やじうまミニレビュー

東洋アルミエコープロダクツ「手作りソーセージクック」

~電子レンジで作る手作りソーセージキット

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東洋アルミエコープロダクツ「手作りソーセージクック」

 1人目の子供が産まれたときは、食品の安全性について神経質になっていた。たとえば、子供が大好きなソーセージも、原材料に書かれている添加物が怖くなって、一時期は避けていた。2人の子供がいる今では、それほど気にしなくなったものの、小さなお子さんを持つお母さんで、加工食品の添加物が気になっている方は多いのではないだろうか。

 そこで、今回紹介するのが、手作りのソーセージが作れる東洋アルミエコープロダクツの「手作りソーセージクック」だ。添加物を使わずに、自宅でソーセージが作れるので安心だ。以前、手作りソーセージで有名なお店の厨房を見学させてもらったことがあるので、今回は業務用ソーセージがどのように作られているのかも、あわせてご紹介する。

メーカー名東洋アルミエコープロダクツ
製品名手作りソーセージクック
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格2,501円

 手作りソーセージクックは熱に強いシリコン製で、一度に6本のソーセージを作ることができる。サイズは176×137×37mm(幅×奥行き×高さ)で、本体のほかに、フタとレシピが付属している。

パッケージ写真のようなソーセージは本当にできるのだろうか
本体とフタ
シリコーン製なのでやわらかい
フタもシリコーン製なのでピタッと収まる
レシピ付き

業務用ソーセージはこのように作られる

 「手作りソーセージクック」で、ソーセージを作る前に、市販されているソーセージが、どのように作られているかを紹介しよう。日本人で初めてドイツ・ハムソーセージ国際コンテストで金賞を受賞し、ルフトハンザ航空のファーストクラスやビジネスクラスでも提供しているというソーセージ有名店が近所にあり、年に数回、ソーセージ教室を開いているので、参加してみたのだ。

 個人でやっているお店なので、一部機械は使うものの、手作りに近い製法だという。まずは、大きなソーセージ攪拌機に、よく冷やした新鮮な生肉、香辛料、そして大量の氷を入れる。氷を入れると聞いて、驚いたが、ジューシーなソーセージを作るには、肉を混ぜている時の温度を10℃以下にするのがポイントだそうだ。力強い業務用攪拌機を使って、ペースト状になるまでしっかり攪拌する。

 その肉を羊の腸に詰め、一定の長さでねじり、腸の端を結ぶ。あとはソーセージの種類にもよるが、スモークしたり、茹でれば完成だ。

業務用の攪拌機でも、かなり細かくすりつぶしていた
羊の腸に充填する
ひねる。素人だと均等な長さにならない
大きなスモークハウスでスモーク

 フードプロセッサーや絞り袋を使った家庭での作り方も教わったが、絞り袋や口金も特殊で、羊の腸も手軽に買えるものではない。やはり手作りでソーセージを作るのは大変だなあ……という印象だった。

 そんな一筋縄でいかないソーセージを簡単に作れるという「手作りソーセージクック」。この製品が簡単にできるポイントは"腸に詰めない"ということだ。そのまま型に詰めて、レンジで加熱して、フライパンでちょっと焼くだけ。これなら家庭でも簡単にできそうだが、味と食感がどう変わるのかが気になる。

基本のジャーマンソーセージは香辛料を効かせるとおいしい

 さっそくジャーマンソーセージを作ることにした。肉は挽肉を使わず、ロース肉を購入して自分でミンチする。包丁で叩いてもいいが、フードプロセッサーがある場合は利用するとラクだ。フードプロセッサーに、豚ロース肉、塩、オリーブオイル、にんにく、コーンスターチ、香辛料を全て入れて、粘りが出るまで、長めに攪拌する。

 なお、付属のレシピによると、香辛料は黒こしょう、コリアンダー、フェンネル、クミンシード、レッドペッパーとあった。"香辛料のうち、黒こしょう以外はあるものでOK"とあったので、コリアンダーとクミンシードをスーパーで購入してきたが、フェンネルは手に入れることはできなかった。

肉はロース肉の塊を使う
香辛料はフェンネルだけ手に入らなかった。ソーセージは香辛料がとても大事
フードプロセッサーでミンチに。ない場合は包丁で叩く

 よくすりつぶしたミンチ肉をソーセージクックにゴムベラでタネを押し込み、ぴったりとフタをする。

本体にタネをうつす
ゴムべらでしっかりおさえる
分量通りできちんと収まった

 あとは電子レンジで、500W・4分加熱し、フライパンで焦げ目をつければ完成だ。電子レンジ加熱後のソーセージは、加熱によって脂分が溶け出して、少し小さくなっていた。

