やじうまミニレビュー

エジソン「ほんたった」

~厚い本でも安定して置けるブックスタンド

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エジソン「ほんたった」

 以前、iPadと一緒に保護ケースを買ったら、スタンドが付いていた。それ以来、カフェで電子書籍を読むような場合は机の上にスタンドを立ててiPadを使うようになったのだが、これが便利で使いやすい。

 そこで、本も立ててみようと思い、見つけたグッズが今回紹介する「ほんたった」だ。

メーカーエジソン
製品名ほんたった
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,190円

 「ほんたった」は折り畳める書籍用スタンドで、購入した状態では折りたたまれた状態でケースに収納されている。携帯時の本体のサイズは28.5×227×45mm(幅×奥行き×高さ)で、ケースのサイズは実測で56×238×36mm(同)。それなりに場所は取るが、ケースにしまっておけば、カバンの中で不用意にスタンドが開く心配もないので便利だ。重さは実測で本体が140g、ケース込みで230gと軽い。

透明の樹脂製ケースに入っている
ケースの内部には仕切り版があるため、しっかり収納できる
取り出した「ほんたった」の本体

 本体は、書籍のページの端を押さえるバインダー部と、中央で書籍の背を支える回転板、そして折りたたみ式のスタンドと3つのパーツが組み合わさった、独特の構造をしている。可動部が多く、シンプルとは言い難いが、回転板の取り付け部やバインダーの引き出し部は意外としっかりしていて、少々雑に扱っても外れることはなかった。

折りたたまれた状態の本体
裏側にはスタンドが収納
バインダーを引き出してスタンドの足を開いた状態
中央の回転板を90度回転させれば設置準備が完了
本をセットした状態
横から見た状態
ケースの内部には仕切り版があるため、しっかり収納できる
ほんたったを組み立て、本を設置するまでの手順。とても簡単だ

 このブックスタンドのもっともユニークな点は、ページの端を押さえるバインダーが「主バインダー」と「補助バインダー」の2種類があること。折りたたまれた状態からバインダーを引き出し、今読んでいるページを開いて左右を主バインダーにはさみ、これから読もうとする数十ページだけを補助バインダーのほうで押さえることで、ページがめくりやすくなる。

 補助バインダーがページを押さえる力は、バインダーを取り付けているネジを回すことにより調節できる。うまく調節すれば、指先で簡単にページがめくれるようにできる。なお、主バインダーは本の厚さに応じて5段階に調節することが可能で、かなり分厚い本でもしっかりと設置できる。

 バインダーには透明パーツが採用されているのもポイントが高い。透明でないと、本によってはバインダーが文章に被さってしまい、見えづらくなってしまう可能性があるからだ。

主バインダーと補助バインダー
補助バインダーの厚さは、5段階に調節可能
押さえるパーツを最も高くした状態

 本をセットしたら背面のスタンドを開いて、机の上に置けば設置完了。本の中央部を支える回転板の溝をスライドすることにより、傾斜角を調節できる。

もっとも傾斜をきつくした状態
もっとも傾斜を緩くした状態

 ハードカバーやソフトカバー、大きな判型のムックなど色々な本で試してみたが、どの本でも設置が不安定になるようなトラブルもなく、汎用性はかなり高いと感じた。ページをめくりやすくするためには、バインダーの調節が必要だが、設置の手順自体は簡単で、ちょっと空いた時間にサッと取り出して設置できる。

大きな判型の本でもしっかりと設置可能
厚さのある本でも問題なし

 この手のブックスタンドは以前から存在したが、筆者はなかなか使う気にはなれなかった。タブレット用スタンドと違って、ケースに付属するわけではないので別に持ち歩く必要があるし、カフェで本を読むのにいちいちスタンドを取り出すのはちょっと大げさな気がするからだ。

 ところが「ほんたった」を使ってみて、そのようなブックスタンドに対する意識が少し変わった。これほど使いやすく気軽に設置できるのなら「持ち歩いてもいいかな」と思ったからだ。それくらいこのスタンドは、設置の簡単さ、補助バインダーの搭載、バインダーの厚み調整、設置したときの安定感など、細かい部分までよくできている。

 本体に厚みがけっこうあるので、カバンの中でそれなりに場所は取ってしまうが、その点に納得できるのであれば、かなりおすすめのブックスタンドだ。

片岡 義明