろう。黄身の偏りを防ぐために、ときどきやさしく回転させたりするが、卵同士がぶつかり、割れてしまうこともある。しかし、「便利プレート」を使えばその心配がない。ちなみに7つある20mmの穴は、ウズラの卵用。つまり、鶏卵とウズラの卵をあわせると、1度に13個も蒸し卵が作れるというわけだ。

 少量の水で調理できるので、葉物野菜の調理にも便利である。たとえば、小松菜なら、1/2束分ずつ、向きを逆にして入れ、沸騰したら中火で2分加熱するだけ。大量のお湯を沸かさなくても、これで全体にむらなく熱を通すことができるため、大幅な時間短縮になる。また、茹でないことで、栄養素の流出を抑えることができる。

小松菜1束を蒸してみる
お湯を沸かして茹でるより手軽
2分でこの通り

 フライパンを使う場合は、その広さを生かして、蒸し卵と蒸し野菜の朝食をまとめて作るなんてことも可能だ。筆者のお気に入りは、卵、ソーセージと、一口大のブロッコリー、じゃがいも、かぼちゃの蒸し物。フライパンに300ccの水を入れ、食材をならべて加熱。沸騰したら弱火にして、15分程度加熱する。これで、温野菜サラダと蒸し卵が同時に3人分作れてしまうのだ。じゃがいもの固さが心配だったが、一口大にカットしておけば安心。あとはトーストでも添えればできあがりだ。

「便利プレート」に鶏卵、野菜、ソーセージを乗せる
鶏卵の蒸し時間にあわせて加熱
じゃがいもにもスッと串が通った
忙しくても、朝ご飯がまとめて作れる
お皿に移した冷凍シュウマイを蒸せば、しっとりジューシーに。下にクッキングペーパーを敷いておけば、お皿の取り出しも楽に

 もちろん、冷凍食品のあたためにも使える。おなじみの冷凍シュウマイなら、沸騰後、中火にして7~8分でできあがる。激安の冷凍シュウマイでも、蒸すことで全体がしっとり、ふんわり仕上がり、おいしさも1ランクアップする。

 袋ごと電子レンジで温めて、そのままプラスチックのプレートから直接食べるほうが簡単かもしれないが、手間とともに、本来のおいしさや、食べる楽しみも省略されてしまう。実際、蒸したほうが圧倒的においしい。「便利プレート」を使えば手間は感じないので、ぜひお試しいただきたい。

 このほかに、「便利プレート」は蒸し料理以外でも役立つ場面がある。蒸し卵用の穴を使ってパスタを計れるのだ。鶏卵用の大きな穴が2人前、ウズラの卵用の小さな穴が1人前になっているので、分からなくなったときに助かる。

 また、筆者はたまに、焼きたてパンのあら熱を取るのに使ったりもする。ケーキを置くにもちょうどよいはずだ。さらに、裏返せば、煮物の落としぶたとしても使えるという。「便利プレート」は、その名の通り、使い勝手が良い。

蒸し卵用の穴はパスタメジャー代わりにもなる
ケーキクーラーがなくても、「便利プレート」があれば安心

 なお「便利プレート」の水の分量と加熱時間については、水300ccの場合、沸騰後から直径22cmの鍋で13分、直径24cmのフライパンで約10分だという。これを目安にタイマーをセットすれば、初心者でも安心だろう。火加減によっては、もう少し時間を長めにとることもできる。

「蒸す」が日常的な調理方法になった

 日頃、野菜の加熱にシリコン製のケースを多用する筆者でも、「便利プレート」はストレスなく使うことができた。使わないときでも、キッチン用ワゴンの上に乗せておけるので、使いたいときにすぐ手が届く、というのがいい。実は、鍋に乗せて使う、金属製の蒸し器も持っているが、それを棚から取り出すより、「便利プレート」をフライパンに入れた方が早い。手軽に蒸せるから便利だ。

 この手軽さのおかげで、蒸し野菜の良さにも目覚めた。特売で手に入った野菜は、生で食べるもの以外は、とりあえずカットして軽く蒸してしまう。冷蔵保存しておくと、パパっと食事を済ませたいときのサラダになるし、小腹が空いたときの強い味方になってくれるのである。スープを作るにも具として使えるし、じゃがいもは、途中でポテトサラダに変身することも。すでに火が通っているので、調理時間の時間短縮になるのである。この気楽さはたまらない。ぜひ、お手持ちの鍋やフライパンでお試しいただきたい。

すずまり