電子レンジで4分ほど加熱
フタを取ってみたら、少し縮んでいた
少しゴツゴツしているが、おいしそう
ミートローフのような食感だが、味はしっかりソーセージ

 味の方はどうだろう。皮がないせいか、お肉のゴツゴツした感じが出てしまっているが、かみ応えがあり、おいしい。どちらかというとミートローフのような食感だが、香辛料が挽き立ての肉を引き立たせ、ソーセージらしい味わいにしている。香辛料は省略可とのことだが、なるべく揃えて入れたほうが、本格的な味を楽しめるだろう。

 子供は喜んで食べていたが、少し塩分とレッドペッパーを多めにすれば、ビールのおつまみにもぴったり。大人も楽しめるだろう。

鶏ムネ肉のソーセージの方が食感がソーセージに近い

 次に、鶏ムネ肉、しいたけ、青ネギを入れた和風ソーセージを作った。作り方は基本のソーセージと一緒だが、フライパンで焼く必要はない。

 鶏ムネ肉は脂が少ないので縮みが少なく、ふんわりとやわらかいため、基本のソーセージよりもソーセージらしい食感だ。

 やさしい味でカロリーも抑えめ。個人的にはこちらの和風ソーセージの方が好みだった。しかし、スパイシーな味が好きな方は少し物足りないかもしれない。

青ネギ、しいたけをたっぷり入れる。ヘルシーで女性向け
なめらかになるまでしっかりミンチ
フワフワでおいしい
奥の2本はジャーマンソーセージ。ムネ肉のソーセージは縮みが少なかった

タラのすり身でソーセージ風ちくわもできる

 タラのすり身でソーセージ風ちくわに挑戦した。スーパーで安くなっていた甘塩味の真タラに、山椒や青じそをたっぷり入れ、最後に串に刺してグリルで焼き目をつければ完成だ。

 甘塩味の真タラを使ったせいか、かなりしょっぱいちくわになってしまった。味のついていない真ダラが手に入らない場合は、塩はごく少量で大丈夫そうだ。

 「ソーセージと言えばお肉」というイメージだったが、手作りソーセージクックがあれば、タラや鯛などでも簡単にソーセージが作れる。今回は塩味がきつすぎてしまったのが残念だったが、串がついているので子供でも食べやすい。

タラ、生姜、山椒、大葉などを入れる
タラは皮をむいてからミンチ
電子レンジで加熱後、串に刺してグリルで焼く
奥がちくわ、手前がジャーマンソーセージ。どちらもソーセージに見える

昔ながらの素朴な「きなこ棒」

 きなこ棒は、練りゴマ、はちみつ、きなこだけしか使わない素朴なお菓子だ。混ぜてソーセージクックにいれ、あとは冷蔵庫で30分ほど冷やすだけ。火を使うわけではないので、子供と一緒にコネコネしても楽しそうだ。

 練りゴマはほぼ一瓶使ってしまい、きなこも120gの袋を使ってしまった。ほんのり甘く、懐かしい味のお菓子は、栄養価が高いので、子供のおやつにピッタリだ。

少々お高い練りゴマを、贅沢にほぼ1本使用する
シンプルな昔ながらのお菓子が完成

フードプロセッサーがあれば簡単にできる

 フードプロセッサーがあれば、食材を準備するところからお皿に出すまで、約20分でできる。ただ、1回で6本しかできないので、我が家の場合はタネを2セット分作っておき、2度に分けて調理している。電子レンジでの加熱は4分と短時間でできるので、1回目ができたらお皿に移し、サッと洗って2度目を詰めて作っている。

 食感はソーセージとはちょっと違う気もするが、挽き立ての肉と、香りのよい香辛料で、手作り感あふれるソーセージができる。皮がないので、あの「パリッ」とした食感がないのは残念だが、小さな子供は皮があるタイプよりも食べやすいようだ。

 何より、自分が選んだ食材でソーセージを作れるのは嬉しい。塩分や辛さを好みで調整できるので、子供用には塩分控えめに作り、大人のおつまみ用には辛さを足すなど、好みで味を変えられる。中に入れる野菜などの具材を変えても楽しそうだ。

 材料さえあれば、手軽に作れるので、我が家では忙しい朝食時でも、手作りソーセージを作っている。特にお子さんがいるご家庭におすすめしたい製品だ。